香取慎吾の出演を認めさせた 萩本欽一&ジャニー社長の絆

更新日:2019-08-17 13:33
投稿日:2019-08-16 17:00
萩本欽一(左)と香取慎吾(C)日刊ゲンダイ
萩本欽一(左)と香取慎吾(C)日刊ゲンダイ

 タレントの香取慎吾(42)が8月18日放送の番組「欽ちゃんのアドリブで笑」(NHK・BSプレミアム)に出演する。元SMAPのメンバー3人を番組に出演させないように働きかけた疑いがあるとして、公正取引委員会がジャニーズ事務所に注意したことが明らかになったばかり。いささかNHKの対応が早いと思ったら、今回は萩本欽一(78)たっての希望で香取の出演が決まったという。

 萩本と香取は、02年から「欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞」(日本テレビ系)でダブルMCを務めている。萩本は2016年のSMAPの解散騒動以降も、「ボクはSMAPの応援団長!」と公言してはばからず、香取に「仮装大賞」の降板説がささやかれた時は、「慎吾を降ろすならボクも番組を降りる!」とあらがった。

 そんな萩本のことを香取は感謝の思いを込めて「芸能界の父」と呼ぶが、萩本は温情だけで香取に救いの手を差し伸べているわけではない。

 7月9日に死去したジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長と強い絆でつながっていた萩本は、故人が大切に育て上げたタレントを守るのは当たり前だと思っているのかもしれない。関係者によれば萩本とジャニー社長の接点は運命的なものだったという。

 今から半世紀ほど前、萩本は多忙なスケジュールの合間を縫って雀荘に通い詰めていた。

 萩本にとって雀荘は気分転換とともに、コントのアイデアを考える貴重な空間でもあったという。だから萩本は寝る時間を惜しんでは麻雀に没頭したそうだ。

 一方のジャニー社長も、麻雀には目がなかったといわれる。打ち合わせと称してはテレビ局の担当者たちと卓を囲んだといわれる。テレビ各局の近くに行きつけの雀荘をつくり、そこがもっぱら担当者たちとの打ち合わせの場になっていた。

■麹町の雀荘での運命的な出会い

 実際、ジャニー社長と卓を囲んだという元民放の幹部は当時の様子を次のように証言する。

「ジャニーさんは麻雀をやっている時はとにかく機嫌が良かった。勝っていれば、なおさらでした。だから人気タレントのブッキングなど、ちょっとしたお願い事をするのは、ジャニーさんが勝っているときにそっとお願いするのです。すると『ユーの好きにしていいョ!』と快諾していただきました」

 この幹部はジャニー社長に当たり牌を振り込んだときの「ユー、それ当たり!」のワンオクターブ上がった声が今でもふいに蘇ってくることがある、と懐かしそうに振り返る。

 そんな芸能界の大物同士は、旧日本テレビがあった麹町の雀荘で遭遇した。

 当時、萩本はジャニー社長とは面識がなく、独特なそのファッションから「振付師かな?」と思ったそうだ。その後、何度か麹町の雀荘で卓を囲むうちに、ジャニー社長は萩本と仕事の話もするようになったという。

「やっぱりテレビは欽ちゃんだな……」

 そしてテレビ局員から聞きつけたのが、当時、萩本が企画していたコントができるアイドルグループ(のちの『CHA-CHA』)のオーディション。ジャニー社長はそこに事務所に入所したばかりのアイドル候補生を送り込もうとした。木村拓哉、中居正広、香取慎吾、草彅剛の4人で、後にSMAPを結成するメンバーたちである。

 当時ジャニー社長は「これからのアイドルはレコードがたくさん売れてコンサートがいっぱいになるだけじゃダメ。司会ができてコントもできて、視聴者みんなに愛されなければダメだ!」と盛んに口にして、萩本にサポートを申し出たという。

 そして「茶々隊」(のちにこの中から選抜されたのが『CHA-CHA』)のオーディションに残ったのが、木村と草彅だった。2人は1988年4月に始まった「欽きらリン530!!」(日本テレビ系)の準レギュラーに抜擢された。

 最終的に木村と草彅は「CHA―CHA」としてはデビューせず、1991年にSMAPとしてCDデビューを果たすことになるわけだが、SMAPはブレークに至らない時期がしばらく続いた。

 ここで萩本がまたも手を差し伸べる。

 1994年にオンエアされたバラエティ「よ!大将みっけ」(フジテレビ系)に当時17歳だった香取慎吾を抜擢し、それが8年後の「全日本仮装大賞」のキャスティングにつながっていく。

■「大将、この子たちの面倒を見てくれないか」

 萩本はあのジャニー社長に「大将、この子たちの面倒を見ててくれないか……」と頼まれたことが今も脳裏をよぎることがあるそうだ。「SMAPというグループには特別な思い入れがあるのョ」と度々インタビューの席で繰り返すのは、こうしたいきさつがあったためだ。

「麻雀はジャニーさんが完全に欽ちゃんをカモにしていました。リーチをかけたジャニーさんに、勇猛果敢に欽ちゃんが『えいっ!』と牌を切るわけですが、涼しい顔をしたジャニーさんがそれを『大将、それ当たりョ!』と返すわけです。一緒に卓を囲んでいて本当に2人のやり取りは面白かった。相性が良かったんでしょうね。SMAPはジャニーさんの情熱と欽ちゃんのサポートの結晶と言い換えてもいいでしょうね」(前出の元民放幹部)

 そんなジャニー社長の“お別れ会”が、9月4日に東京ドームで行われる。出席予定の萩本が、メリー喜多川副社長ら遺族たちとどんな会話を交わすのか、注目が集まっている。

(芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄)

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