今さら感を覆したNHK「大奥」冨永愛、堀田真由以外の“掘り出し”役者

ボルドー太田 イケメンソムリエ
更新日:2023-01-29 06:00
投稿日:2023-01-29 06:00

好調「大奥」を支える春日局役の斉藤由貴

ちょい(?)いびる塩梅がたまらない(C)日刊ゲンダイ
ちょい(?)いびる塩梅がたまらない (C)日刊ゲンダイ

 昨年のわりと早い時期に、NHKがよしながふみ作の「大奥」をドラマ化するという発表がありまして、その時は「いまさら『大奥』?」とピンときませんでした。過去にも映像化され、話題になった作品をどうしてまたやるの!? と。

 キャストも、映画「大奥」では、徳川吉宗・柴咲コウ、水野祐之進・二宮和也、信・堀北真希。TBS金曜ドラマ「大奥~誕生[有功・家光篇]」では、万里小路有功を堺雅人が、家光を多部未華子が演じるなど、なかなか豪華なキャスティングです。

 ちなみに、堺雅人は映画「大奥~永遠~[右衛門佐・綱吉篇]」では右衛門佐も演じております。綱吉は菅野美穂。この映画での共演がきっかけで、2人が結婚した記念すべき作品でもありました。

 一方、今回発表されたキャストは、吉宗・冨永愛(40)、水野祐之進・Hey! Say! JUMP中島裕翔(29)、有功・福士蒼汰(29)、家光・堀田真由(24)、綱吉・仲里依紗(33)、右衛門佐・山本耕史(46)と、名前を見ただけでは、特にスペシャル感もなく……。そんなふうに、さして期待もせずに見始めた「大奥」ですが、これがもう素晴らしく、「ありがとうNHK!」と感謝を叫ばずにはいられません。

 なにより、キャストがぴったりハマっていて、名前だけをみてスペシャル感のないキャスティングと思ってしまった自分が恥ずかしいです。

斉藤由貴、good job!

 それにしてもなのですが、男女逆転の「大奥」、イケメンを愛でるという点でもこれほど最高のシチュエーションがあるでしょうか。春日局(斉藤由貴、56)グッジョブです。世間的には、吉宗・冨永愛や、家光・堀田真由の評判がすこぶるよろしいようですが、こちらではイケメンをフィーチャーしていきます。

中島裕翔新機軸、井上祐貴新開拓

[8代吉宗×水野祐之進]

 水野祐之進役の中島裕翔はちょんまげも似合っていて、若侍姿が凛々しく、こんなにも時代劇にマッチするとは思いもよらない収穫でした。低迷する時代劇を救うのは、中島裕翔なのかもしれません。

 ジャニーズの先輩・風間俊介(39)も出演。先輩にいじめられ、足の毛を剃られそうになるところを助けるカッコイイ役どころでした。その際に見せた足毛が意外にもボーボーでギャップ萌えでした。

 藤波役の片岡愛之助(50)の男色ぶりは、「半沢直樹」(TBS系)のおネエ黒崎を彷彿させるもので、寵愛する柏木(井上祐貴、26)とのイチャイチャぶりなどはもう少し見たかったですね。あっ。井上祐貴はドラマ「silent」(フジ系)にも出演したネクストブレイクイケメンなおかつ、ボルドー太田レコメンドイケメンです。名前だけでも覚えておきましょう。

おかえり福士蒼汰! 惚れてしまうやろ~

種市先輩に匹敵する当たり役(C)日刊ゲンダイ
種市先輩に匹敵する当たり役 (C)日刊ゲンダイ

[3代家光×万里小路有功]

 こちらは、有効の福士蒼汰が素晴らしいです。戦隊ヒーローからNHK朝ドラ「あまちゃん」の種市先輩ときて、次に期待したのですが、なかなか役に恵まれず。すっかり忘れかけておりましたら、今回の有功。「おかえり福士くん」と思わずテレビに向かって声を掛けてしまいました。

 公家出身の美貌の僧、雅やかかつやんごとなき雰囲気を全身に纏い、優しく包みこむような愛情で闇落ちする家光を救うさまは、さながら、かつて福士が演じた戦隊ヒーローとも重なります。

 家光(千恵)でなくとも「惚れてしまうやろ~」です。吉宗が大奥の歴史を学ぶかたちで、進む2人の愛の物語、涙なくしては見られません。

伸び盛りのイケメン俳優・奥智哉も出演

 さらに、有功に随行し部屋子となった玉栄役・奥智哉(18)にも注目です。「みなと商事コインランドリー」(テレビ東京)では、シン(西垣匠)のクラスメイトで、魚屋の息子・英 明日香を演じていました。そうです。あの魚屋の息子です。現在18歳。今後も注目していきたい彼もボルドー太田リコメンドイケメンです。

 ちなみにドラマ版で玉栄を演じていたのは元KAT-TUNの田中聖……でした。奥くんが道を踏み外さないよう、見守りましょう。

唯一無二の石橋蓮司と岡山天音

左から右へと流れる構図(C)日刊ゲンダイ
左から右へと流れる構図 (C)日刊ゲンダイ

 吉宗編で御右筆(おゆうひつ)をつとめる村瀬正資を演じているのが石橋蓮司(81)、家光編でその若き日を演じている岡山天音(28)です。岡山天音がどこをどうしたら石橋蓮司になるのか、そのあたりもぜひ描いて欲しいものです。おふたりとも、イケメンか否かはともかく、唯一無二の存在であることには違いありません。

