空気読まずキャラ演じるアルコ&ピース平子の貴重なウザさ

更新日:2019-08-04 17:03
投稿日:2019-08-04 17:00
アルコ&ピースの平子祐希(C)日刊ゲンダイ
アルコ&ピースの平子祐希(C)日刊ゲンダイ

【今週グサッときた名言珍言】

「いっぺんサシで説教してやろうか」(タモリ/「タモリ倶楽部」7月26日放送)

 ◇  ◇  ◇

 学生たちが好きな建築物を発表していると、その建物についてアルコ&ピースの平子祐希(40)がウンチクを語りだす。最初は「詳しいの?」と感心していたタモリだが、次第に平子のドヤ顔に「顔、気に食わないなあ」と言い放ったりしていた。

 それでも平子のウンチク語りは止まらない。タモリが一瞬、イラッとした表情を浮かべ、「うるせえなあ」とつぶやいた後に放った一言が今週の言葉だ。もちろん、平子もそれを聞いて大笑いしているように、タモリ流のギャグの一種。温厚なタモリが本気で怒ったわけではないが、平子には“前科”がある。

 それは、平子がテレビ朝日「アメトーーク!」の「猫舌芸人」(16年6月2日放送)に出演したときのことだ。平子は独自のキャラになりきり、小ボケを繰り返しながら押し通すことを得意とする。それは「平子る」などといわれるが、その日も彼は「平子り」ながら、カニクリームコロッケが熱いことを「地球のコアなんだ」と例えた。

 あまりにとっぴな例えだったため、周りの芸人もツッコめず、流された。すると、平子は事あるごとにしつこく「地球のコア」とボケまくる。言うたびに客は引いていく。司会の宮迫博之が「もう、その例えはやめてくれ」と制したあとも、構わず続けたのだ。

 これに普段は温厚な番組プロデューサーの加地倫三が激怒した。収録が終わり平子が帰ろうとすると、エレベーター前で引き留め、鼻と鼻のつくくらいの距離で「なんであんなこと言うんだい? 普通に笑いを取ることはできないのかい?」などと、20分近く説教され、事実上の番組出演NGになったという(ニッポン放送「佐久間宣行のオールナイトニッポン0」19年5月29日)。

 平子は当時、一度テレビに出られるようになったものの、そのまま波に乗れず仕事が減ってきていた時期で焦っていた。だから、なんとか結果を残そうと、三四郎・小宮やパンサー・尾形らその頃、同番組でハネていた芸人を模して突拍子もないことをやろうとしたが失敗したのだった(TBSラジオ「アルコ&ピースD.C.GARAGE」19年6月4日)。

 その頃は、まだ地に足がついていなかった「平子り」だったが、「超ハマる!爆笑キャラパレード」(フジテレビ)で、“意識の高い系IT社長”の瀬良明正に扮しブレーク。こうした大きな成果もあげているように、ひとたびハマれば絶大なパワーを持っている。

 空気を読み合い、みんなで一つの方向に進んでいくバラエティー番組が多い中、タモリにすら「うるせえな」と言われるように大振りする平子の存在は貴重だ。そして、いよいよNGが解かれ、平子の「アメトーーク!」への再出演が決まったという。

(てれびのスキマ 戸部田誠/ライタ―)

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