なんでも姉に相談
菜々さんとの関係に限らず、これまでもお付き合いをした女性のことは包み隠さずに姉に相談してきたヨウジさん。
「大きなトラブルは事前に回避できていて、これもすべて姉ちゃんのおかげっスね」と笑顔で話します。
「あっ! そうそう、俺が姉ちゃんと仲良しだからってだけで『シスコン』って言ってくるヤツもいるんですけど、それは違いますからね。
姉ちゃんに特別な能力があるから、俺はそれを頼りにしているだけ!
シスコンってのは、姉ちゃんと理由もなくベッタリすることでしょ? 俺は、そういうんじゃありません」
「今後3年はダメ」と言われて
同棲中である菜々さんとの将来について、ヨウジさんはそろそろ結婚へと進めようと考えていました。しかし入籍や結婚式の日取りについてお姉さんの占いでは「今後3年はダメ」と出ているので、時期を待っていると話します。
「この話は、菜々にもしたんですよ。今は時期が良くないからって。そしたら『ふーん』って感じでしたけどね。まぁ、占いで将来の悪い出来事を回避できるなら、多少遠回りしてもそのほうがいいじゃないっスか。
実は俺、ベッドインする日も姉ちゃんに決めてもらっているんです。ほら、体を重ねるって行為はやっぱディープだし、菜々から何か悪いものが俺の体に入ってくるのもイヤだから。
姉ちゃんはなんでも占ってくれるから、マジで助かってますよ。おかげさまで菜々との大きなトラブルは今のところないですし」
姉の価値をわかってほしいのに
ヨウジさんは、このままあと3年ほどは同棲生活を続け、そのあとは菜々さんと家庭を築こうと考えていると強い口調で話します。
「3年って長すぎるって思ったでしょ? 俺も最初はそう思いました。でもね、長い人生で見ればたった3年ですよ! それで不幸が回避できるならお安い御用っしょ。
そうそう。菜々はあんまり姉ちゃんに懐いてないんですけど、俺的には菜々も姉ちゃんにいろいろ相談して占ってもらったほうがいいんじゃないのって思うんですよね。そうしたらほとんどの悩みは晴れて、人生バラ色なのに。
せっかく身内に優秀な占い師がいるのに、菜々はその価値に気づいていないみたいで、たまにすごく悲しくなりますね」
◇ ◇ ◇
恋人同士であれ、夫婦であれ100%同じ価値観を有する男女は稀です。ましてや交際前の男女となれば、なおのことです。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。
まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。
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