WBC準々決勝は視聴率48%! 民放連会長ご満悦も…「テレビにはこんなに力ある」の勘違い

16日放送のWBC準々決勝「日本・イタリア戦」(テレビ朝日系)の世帯平均視聴率は48.0%(関東地区=ビデオリサーチ調べ)。WBC中継では歴代最高を記録した。
一方「1月期の冬ドラマはといえば、『罠の戦争』と『ブラッシュアップライフ』がネット上での評価が高く、他にも光る作品はあったものの、総じて低調だったと言わざるを得ません」(エンタメ誌ライター)という中で、テレ朝とTBSが放送しているWBCは毎回40%超えだ。
日本民間放送連盟(民放連)の遠藤龍之介会長は16日の会見で、「テレビ離れと言われるが、放送というのはこんなに力があるんだと、テレビマンとしてうれしい」とニコニコ語っていたが……。
テレビコラムニストの亀井徳明氏は「いろいろ条件が揃ったとはいえ、WBCの視聴率のインパクトは確かに大きい。ですが、だからテレビの復権などとは誰も思わないでしょう」と前置きしつつ、こう言う。
「《野球中継とビール!》みたいな昭和的な気分を堂々と味わって盛り上がるオジサンたちを中心に、《大谷選手かっこいい》《ヌートバーかわいい》という層も加わり、久々にテレビで見たモノが日常会話のきっかけになっています。思えば、昔はドラマでの“お約束”のセリフも日常会話のきっかけになることもあったのですが、今はそれがないのが現実」
もっとも「何とかテレビ発信で流行を作りたいと制作サイドは頑張っている」と前出の亀井氏はこう続ける。
「『大病院占拠』での櫻井翔さんの《ウソだろ》や、『Get Ready!』での妻夫木聡さんの《ゲット、レディー》といった毎回出る決めゼリフに、それを感じました。実際、ネット上ではこのセリフをイジって盛り上がる層もいましたし。『罠の戦争』で本田博太郎さんが主人公を呼ぶ《わし、づっ》というイントネーションなんか、昭和の小学生なら3文字の名字の友達を呼ぶ時に使っていたでしょう。それって、自分がオジサン世代だから思うことでしょうか」と苦笑する。
WBCで大活躍する大谷翔平を応援しながら、「この人、いったい人生何周目?」なんて口にしてしまうようになったら、それはオジサンロードまっしぐらの証だったりして?
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