騒動を尻目に…吉本芸人MCのワイドショー視聴率“独り勝ち”

更新日:2019-07-31 18:13
投稿日:2019-07-31 18:08
加藤浩次(左)と松本人志(C)日刊ゲンダイ
加藤浩次(左)と松本人志(C)日刊ゲンダイ

 吉本興業の騒動を、テレビは扱い過ぎではないか。NHKや民放各社は20日のタレントの会見も22日の社長の涙(?)の会見も中継。21日の参院選は当日以外は放ったらかし状態になった。

 驚きは吉本芸人がMCのワイドショーの数字だ。加藤浩次が吉本を辞める態度をにおわせた「スッキリ」(日本テレビ系)。22日は10・4%と2桁にのせ、23日は12・0%! ゴールデンタイムでもこの数字を取るのは至難の業なのに8~9時半でこの数字。ちなみに、24日も2桁と順調そのもの。「ワイドナショー」(フジテレビ系)は21日に急きょ生放送。松本人志が何をコメントするかに注目が集まり、16・7%。

 今回の騒動は吉本にはかなりのマイナスイメージだが、数字の面や話題性から見ると、吉本の独り勝ちではないか。吉本芸人に限らずタレントがあーだこーだとタダでコメントしてくれるし、ワイドショーのみならず情報、報道番組からすれば「安価で数字が取れるネタを提供してくれてありがとう」だろう。

 しかし、事件や政治と違い、公共性はない。ジャニーズが元SMAPを使わないようにテレビに忖度させたとか、このところ事務所絡みの騒動が多い。「干された」とか「社長についていく」とか芸と関係ない裏話が中心だ。日本のテレビは芸能よりも「芸能界」の人間関係や勢力図を見せて商売しているみたい。

 テレビの不況も手伝って、今後は才能とお金と労力を使った番組より芸能界やスポーツ界の問題をコメントし合う内容が増えるだろう。視聴者とネットユーザーの「だれかを叩きたい」欲求をわかりやすく満たしてくれる装置だ。できれば、お笑い事務所の社長ではなく、公共性のある人(政治家)を吊るし上げてほしいものだが。

(作家・松野大介)

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