女にロックオンされた私…謝罪と懇願への油断が招く悲劇

うかみ綾乃 小説家
更新日:2019-11-14 17:01
投稿日:2019-09-19 18:00

つい優しい気持ちになってしまい…

 さあ、どうすれば良いのか。

 とりあえずその晩だけは、彼女を刺激しないよう、バーに付き合いました。

 その後は、彼女の会社との仕事を、最後までやり遂げました。

 そうして、この会社との付き合いは、一切辞めるつもりでいました。

 ところが、私のその意志に、彼女が気づきました。

 ある夜、電話がかかってきました。

G「あやさん……私のことを怒っていらっしゃるんですね。お願いします。担当を変えてもいいので、弊社との仕事は辞めないでください!」

 3月の肌寒い夜でした。彼女は外を歩いているらしく、背後に車の走る音が聞こえていました。

 冷たい夜風に吹かれながら、謝罪と懇願を繰り返す目上の女性に、私はつい、優しい気持ちになってしまいました。

 そう、この人はいままで舞い上がって無軌道になっていただけで、いまは冷静になってくれたんだろう。だって、仕事自体には熱心な人だもの……

私「わかりました。担当は変えなくてもけっこうです。今後も御社との仕事を続けさせていただきます」

G「ありがとうございます!」

 このときの私の甘さと、相手に油断する傲慢さが、その後の彼女の、怒涛のセクハラ、パワハラを招くことになったのでした。

 次回に続きます。

うかみ綾乃
記事一覧
小説家
2011年「窓ごしの欲情」(宝島社文庫)で日本官能文庫大賞新人賞受賞。’12年「蝮の舌」(悦文庫)で第二回団鬼六賞大賞受賞。コラムニスト、映画の原作&脚本家としても活躍中。近著に「蜜味の指」(幻冬舎アウトロー文庫)。2020年から原作映画『モンブランの女』(『モンブランを買う男』AubeBooks)が全国で公開中。
ブログ http://ukamiayano.blog.fc2.com/

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


仕事効率化! オンオフを切り替えるメリット&切り替え術6つ
 仕事が忙しいと、どうしても焦ったり、イライラしてしまうもの。そんな気持ちを、休日まで引きずっている人も多いのではないで...
撮影ならまかせろにゃ!ツッパリ風“にゃんたま”の美ポーズ
 きょうは、ツッパリ風? クールにキメてくれたにゃんたま君。  この場所、猫の写真を撮りにくる人が多いから、にゃん...
LINEを返信したくない心理は? 返す気力がない時の対処法
 友達や彼氏、家族と気軽に連絡を取り合えるLINEは、多くの人が使っている連絡ツールですよね。でも、時々、どうしてもLI...
自分でも嫌になる…優柔不断になる原因&やめる6つの方法
 人はそれぞれ、育ってきた環境や生まれ持った性質により、性格が違います。だからこそ人付き合いは楽しいものですが、中にはな...
友人関係の断捨離〜我慢してまで友達でいる必要ありません〜
 男女問題研究家の山崎世美子(せみこ)です。突然ですが、友達と呼べる人って何人いますか? 人間関係は悩みごとも多い大きな...
パーソナルカラーで自信を!まずは”似合う”を知ることから
 自信というのは、一朝一夕に持てるようにはなりません。長い時間や大いなる努力の末に少しずつ持てるようになるものです。しか...
“にゃんたま島”はまさに天国!でも…うまく写真が撮れません
 きょうも、にゃんたまωにロックオン。やってきました「にゃんたま島」。  ここはチャトラのオスがたくさん暮らしてい...
大切な女性へ…男性が花に気持ちを込めて贈る「愛妻の日」
 お花屋さんとは誠に面白いお商売でございます。  毎日さまざまな“言い訳”を用意してご来店なさる男性の話し相手をさ...
すき間時間で簡単に!人気のお小遣い稼ぎ「ポイ活」のススメ
「もう少し収入が増えたら、ちょっと贅沢なお食事ができるのに……」「エステに毎月通える生活って羨ましいな……」「趣味のため...
南の島での奇跡の出会い…忘れられない“にゃんたま”の思い出
 忘れられないにゃんたまωがある。  あれは5年前、私がまだにゃんたまカメラマンとして駆け出しの頃。遠い南の島へ船...
正直うざい挨拶LINE…相手を傷つけたくない時の対処法!
 彼氏や友達など、「おはよう」の挨拶だけをLINEで送ってくる人っていますよね。もともと連絡をとるのが好きな人であれば良...
“お母さんからのLINEあるある”8選!なんでそうなった!?
 一生懸命、スマホを操作するお母さんの姿は、見ていてほっこりしますよね。でも、送られてくるLINEの内容は本当に不思議!...
説得力や根拠じゃない!自分の意見を伝える時に大切なこと
「どう思う?」「なぜそう感じるの?」と言った意見を求められる場面は少なくありません。職場であればなおさらでしょう。そんな...
こんなの見たことない!今年にピッタリなウシ柄“にゃんたま”
 今年はうし年?な、にゃんたま様に出逢いました。  こんな白黒猫の柄、見たことない! 頭部は綺麗なハチワレ模様であ...
香りで癒されたい貴方にオススメ!洋ランの女王「カトレア」
 とある著名な女性霊能者にお会いしたときのお話でございます。  散歩しているだけで地縛霊に取り憑かれる、いわゆる憑...
見極めて! 性格が悪い女性の特徴&上手に付き合うポイント
 学校や会社など、必ずひとりは「性格が悪いかも?」と思う女性っていますよね。「苦手だな……」と思っても無視するわけにいか...