乱交パーティーの物語
次は『愛の渦』(2014年)。こちらも『娼年』も、同じ三浦大輔監督作品ですが『愛の渦』はなんと乱交パーティー会場が舞台です。
つまり、初対面の複数男女が、エッチな行為をしまくるお話なのです。
「いいですか?」と相手に聞いて、合意を得られたらすぐにエッチができる、速攻すぎる展開なのですが、ひとりひとり、このパーティーに参加した事情も違い、ドラマがあるのです。
マーダーミステリーでは、次は誰が殺されるのだろう? といった緊迫感がありますが、この映画では次は誰と誰がエッチをするのだろう? という期待や不安でオロオロしながら鑑賞し続けるのです。
未知の世界を覗き見できる、臨場感満載の映画です。
女性を買う物語
最後は『愛について語るときにイケダの語ること』(2021年)。
ガンで余命わずかとなった通称コビト症という障害を負った男性が、最後にいろんな女性としたい、とエッチを繰り返し、しかもそれを撮影したドキュメンタリーです。
性的なシーンもあるドキュメンタリーは、ありそうでなかなかないのでは。しかもそれが障害がある男性となると相当稀有かと思います。
命が尽きようとしている時にエッチを撮影しまくり、それを生きた証として残そうとする彼。
映画ではしばしばおどけていましたが、本当はとても真剣だったのではないでしょうか。
この映画は、いやらしいというよりは「生きるってなんだろう」「エッチってなんだろう」と考えさせられるものです。
本人が裸でいるからこそ、本質的な問いかけが剥き出しになってこちらに突きつけられたのだと感じました。
私たちがエッチを観たい理由
前回「男女2人がエッチをしまくる映画3本」を紹介した記事がとても好評だったので、今回は「色々な人とエッチをしまくる映画3本」をご紹介しました。
私たちはなぜエッチシーン満載の映画に関心があるのでしょう。それは、もしかしたらエッチシーンを観ると元気が出てくるからかもしれません。
アフターコロナとなった今、社会はどんどん活発化し、元の世界を取り戻さなくては! と意欲に溢れています。
その熱量に自分を合わせるために、私たちはエッチ度の高い映像作品を心のエナジードリンク代わりに使おうとしているのかもしれません。
ラブ 新着一覧