「国分太一会見」で見えた本人のウイークポイントと日テレが貫く“ダンマリ戦法”の限界
「数日間の間にすべてを失いました」――11月26日、東京・霞が関の司法記者クラブで元TOKIOの国分太一(51)は力なく語った。
コンプライアンス違反で「ザ!鉄腕!DASH‼」を降板、その後、公の場から姿を消していたが、「内容に触れることは日本テレビから強く止められている」ため、核心に触れることはなかった。国分は、合計12回も「答え合わせをしたい」と口にしたが、ネット上には《コンプラに反した国分が悪い》という風潮もある。
調査の詳細は、発売中の週刊文春によれば、プロデューサーの交代で「挨拶を」と呼び出され、出向いたところ、突然、コンプライアンス担当者と弁護士が現れ、「コンプラ違反に該当するようなことはなかったか」と事情聴取が始まったという。そこで国分は、過去に女性スタッフ複数に対して抱きついたりキスしたりしたこと、わいせつ画像を送ったことなどを“自白”。その場の様子を録音していた音声データは削除を要求され、即日コンプラ違反認定されるという“だまし討ち”のような状態だったという。
記事の内容が正しければ、程度の差こそあれ、「若い女性に対し嫌がることをした」という点においては、強制わいせつ容疑でグループを脱退した山口達也(53)と同じ。「日テレなら何をやっても大丈夫と過信していたんだと思います」と、あるテレビ関係者はこう言う。
「以前は風起委員的なプロデューサーがいたが、彼女がいなくなって現場がルーズになっていった。そんな中、長期ロケで国分は“身内だから”と過信し、誰も注意しない中で悪ノリが加速していった。でも、もうコンサートもやらなくなってファンも離れ……そもそもメリー喜多川さんがフジテレビのSMAP人気に対抗して日テレにTOKIOを推してきたから起用していただけで、メリーさん亡き今はその効力もない、ある意味、賞味期限切れだったと思います」
会見中「人生のほとんどがTOKIO」と語ったが、「裏を返せば、何もせずに50歳を過ぎてしまって変われない。バブルの残党ですよね」(芸能関係者)という意見も。国分に非があること、芸能界以外の生きる手段がないということもネックになっているようだ。
そんな国分の事情を熟知していたのか、「答え合わせ」の機会すら持たせずにいる日テレのスタンスには疑問の声もある。
ネット上では《これまで国分やTOKIOで稼がせてもらってきたのに手のひら返しか》《コンプラ違反が起こるような労働環境が問題》という書き込みも見られる。
同志社女子大学教授の影山貴彦氏は「国分氏の会見は評価に足るものだった」としてこう続ける。
「自分本位という声もあるようですが、会見そのものから逃げているケースがここしばらく目立っていましたので。それに比べれば十分意義深かった。日本テレビが今度はしっかりと会見を開き、国分さんと十分話し合いを重ねた上で、私たちに必要十分な情報開示をして欲しい」
日テレは「法的には問題ない」としているが、国分に適正な手続きが保障されていない点においては、メディア企業として疑問が残る。
「フジテレビの時も同じですが、取材対象者は日本テレビからの取材にはプライバシーを理由に一切答えなくてもいいということになりかねない。国分さんのことはスピード処分して、福田社長は時期が来たら国分氏の話を伺いたいとコメントされていますが、どの時間なら的確なのか。日本テレビは自分都合過ぎないでしょうか。プライバシーを理由に結果として一切語っていないというのは、何か言いにくいことがあるのでは思われても仕方がない。シャットアウトするからこそ余計な臆測も広がるというものです。セクシー田中さんの件、月曜から夜ふかしの件、24時間テレビの件と悪い意味で似ているとも受け取れます。近頃一方に肩入れしたコメントを発信する方も多いですが。あくまで中立の立場として、国分さんがこれだけ会見で語った以上、日本テレビが答える番。社長だけでなく担当役員同席の上で説明すべき。このままでは視聴者も不誠実と受け取っても仕方ないでしょう」(影山氏)
「被害者のプライバシー保護」は重視されるべきだが、それ一点張りの日テレのダンマリ戦法ももう限界ではないか。
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国分会見の内容は、果たしてどの程度のものだったのだろうか? 関連記事【もっと読む】国分太一5カ月ぶり公の場での謝罪は“涙の引退”会見か…日テレと「対立する気はない」も復帰は困難…では、その内容に迫っている。
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