ただグッスリ寝たいだけ…「プレ更年期の不眠」はセロトニンで解決!

コクハク編集部
更新日:2023-08-03 06:00
投稿日:2023-08-03 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人。でもって、タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けている――。
 そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。

1. 最後にグッスリ寝たのはいつだっけ…!?

 今回は、聖子さん(40歳/仮名)からのご相談です。

最近、眠れなくて困っているんです。寝入るのに時間がかかったり、夜中に何度も目が覚めたり……。疲れて早く寝たいときほど、不安や心配ごとが頭をよぎって、ますます眠れなくなるんです」

 聖子さんの声と表情には、疲れがにじみ出ています。

「あら、それはつらいわね……。眠りの質が悪いと、からだだけじゃなく、心も疲れるでしょう」

 えりのボスは相槌を打ち、話の続きをうながします。

「そうなんです。しかも、せっかく寝れそうな日でも、突然顔や背中がほてり出して……。熱くて汗だくになって、結局寝れなくなります。もう、寝れないのはうんざりです」

「そうなのね……。仕事や日常生活にも支障がありそうね」

 えりのボスは聖子さんの現状を察し、真剣な表情で頷きました。

「そうなんです、本当につらいです。どうしたらいいんでしょうか」

 聖子さんはえりのボスに訴えかけます。

 聖子さんの心身は、安眠できない日が続いていることでボロボロになっていました。

 これは放っておけません!

2. プレ更年期の安眠は「セロトニン」がカギ

「聖子さん、いまの話を聞く限り、対処するべき原因は2つね。まず1つ目は体温調節。2つ目は精神面ね

 聖子さんは頷きます。

「そうですね」

「1つ目の体温調節についてだけれど、更年期やプレ更年期の女性は、突然からだがほてることがあるわ。ホットフラッシュというの

 聖子さんは、急に顔や背中がほてり出したときのことを思い出しました。

「ホットフラッシュですか……。私のほかにも、同じ体験をしている人がいるんですね」

「そうよ。更年期やプレ更年期になると、女性ホルモンの1つであるエストロゲンが減るわ。エストロゲンは自律神経を調節する働きがあるから、エストロゲンが減っちゃうと自律神経が乱れることがあるの」

「なるほど。それで急に熱くなったり、あんなに汗をかいたりしたんですね」

 聖子さんは納得して頷きます。

「2つ目は精神面ね。更年期やプレ更年期は、さっきも話した通りエストロゲンが減るわ。そのせいで、ささいなことで不安になったりイライラしやすくなったりするの」

「更年期やプレ更年期って、心とからだの管理が難しいんですね」

「そうね。それが結果的に精神的ストレスとなって、聖子さんのように眠れなくなったり途中で目が覚めやすくなったりすることがあるわ」

「では、どうしたらいいんでしょうか……」

 聖子さんはうつむいて考え込みます。

「そこでカギになるのが、セロトニンよ。セロトニンを増やすことが大事になるの」

 えりのボスは、聖子さんに真っ直ぐ視線を向けながら説明します。

「セロトニンを増やす?」

「そう。セロトニンが不足しちゃうと、不安やうつ症状を引き起こすことがあるわ。それだけじゃなく、睡眠を調節するためのメラトニンというホルモンも出にくくなってしまうの。だから、セロトニンを増やすのが大事なのよ」

「わかりました。えりのボス、セロトニンを増やす方法を教えてください!」

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


今夜もぐっしょり…寝室温度をめぐって夫と大喧嘩!【医療専門者監修】寝汗は更年期だけじゃない?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
40代が「垢抜け顔」になれないワケは?【美容家が使って実感】激推し最新コスメ3品
“垢抜け顔”になりたいけど、思いどおりの仕上がりにならない…。そんなお悩みは、選ぶコスメで解決!  40代の時短美容家...
生理前に限らず些細なことでイライラ!【医療従事者監修】アラフォーが注意したいPMSではない意外な理由
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
春先の紫外線も乾燥も怖くない!【美容家厳選】アラフォーに激推ししたい“二刀流”UV対策
 春の陽気を感じる日も増えてきましたね。日差しが強くなってくると気になるのは、UV対策です。春夏は特に紫外線量が増えるた...
加齢で増えがちな「ほくろ」はシミと何が違う?【美容外科医が解説】電気メスで削ると? 保険適用の条件は?
 この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、テッパンの不安や疑問を分かりやすく“一発回答”。今回はお悩みの多い「...
うさぎ舌リップってなんぞ? 40代でも挑戦できる作り方と色選びのコツ
 純欲メイクや白湯メイク、地雷メイクなど、これまでいろいろなメイクがトレンドに上がってきましたが、もっかSNSで話題なの...
寒暖差疲労の原因と対処法【医療従事者監修】季節の変わり目はイベントてんこ盛りで休めない…どうする?
 寒暖差が激しい季節は、いつもと同じように睡眠時間を確保したつもりでも、なんだか疲れてしまいがち。そんな「寒暖差疲労」を...
40代がやりがちなNGメイクとインナーカラー全8選。痛いおばさんは回避したい…
 アラサー・アラフォー女子は、メイクやヘアカラーというパーソナルなことですら、常に厳しい目線を向けられてしまうから大変で...
長財布はダサい&時代遅れとされる3つの理由。令和におすすめの財布は?
 最近、長財布を使っている人をあまり見かけなくなってきましたね。今でも長財布を愛用しているものの、「もしかしてダサい? ...
女性は30代以降、筋肉量が年間1%ずつ減!?【医療従事者監修】今すぐ試せる“ぽっこり下腹”引き締め術3選
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
【検証】メイクしたまま寝ると汚肌一直線?20代美容ライターが3日間オフなしで過ごしたら意外な結果に…
「メイクを落とさないと肌が荒れる」とはよくいったもの。メイクをしたまま寝ると毛穴に詰まった汚れや皮脂が酸化して、肌荒れや...
「美容医療」反対派と賛成派の意見。トライする前の参考にしたい
 いつの時代も、女性は美しくなりたいと思うもの。そして、今の時代、美容医療や美容整形がより手軽になり、挑戦する人も増えて...
更年期の“意外と知らない”基礎知識/更年期症状は遺伝する? 出産経験の有無は影響する?【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
熱狂する韓国コスメブームに違和感。顔につけるのに、低価格、パケ買い、なんとなく…だけで買って大丈夫?
 つい先日、資生堂の最終赤字が100億円超との報道がありました。主な理由は中国での事業不振にあるそうですが、実際のところ...
急に夜が淡白になり、枯れてしまった彼氏…【薬剤師監修】浮気以外で考えられる原因は?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
40代で「実年齢+5歳老け見え」は絶対回避したい!【美容家激推し】お助けアイテム3選
 40代を迎えると、ちょっとした老け見えにも落ち込みますよね。「43歳なのに、48歳くらいに見られた…」なんてしょんぼり...