魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。
交際4カ月で結婚したけれど
亜紀子さん(仮名)は、結婚2年目にして夫・エイジさん(仮名)との別居を望む39歳。今の夫とは再婚で、2人の間には子どもはいませんが、前の夫とのあいだに生まれた10歳の息子と3人で暮らしています。
「夫とは結婚を早まった! というのが正直な気持ちです。ちょうどコロナ禍で出会いが激減していて、でも再婚をしたかった私は、すでに出会っていた男性たちのなかから再婚相手を選びました。
その時点でエイジとは知り合ってからは3年くらい経っていましたが、付き合ったのは4カ月くらい。
当時は早まったとは思いませんでしたが、今になって思えば、やっぱりもうちょっとお付き合いをしてから結婚すればよかったと思います」
夫といると何もかもがうまくいかない?
先に入籍をしてから、同居をスタートしたという亜紀子さん夫婦。一緒に暮らし始めて2カ月くらいは順調な日々だったそうですが、だんだんと「小さな生活習慣のズレが大きなストレスとなり、最近では夫がいると何もかもがうまくいかないと感じ始めた」と、大きなため息をつきます。
「変な話ですが夫は、私の運気を吸い取るタイプなのかもしれないって真剣に考えています。だって今の夫と結婚してから、不思議なくらい私のまわりはいろいろなことがうまくいかなくなったんです。
夫は“さげちん”なのでは?
コロナ禍だったから、という理由で片付ければそうなのかもしれないけれど、気づけば今まで親しかった友人とはみんな疎遠になったし、子どもはちょっと不登校気味だし。それに、私の仕事もコロナ禍前と比べるとあんまりうまくいっているとは言えないし。
大きな出来事があるわけではないけれど、じんわりといろんなことが下降線をたどっている気がしてならないのです。
うちの夫って、世間で言うところの“さげちん”なんじゃないですかね? 絶対そうだと、私は思っているんです」
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