更新日:2019-11-02 06:00
投稿日:2019-11-02 06:00
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結婚するなら詩人か貴族出身か
(C)CURIOSA FILM
本当はあなたと結婚したかった――。ひとりの女性が抱えるこの情念が物語を突き動かす原動力となっている映画『不実な女と官能詩人』。女性の名前はマリー(ノエミ・メルラン)。有名な詩人を父に持つ、3姉妹の次女です。
マリーが結婚したいと願うほど運命の相手だと感じ、恋をしたのは、ピエール・ルイス(ニールス・シュネデール)という新進気鋭の詩人。2人は出会って即、恋仲になりますが、いとも簡単にマリーの両親は2人の関係を引き裂きます。多額の持参金目当てにピエールの親友で貴族出身のアンリ・ド・レニエ(バンジャマン・ラヴェルネ)の元に、マリーを嫁がせてしまうのです。
ですが2人は1年後に再会します。アルジェリアに渡ったピエールが帰国したウワサを聞きつけたマリーはいてもたってもいられなくなり、夫には秘密でピエールの元へと駆けつけるのです。
「あなたと結婚したかった」
その場でマリーが放ったのが、「あなたと結婚したかった」という言葉。この言葉で2人は愛人関係になってしまうのですが、相手の心を揺さぶるパワーワードだという印象を受けました。
同時に筆者は、ひとりの知人女性の顔が思い浮かびました。彼女は愛していた彼からフラれた後、経済力を求めて別の男性と結婚。筆者は「それで幸せなの?」と聞きましたが、彼女は「結婚は愛よりも経済力が大事!」と断言し、浮気しまくっていました。
新婚当時から浮気していたので、おそらく旦那様を心底から愛してはいなかったのでしょう。もしも元カレから、「やっぱり愛していたのは君だった。君と結婚したかった」と言われていたらどうなっていたのか。もう縁は切れてしまいましたが、聞いてみたいと思ったのです。
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