 ここからますます盛り上がりを見せることでしょう。将軍気分でイケメンを愛でてみるのも一興かと。

ボルドー太田
記事一覧
イケメンソムリエ
毎クールすべてのテレビドラマをチェックする最強のドラマウォッチャー。が、その目的がイケメンにあることは誰も知らない。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


「買い物ブギ」圧巻のステージ!“キングカズ長男”覚醒、スズ子の虜に
 ワンマンショーに向けて稽古や衣装合わせが続く中、スズ子(趣里)は新しいマネージャーのタケシ(三浦獠太)の様子を見て不安...
桧山珠美 2024-03-01 14:30 エンタメ
タナケン「業界」発言に違和感 喜劇界でも演劇界でもないワードチョイス
 タナケン(生瀬勝久)が入院したと聞き、山下(近藤芳正)とスズ子(趣里)は、タナケンの見舞いに行くことにする。  ...
桧山珠美 2024-02-27 15:05 エンタメ
NHKさん、スーパー家政婦・大野さんのレシピ本出版のご予定は?
 大野(木野花)が家政婦としてスズ子(趣里)の家に来て半年、愛子(小野美音)はニンジンを食べられずにスズ子を困らせていた...
桧山珠美 2024-02-26 16:00 エンタメ
芦田愛菜が少し嫌いになりそう…「さよならマエストロ」本筋以外が楽しみ
 イケメンの息子はやっぱりイケメンです。TBS日曜劇場「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」を見ながら、確信...
恐るべし、大野さん! おてんば愛子を“瞬殺教育”、白い割烹着は信頼の証
 茨田りつ子(菊地凛子)の紹介で、大野晶子(木野花)がスズ子(趣里)の家政婦として働くことになる。  この日のスズ...
桧山珠美 2024-02-24 13:55 エンタメ
錦戸亮“主演抹消過去”もバネに復活!山ピー、平野ら民放地上波で続々躍動
 2月23日、「不適切にもほどがある!」(TBS系、以下「ふてほど」)に錦戸亮(39)がゲストで登場し、大反響を巻き起こ...
こじらぶ 2024-02-24 16:04 エンタメ
痛快すぎるりつ子のひと言、“眼鏡会計ババア”でざわつかせた女優登場!
 スズ子(趣里)は、羽鳥善一(草彅剛)に新曲にはブギの歌を書いてほしいとお願いする。  はじめは、ブギが続けば面白...
桧山珠美 2024-02-22 15:05 エンタメ
デカッ!急成長を遂げた2歳の愛子にびっくり、愛助さん似?
「東京ブギウギ」に続き、「ジャングル・ブギー」もヒットさせたスズ子(趣里)は、仕事に育児に大忙しの日々を送っている。 ...
桧山珠美 2024-02-19 17:00 エンタメ
「ふてほど」磯村隼斗の白ブリ姿がマッチ! 錦戸亮出演にアノ人も続く?
 あれからムッチ先輩の白ブリーフ姿が頭から離れません(笑)。ほどよく均整の取れたムッチ先輩の細マッチョな肉体に清潔感あふ...
中島健人まさかの大炎上 熱愛報道時の“友人の1人”発言が矛盾ではない訳
 Sexy Zoneからの卒業を発表している中島健人に熱愛スキャンダルが発覚し、彼の発言の矛盾を指摘する声が相次いでいま...
堺屋大地 2024-02-24 14:24 エンタメ
「キターーーー!」で思い出す目薬のCM、趣里の細体型が映えたヒョウ柄
 スズ子(趣里)は、タイ子(藤間爽子)と語り合う。夢を叶えたスズ子と、どん底にいる自分を比べると惨めで恥ずかしいというタ...
桧山珠美 2024-02-16 15:43 エンタメ
“昨日の敵は今日の友”というけれど…NHKさん、展開についていけません
 スズ子(趣里)は靴磨きの少年・達彦(蒼昴)に会いに行く。達彦にタイ子(藤間爽子)との思い出話をし、達彦からは、タイ子の...
桧山珠美 2024-02-15 16:25 エンタメ
偶然が過ぎる親友との再会、「やさぐれタイ子の8年間の謎」が気になる
 昭和23年、羽鳥善一(草彅剛)がスズ子(趣里)に送った「東京ブギウギ」は、明るいブギのリズムが人々の心をつかみ、空前の...
桧山珠美 2024-02-12 14:30 エンタメ
ムロツヨシは「男の顔は履歴書」を地で行く 伸びしろだらけのイケメン説
 先週のテレビはさながらムロツヨシ・ウィークでした。フジテレビ系「だれかtoなかい」、TBS系「日曜日の初耳学」「櫻井・...
東京ブギウギ初お披露目! 第1回冒頭のシーンとの違いは明白だった
 羽鳥善一(草彅剛)の気合が入った稽古に臨むスズ子(趣里)だが、愛子の世話をするために何度も中断することになってしまう。...
桧山珠美 2024-02-12 13:40 エンタメ
斬新な篠田麻里子様 不倫疑惑後に不倫妻を熱演→新シンママで何が悪い?
 元AKB48の神7に名を連ね、2011年リリースの「上からマリコ」なる自身の名が冠した楽曲でセンターという異例の好待遇...
堺屋大地 2024-02-09 06:00 エンタメ