冷凍ごはん絶対NG?ホント無理!彼のこだわりに打ち勝った日

内埜さくら 恋愛コラムニスト
更新日:2021-06-15 08:28
投稿日:2021-06-15 06:00
「何歳からでも夫婦になるのは遅くない」とお伝えする本連載。インタビュアー・内埜(うちの)さくらが、40歳以上で結婚した男女の事情を深堀りする「40代50代の大人婚」です。

働く女性には無理!?お相手のこだわりとは

「お互いに譲歩する」
「お互いに譲歩する」

case7-3.後藤美菜子さん(仮名/47歳)

  目がパッチリとしていて年齢に見合わない美肌の持ち主、後藤美菜子さん(仮名/47歳)は、42歳のときに同い年の宏一さん(仮名)と結婚しました。出会いは、日本仲人協会でのお見合い。担当は、以前取材させていただいた、五十嵐まこ先生です。ですが、宏一さんには働く女性にとっては、なかなかクセのあるこだわりが……。

食事に強いこだわりが(写真:iStock)
食事に強いこだわりが (写真:iStock)

「炊き立てのご飯」「手作りおかず」「つくり置き不可」の衝撃

「彼は一時期、一人暮らしをしていたそうですが、私と出会ったときは家業を継ぐために実家暮らしをしていました。家事はすべてお義母さんまかせ。“名もなき家事”の苦労を忘れたか、知らなかったのかもしれません。

 掃除や洗濯はもちろんしてもらっていて、家に帰れば毎日温かい食事が待っていたそうで、言われました。『結婚したら母がしてくれていたように、家ではいつも、“炊きたて”のごはんが食べたい。夕ごはんと朝ごはんで同じおかずを食べる経験もしてこなかったから、つくり置きも食べたくない。おかずは毎食、手づくりがいい』と」

 衝撃。夫婦が1日3食派で職場が異なれば、働く日、朝と夜は食事をともにする生活になります。うち2食に、炊きたてのご飯とそのときにつくったおかずを供する。フルタイムでも時短でも、仕事をしている女性にとっては、クリアするのは相当難関。いや、専業主婦でもお子さんがいたら難しい。

 筆者は思わず、「無理案件! せめてうち1食は、レトルトごはんとスーパーのお惣菜や冷凍食品でいいではないですか!! もしごはんが余ったら、炊きたてにこだわる旦那様は食さず、美菜子さんが次の食事で残りを食べるんですよね? 解せない!」と言ってしまいました。

 最初は美菜子さんも筆者と同様の思いを抱えたようで、伝えたそうです。「それだけの家事量を私に求めてくるのであれば、仕事は続けられません。専業主婦希望の人と結婚したほうがいいのでは」と、ストレートに。

それでいて仕事も続けてほしい!?

 美菜子さんの率直な物言いに、宏一さんはもじもじしながらまたも驚愕の発言を重ねます。

「いや、女性には結婚後も働いてもらわないと困るんだよね。家事も全部してほしい」

 宏一サン、ナニヲ言ッテイルノデショウネ? ドレダケ我儘ヲ言エバ気ガスムノデスカ?? 筆者は頭が混乱しました。

 筆者なら、こう言われた時点ですみやかに、確実に退散します。譲歩するのであれば、キッチンつきウィークリーマンションで仮同棲をして、最低でも半年間は自身の求める妻像を相手に担当してもらってから、あらためて会議を開くとか。

 余談ですが、キッチンつきウィークリーマンションでの仮同棲、オススメです。お互い、あるいはどちらかが一人暮らしの場合は、部屋の解約をせずに。生活スタイルが如実にわかるため、生涯をともにすごせる相手かどうかの判断がつきやすいからです。実際に別媒体のインタビューで、仮同棲を経て結婚に至ったカップルがいました。

無茶振りへの対抗策「ウインザー効果」

同性の第三者に自分を売り込んでもらう(写真:iStock)
同性の第三者に自分を売り込んでもらう (写真:iStock)

 さて美菜子さんですが。宏一さんの無茶振りには屈しませんでした。ある策を講じるのです。

「彼と、何人かの女友達との食事中に言ったんです。『宏一さんは炊きたてのごはんしか受けつけなくて、冷凍ごはんは食べないんだよね』と。悩みを吐露するように言うと深刻な雰囲気になってしまうので、あくまでも笑いに変える方向で。

 そうしたら、彼女たちが私の味方になってくれて。『宏一さんは、働きながら家事を担うオンナの敵だ!』と、非難したんです。彼は彼女たちの言葉で、『自分のスタンダードは間違っていたのか』と思い直してくれたみたいです。以来、冷凍ごはんには文句を言わず、食べてくれるようになりました」

 美菜子さん、切れ者! 本人が直接訴えかけるよりも、第三者を介した口コミや情報のほうが信頼性を増すという、心理学の「ウインザー効果」を用いたのかもしれません。彼女自身は気づいていないかもしれませんが。

 ウインザー効果は、婚活中ではほかにも活用方法があります。

 できれば第三者の同性から相手に、自分を売り込んでもらうのです。「あの子はモテるから」とか、「あの子を逃したらもったいないよ」とか。緊急事態宣言が明けた暁には、頼まれてもいないのに筆者は実行予定です。本当にいい子なので。婚活でウインザー効果を活用するには、日頃の言動が鍵を握るといえそうです。

