「嵐」解散ツアーは売り上げ500億円? オイオイ、どんだけ儲けるつもりだよ
【週刊誌からみた「ニッポンの後退」】
2020年に活動休止してから4年以上もの間、そのうち活動再開するとにおわせ続け、高額なファンクラブ会費を収奪していた「嵐」という“おっさん”グループは、「やるやる詐欺」集団といわれても仕方なかったのではないか。
その「嵐」がようやく来春、「サヨナラコンサートツアー」を開催すると発表した。コンサート終了後の5月31日をもってグループの活動を終了するという。どうせやめるなら最後に大きく儲けて、皆で山分けしようと話がまとまったようだ。
さすが、あのジャニー&メリー喜多川に“寵愛”された連中の考えそうなことである。
FRIDAY(5月30日号)によれば、活動休止中も80万人がファンクラブに加入し続けているそうである。
「嵐」は1999年に大野智(44)、桜井翔(43)、相葉雅紀(42)、松本潤(41)、二宮和也(41)の5人で結成された。モンスターアイドルとして25年間、第一線で活躍し続け、ファンクラブの会員数は最大で300万人いたといわれる。
現在の会員が80万人として1人が年会費4000円を払えば、毎年30億円を超えるカネが、彼らが設立した「株式会社嵐」に入ることになる。これだけでも“べらぼう”な額である。
だが、それだけでは満足できず、ファンたちの紅涙と共にカネを搾り取ろうと考えたのだろう。
この“アコギな商法”を考え付いたのは、桜井だったとFRIDAYはみている。
最大の難問は、2017年に「嵐としての活動を終えたい」と切り出して活動休止の引き金を引いた大野を説得しなければいけないことだった。大野は活動休止中、ファンクラブの会報にも登場しなかったそうだ。
「昨年、“今後の活動を自分たちで決めたい”と株式会社嵐を立ち上げた際、設立の目的や今後の方向性をメンバーに説得して回ったのが桜井でした。今回も、再始動に前向きな相葉、表舞台から離れたい大野、無理して再集結する必要はないと思っている松本や二宮の間で意見が対立する場面もあった。それを調整してまとめあげたのも桜井でした」と同誌で大手芸能プロ幹部は語っている。パパが元総務省事務次官だけに、まとめるのはうまいようだ。
しかし、なぜ再結成をかたくなに拒否していた大野がサヨナラコンサートに参加する気になったのだろう。
FRIDAYによれば、大野がコロッと寝返った背景には、「沖縄県でホテルなどの事業を続けるためにまとまった資金が必要なのか、今回のコンサートがどれくらいのビジネスになるのか、気にしているそうです」(同)。やはりカネ目当てだったようだ。
同誌で芸能リポーターの駒井千佳子は、「サヨナラ」のアガリは莫大なものになるとみている。
「チケットの金額を1万2000円程度と仮定して、会員全員が一回はラストライブに行くとすれば、それだけで100億円近い売り上げが立つ。そこに記念CDやDVD、配信やグッズが加わると、総売り上げは500億円を超えるのではないでしょうか」
だが、このイベントには「STARTO ENTERTAINMENT」や元ジャニーズ事務所社長の藤島ジュリー景子も関わっているという。何のことはない、旧ジャニーズ事務所の連中が裏で彼らを操り、分け前にあずかろうとうごめいているようだ。
長年応援してくれたファンに感謝というのなら、無料で招待したらどうか。関連グッズの売り上げは10人に1人といわれる貧困家庭の子どもへの支援金として、全額寄付したらどうか。そうすれば「嵐」という名は永遠に残る。どうかね、桜井くん。 (文中敬称略)
(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)
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