認知症の兆候なの…? 義父との性生活を赤裸々に話す義母、困惑する嫁

並木まき ライター・エディター
更新日:2023-07-01 06:00
投稿日:2023-07-01 06:00
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
 魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。

 奈津子さん(仮名)は、39歳で結婚3年目。夫のカズマさん(仮名)は6歳年上で、結婚した年齢が遅かったので、特に子作りは意識せず自然に任せてきたそうで、現在は夫婦ふたりで暮らしています。

 そして夫婦仲には特別な問題はないものの、このところ義母の存在に悩まされていると言います。

「ここ最近、義母の言動がおかしいんですよね。義母はもうすぐ80歳になる年齢で、今のところ認知症にはなっていないと思います。

 でも……、ここ1年くらいの義母は、私と話す内容がすべて『義父との性生活』に関する話題で生々しい内容も多く、聞いていると吐き気がしてくるほどなんです……」

 義父は病を患ってはいるものの、入院はしておらず自宅で過ごしています。息子である奈津子さんの夫が実家を出てからは、義母と義父はずっとふたり暮らしをしてきたそう。

「義母の話には、若い頃の話もあれば最近のことなのかなって思う内容もあります。

 でも義父母は後期高齢者の年齢ですからね……、本当に義母が話すような生々しくポルノ映画みたいな性生活を今でもしているとしたら、それはそれですごい話です」

 奈津子さんが義母から聞く話は、最近はほとんどがソッチ系の話題。わざわざそのために、奈津子さんの携帯に義母が電話をかけてくることもあるのだとか……。

「あまりにもしつこいし、話の中身が気持ち悪いので、夫にも相談したんですよ。ところが夫は、あまり相手にしてくれないし真剣にも捉えてくれなくて。

『奈津子と女同士の話を楽しみたいんじゃないのか?』って言うんですけど、私はそんなふうに楽観視できなくて、義母は認知症が始まっているサインなんじゃないかって気もするんです……」

 しかし夫は、奈津子さんが義母を病院に連れて行って検査をしたいと話すと、必ず不機嫌になり「ウチの母親がボケてるって言いたいのかよ。失礼だな!」と露骨に不快感を示すとのこと。

 そのため奈津子さんは、おかしいと思いつつも義母の不快な話題に我慢をし、病院にも連れて行くことができずに困っていると話します。

「夫があんなに“わからずや”だとは思いませんでしたね。母親のこととなると、人が変わったように不機嫌になるので、私が見落としていただけで、隠れマザコンだったのかもしれません。

 義母の気持ち悪い話に延々と付き合わされている私の気持ちだって考えてもらいたいのに、夫が真剣に捉えてくれないことにも、ものすごく腹が立ちます。

 このまま義母の気持ち悪い話を聞き続けなくてはならないなら、私も我慢の限界を迎えそう。義実家との縁を切りたいとすら思ってしまいます」

 ◇  ◇  ◇

 義母の言動がストレスでもあり悩みのタネでもあるという奈津子さん。なんとかして現状を改善したいそうです。では、夫であるカズマさんは、現在の状況をどう考えているのでしょうか。

 実は、カズマさんは奈津子さんが想像もしていないような捉え方をしていました。次回に続きます。

並木まき
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ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
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日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

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