女にロックオンされた私…謝罪と懇願への油断が招く悲劇

うかみ綾乃 小説家
更新日:2019-11-14 17:01
投稿日:2019-09-19 18:00
 その女、「G」に出会ったとき、私は30代で、フリーランスの仕事をしていました。彼女は40代後半。私に仕事を依頼した会社の担当者でした。一見は人当たりが良く、仕事熱心で、後輩の面倒見も良い女性でした。ですが私はすぐに彼女に対して、なにとは言えない違和感を覚えるようになりました――。
 前回の話はこちら→「#3 密着され撫でられ…際限のないセクハラに私の体調は悪化

主義に合わない修正を指示され…

他の仕事に支障が…(写真:iStock)
他の仕事に支障が… (写真:iStock)

 Gからの不自然な仕事のやり直し要請。

 さらに示された修正方向は、私があらかじめ、自分がしたくないことのひとつとして、伝えていたものでした。

 私は指示に沿う形で修正し、提出と同時に、彼女にメールを送りました。

「請け負った責任として修正しましたが、これは私の主義に反するもので、いずれにせよ御社とは、この仕事を最後にしていただいてかまいません」との旨のものでした。

 半日後、ケイタイのほうに返信がありました。

「今夜、お会いしましょう。18時に▲▲に伺います」

 ▲▲とは私の家の近所にある居酒屋です。

 私が知りたいのは、送った修正がOKか否かであり、すでにこの作業のために、他社の仕事を遅らせている状況でした。

 でも、もしこの仕事を途中で降りるのであれば、そのための話し合いも必要なのかもしれません。

うかみ綾乃
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小説家
2011年「窓ごしの欲情」(宝島社文庫)で日本官能文庫大賞新人賞受賞。’12年「蝮の舌」(悦文庫)で第二回団鬼六賞大賞受賞。コラムニスト、映画の原作&脚本家としても活躍中。近著に「蜜味の指」(幻冬舎アウトロー文庫)。2020年から原作映画『モンブランの女』(『モンブランを買う男』AubeBooks)が全国で公開中。
ブログ http://ukamiayano.blog.fc2.com/

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