“頑張り屋のメンヘラ”が「セルフラブ」という人生の処方箋を知りました

ミクニシオリ フリーライター
更新日:2023-09-12 06:00
投稿日:2023-09-12 06:00

背伸びせず「本当は否定したい自分」も見つめなおす

 セルフラブとはその言葉の通り、ありのままの自分を愛することです。

「愛される自分」には他人から承認されることももちろん必要かもしれませんが、自分自身が愛せる自分を他人に受け入れてもらえることで、自己肯定感はさらに高まっていきます。

 私もかつて「自己承認欲求」と「自己肯定感」を混同していました。

 親やパートナーなど、身近な人に褒められると嬉しくなり、肯定感が上がった気になっていました。逆に「もっと頑張れ」と言われれば、自分に足りないところを補おうと、無理してでも努力をしました。

 しかし、セルフラブを学んでからは、他人からの自己承認を欲しすぎると、自己肯定感は下がってしまうことが分かりました。誰かから褒められる時も怒られる時も、その判断軸は“誰かの価値観”です。

 自分の価値観ではなく、好きな人や世間などの“他人の価値観”で自身を肯定しようとし続けると、周りの評価次第で自己肯定感が下がります。

 だから私は長年「頑張り屋さんなメンヘラ」で、他人から認められようともがけばもがくほど、自分らしさが分からなくなっていきました。

 自分を愛するために必要なのは、自己を高めることではなく、今の自分を知ることです。強いバイアスを受けやすい現代社会を生きる私たちは「もっと自分を高めなければ」と意識を高く持つことを良しとする価値観に影響されやすくなっています。

 自分を愛するための第一歩は、ありのままの自分を「知ること」です。今の自分は、あなたにとって「理想の自分」ではないかもしれません。

 だからこそ、今の自分について深く考えるのはつらいことかもしれません。だけど、あなた自身が今の自分を“嫌なもの”として捉え続ける限り、自己否定感はなくなりません。

自分のルーツを振り返ってみて、感じたこと

 意外と多くの人が、自分を知る行為をしていないのではないかと思います。

 自分を知るのは、想像より多くの時間を使うことです。嫌いな自分と向き合った後、次は「なぜ、嫌いな自分になってしまったのか」「人生のどんな出来事が、今の自分の価値観を作ったのか」まで考えてみてください。

 自分の人生を振り返ってみると、必ずどこかに今の自分を否定したくなる「元凶」が見つかります。

 家族から言われたことや、思春期に他人から受けた評価……自己否定している自分にとって、トラウマとも言える出来事を思い出すのはつらいこと。ですが、思い出してみると妙にしっくりくるのです。

 痛みの理由が分からないと、本来不安を感じるはず。だから必死で蓋をして、痛くないフリをしてきた自分がいたことに気が付きます。

「思っている以上につらかったんだ」ということに気がついた私は、涙を流すでもなく、ただ安心しました。

自分の心を見つめてみよう

 セルフラブの第一歩は、自分を知り、その自分を受け入れること。

 インターネットで検索してみると、自身を知ることや受け入れることに繋がる便利なツールやアイテムも、少しづつ数が増えてきています。

 大人になればなるほど、自分を知ることを不安に感じるようになっていくかもしれません。だけど、少しずつでもかまいません。

 時間や精神に余裕のある日に、自分を振り返ってみませんか?

ミクニシオリ
記事一覧
フリーライター
フリーランスの取材ライター・コラムニスト。ファッション誌や週刊誌、WEBSITEメディアなどで幅広く活動。女性向けのインタビュー取材や、等身大なコラム執筆を積極的に行う。いくつになってもキュンとしたい、恋愛ドラマと恋バナ大好き人間。
XInstagram

ライフスタイル 新着一覧


40代は“知人の訃報”がくる年齢だ。憎んだ男の「死亡通知書」で20年ぶりに集う同級生、独身の私はどう映る?
 板チョコのような重い扉を百恵が開けると、真っ赤な口紅を施したママさんがいつものように明るく出迎えてくれた。 「い...
「20年モノのフライパン」がかっこいい? 貧乏戦線に異状あり!
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
お酒の席の“あのルール”に物申したい! グラスに注ぐベストタイミングは…
 働く側としても、お客さんとしても大好きなスナック。今後も良いところをどんどん書いていければと思っているのですが、今回は...
若者が『めおと日和』の“昭和な恋愛”に胸キュンするのは何故? タイパ重視じゃないもどかしさ
 アラフィフ独女ライターのmirae.です。前回のコラムでは、「50代の恋愛にときめきは必要なのか?」というテーマについ...
婚活に介護…もう頑張れない。アラフォー女性が抱えがちな問題、6つのケースを聞いた
 今回ご紹介するのは、アラフォー女性の悲鳴。「もう頑張れない」と思っていることを教えてもらいました。同じ悩みを抱えている...
怒った中年の顔は「ブス」だと知った。更年期世代がイラついた時にするべき大事なアレ
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
ゴロンする一瞬♡ 奇跡のモフモフ“にゃんたま”とプニプニ頬っぺが尊すぎる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「現金がよかった」ってそりゃないよ~!『母の日』のガッカリエピソード
 日頃の感謝を伝えるために贈った母の日のプレゼント。なのに微妙〜な反応をされたら悲しいですよね。今回はそんな“母の日のガ...
女性の「理想の顔」ランキングが発表。石原さとみや新垣結衣を抜いた第1位は、上品なイメージのあの女優!
 もしも憧れの芸能人の顔に近づけるとしたら……あなたは誰を「理想」だと感じますか?
好きならやってよ…って、それ「やりがい搾取」されてない? 職場で警戒したい言葉5つ
 ここ数年でよく見聞きするようになった「やりがい搾取」。仕事や日常生活で相手のやる気を利用して低賃金で働かせるような言動...
ぷにぷに肉球が愛おしい♡ 青空に映える癒しの“にゃんたま”爆弾
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第98回「先日のお礼です!パワー!」
【連載第98回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
【11万いいね】横澤夏子の“ママチャリ”写真がリアルすぎ!「うちの保育園にいそう」「ママ友になりたい」と共感の嵐
 こんな人、いるいる〜!と共感せずにはいられない「ちょっとイラっとくる女」ネタでブレイクして以来、テレビで大活躍のお笑い...
上半期“ママ友界隈”のびっくりエピソード。パンツ見えそうなミニスカにヒヤヒヤ…!【お花見編】
 今年も早いものでもう6月。この半年で、あなたにはどんな思い出ができたでしょうか?  今回は上半期を振り返り、春の...
【女偏の漢字探し】「鮱(ボラ)」の中に隠れた一文字は?(難易度★★★★☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
大人の学び直し=リスキリングで価値ある人材になる。忙しい毎日でも続けられる5つのコツ
 人生100年時代の現代では、キャリアを築く上でリスキリングが重要だといわれています。今回は、リスキリングを続けるコツを...