内埜さくら
記事一覧
恋愛コラムニスト
これまでのインタビュー人数は3500人以上。無料の恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い(現在休止中。準備中のため近日中にブログにて開始を告知予定)。恋愛コメンテーターとして「ZIP!」(日本テレビ系)、「スッキリ」(同)、「バラいろダンディ」(MX-TV)、「5時に夢中!」(同)などのテレビやラジオ、雑誌に多数出演。

URL: https://ameblo.jp/sakura-ment

関連キーワード

ラブ 新着一覧


再婚しないシンママの実事情5選 子どものために新しいパパは本当に必要?
 シングルマザーの再婚率は20%ほどだそう。周りから「まだ若くて綺麗なのにもったいない!」「1人での子育て大変そう〜」と...
恋バナ調査隊 2024-03-21 06:00 ラブ
冷めた彼や恋愛の執着は不幸のはじまり…別れられない思いを捨てる方法
 恋は盲目といいますよね。一度恋に落ちると、彼のどんな部分も素敵に見えるものです。でも、彼の心が離れていると気づいても、...
恋バナ調査隊 2024-03-21 06:00 ラブ
生理事情やたら詳しい彼。それ元カノの影響ですよね?っていうエピ4選
 好きな彼に自分よりも先に出会っている元カノ。仕方ないとは思いつつも、存在がチラつくとモヤモヤしますよね。  元カ...
恋バナ調査隊 2024-03-20 06:00 ラブ
バリバリ恋愛中でも孤独感が消えずに寂しい! 3つの原因と対処法
 皆さんは、恋愛中に謎の孤独感や空虚感を抱いた経験はありますか? 一緒にいて愛し合っているのに、寂しく孤独でつらくなって...
恋バナ調査隊 2024-03-19 06:00 ラブ
バツイチ女性が“禁断”の職場恋愛を成就させるには? 3つの秘訣と注意点
 バツイチの女性は、職場で好きな人ができても「既婚者と思われているから無理」「周囲の目が怖いからやめておこう」と、なかな...
恋バナ調査隊 2024-03-19 06:00 ラブ
社内不倫やってるよね? 怪しい二人ならでは特徴と波風立てない対処法
 社内にどう見ても怪しい二人がいると「不倫しているのかな?」と気になってしまいます。もちろん、恋愛は二人の問題で周囲が口...
恋バナ調査隊 2024-03-18 06:00 ラブ
家庭に戻った彼との復縁できる? 本気だったからこそ気になる選択肢3つ
 あなたと不倫中の彼が、そっけなくなり家庭に戻った時、「もう復縁は無理かも」と思うはず。男性が家庭に戻る理由には、いろい...
恋バナ調査隊 2024-03-18 06:00 ラブ
プロ愛人の腕に男性メロメロ? 性欲、癒し、出世に貢献しまくるLINE
 世の中にはたくさんの仕事がありますが、「プロ愛人」という職業をご存知ですか?  プロ愛人の女性たちは、お金をも...
恋バナ調査隊 2024-03-17 06:00 ラブ
床下手の恋人はまるでトドのぬいぐるみ! 57歳モテ男が引いた貧乏くじ
「冷酷と激情のあいだvol.186〜女性編〜」では、マッチングアプリで知り合った10歳年上の恋人・ヒデナリさん(57歳・...
並木まき 2024-03-16 06:00 ラブ
マチアプリ交際3カ月目、57歳の彼氏が性の亡者に変貌! 悔やむ47歳女性
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-03-16 06:00 ラブ
結婚10周年、何もしないのありえない? みんなのエピソード
 結婚10周年は、夫婦にとって大きな節目。でも、世間の夫婦の中には、結婚10周年にお祝いする夫婦だけでなく、何もしないで...
恋バナ調査隊 2024-03-16 06:00 ラブ
40代の結婚前提交際…でも縁がない相手だったら? 見極めポイントを解説
 40代になると「結婚を前提に付き合っている彼氏」がいる人も多いですが、どうしても結婚だけは決断できないと悩む人も…。そ...
恋バナ調査隊 2024-03-16 06:00 ラブ
自民青年局はチップ口移し会合 夫の夜のハメ外しはどこから浮気と不倫?
 夫の夜の店通いやハメ外しは裁けないのか――。  2023年11月、自民党青年局の懇親会で行われた過激なダンスショ...
彼氏のスマホやPCに「エロい検索履歴」を見つけたら…要注意ワードは?
 彼氏の検索履歴が目に入ってくる時があります。そこにいかがわしいワードや動画を見つけてケンカになる人も…。けれどちょっと...
内藤みか 2024-03-14 06:00 ラブ
会話なしの40代夫婦が増加中? 3つのワケと幸せに暮らすコツ
 まだ結婚したばかりなのに、まったく会話なしの40代夫婦は多いようです。実際に、ネット上では「結婚1年目にして、まったく...
恋バナ調査隊 2024-03-14 06:00 ラブ
妊活中の女性が抱えるお金より切実な悩み パートナーとの食い違い第1位は
 多様な価値観やライフスタイルが変化する中で、2022年4月より不妊治療の保険適用範囲が拡大し、人工授精等の「一般不妊治...
ミクニシオリ 2024-03-13 06:00 ラブ