更新日:2020-05-13 15:43
投稿日:2020-05-13 06:00
甘美な欲望に貪欲かつ忠実なオトナ女子に、オススメの作品を紹介するコクハク発のエンタメ情報です。今回は、大女優の故・樹木希林さんが生涯で唯一企画を手がけた女詐欺師が主人公の「エリカ38」です!
女詐欺師エリカに感情移入する女性が続出…?
(C)2020吉本興業
自分だって「セレブな生活へのあこがれ」と「好きな男性から、いつまでも“オンナ”として見られていたい願望」が合体したどす黒い欲望に執着したら、エリカのようになってしまうかもしれない――。他人事ではなく、自分事として没入する女性が多いかも!? というのが鑑賞後、筆者が率直に抱いた感想です。
樹木さんは生前、人間の本性についてよく話をされていたそう。実際に起きた女詐欺師事件をモチーフにした本作を企画した際も、「だって、そういう女も男もいっぱいでしょ。それが人間ってものなのよ」と語ったそうで、樹木さんの重みある言葉と作品が見事にリンクしています。
夢のような“お姫様”ライフ
クラブのホステスとして働きながらネットワークビジネスを手がける浅田美代子さん演じる渡部聡子は、喫茶店での聡子の営業トークを気に入って声をかけてきた和装の美女・木内みどりさん演じる伊藤信子との出会いによって人生が暗転していきます。信子は、詐欺の世界ではピラミッドの頂点に君臨しているであろう大悪女。その信子に「すごい人なのよ。なかなか会えない人なの」と紹介された、平岳大さん演じる平澤育男に惚れてしまうからです。「聡子さん、出会い運も男運も最悪ですよ……」と、観ているこちらが嘆きたくなるほどです。
聡子は平澤の指示で、ウソと知りながら「タイに学校を造る」という名目で支援者から集めた大金を、湯水のように使い始めます。エステやネイルサロン、高級ブランドで散財、ホストクラブ通いに外車購入。働かずに楽をして、お金があればなんでもできる生活を満喫してしまうのです。支援者には配当金を1円も支払わずに。
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