立川志らく、山里亮太、杉村太蔵が…テレビが高市首相をこぞってヨイショするイヤ~な時代
高市早苗首相のお先棒担ぎで、牽強付会の「台湾有事」に拍手を送り、中国に屈するなと気炎を上げる芸能人が、テレビ番組で重宝されている。
立川志らく(落語家)は「なぜ高市さんをそこまで非難するのか。あなたがたは日本人じゃないの?」と挑発し、山里亮太(お笑いタレント)は「政権を叩くようにもっていったら、むしろ相手(中国)の思うつぼ」と言い、杉村太蔵(元衆院議員)は「言い過ぎ答弁」を引き出した質問者の岡田克也議員(立憲民主党)が悪いと言わんばかりだ。
「高市に賛同しないのは非国民」と言ってるようなものなのだが、それを情報バラエティーの「ひるおび」(TBS系)、「DayDay.」(日本テレビ系)、「サンデージャポン」(TBS系)はそのまんま垂れ流した。
芸能人ではないが、「news every.」(日テレ系)のメインキャスター森圭介アナは「これ(高市答弁)の何が問題なのかを、改めて知りたいところです」と公正中立をかなぐり捨てて支持し、「サン!シャイン」(フジテレビ系)では元朝日新聞編集委員の峯村健司が「台湾有事に向けた前哨戦は始まっている」とあおる。
「まるで戦前の国威発揚のラジオ放送のような異様さです。ちょっと前だったら、こんな乱暴な主張をするコメンテーターは降板、番組は打ち切りになったかもしれない。でも、ネット時代は面白いとウケる。視聴率アップにもつながるから、番組で起用しつづけるんです」(放送アナリスト)
テレビ局内で、「反日ごっこみたいのはまずいんじゃないか」と問題にならないのか。ほとんどスルーだという。なぜか。
「高市だからです。高市は総務大臣だった10年ほど前、政府・自民党に批判的な番組を流すテレビ局から放送免許を取り上げる停波をちらつかせました。その思いは首相になってますます強まっているんじゃないかと、放送各社は戦々恐々で、批判を手控えるようになっています」(前出の放送アナリスト)
「世界報道の自由度ランキング」で日本は66位(2025年)と主要国で最下位だが、理由として、政権批判などで「非国民的、反日とみなされると嫌がらせや攻撃を受ける」と指摘されている。テレビ番組の高市恐怖症で、日本の自由度はいよいよ下がりそうである。
(コラムニスト・海原かみな)
エンタメ 新着一覧
















