韓国は「ひとり飯」ほぼタブー! おひとり様=みじめな人認定で苦労した

更新日:2023-12-19 06:00
投稿日:2023-12-19 06:00

お願い1人で行かせて! 言いたいけど言えないの…

 ご飯を食べに行くことすら、おひとり様タブーだった韓国。まして1人でミュージカルの観劇に行くのは御法度中の御法度で…。

 日本語講師として生徒さんと『明日なにをしますか?』という、ベーシックな質問をお互いにかけあったときのこと。

 前々から観劇したかったミュージカルがあった筆者は明日の休みには、1人で劇場へ出向いて当日券でミュージカルを堪能しようと決めていました。

 そんな話を生徒さんにしたところ…「えええええ!!! 先生1人でミュージカルに行くんですか!?!?」と、椅子からひっくり返るんじゃないかと思うほど、おどろかれ…。
  
「そうですよ!」と答えると、「先生にそんなことはさせられません!!」と生徒さん。

 一瞬「えっ?」とは思ったものの、あれよあれよという間に、待ち合わせの場所と時間が決まり…いつの間にか、一緒にミュージカルを鑑賞することが決まっていました。

 はい、「なんで?」って言いたいのは、筆者の方です。

 オマケに韓国には年長者が年下に対して奢る文化まであり、チケット2枚、生徒さんの分も買わざるを得ない事態に…。

 1枚で済むところを、倍のチケット代を出し、貴重なひとり時間までなくなるという、今思い出しても「どうしてこうなったんだ?」と思ってしまう出来事です。

 生徒さんがプライスレスな笑顔で、習ったばかりの日本語で「先生、今日は本当にステキな日だった! ありがとう!」って言ってくれたので…。いいんです、ええ。いいんです。

おひとり様が見直され出した? 

 生まれも育ちも日本で、自由気ままにひとり時間を楽しんできた筆者にとっては、目から鱗な文化ばかりだった韓国生活。

 それでも最近では、物価上昇や年上が奢る文化が面倒な人たちの間で「おひとり様」を楽しむ韓国人も増えてきてはいるようです。

 しかし、まだマイナーな文化なようで、韓国の多くのレストランでは2人前からしかオーダーができません。

 大皿を囲んで、分け合いながら食べることが主流の韓国。まだまだ、私たち日本人のように「おひとり様を楽しむ」という段階にはないのかもしれません。

 ゆえに1人行動が大好きな筆者にとって、とても不便な韓国文化でした。

 みなさんも韓国へ訪れた際、ひとり飯をするときは店主のおじさんに隣に座られないように、気をつけてくださいね! どうやって気をつけるのかは、筆者にもわかりませんが…。

(取材・文=山ちゃん/キジカク)

▽山ちゃん 韓国美容とお酒と旅をこよなく愛するアラフォー。韓国に12年在住経験あり。とにかく気になったら挑戦する!という性格が災いし、韓国語教師、翻訳家、発明家、占い師(星エレグヤマ)、WEBライターなど、多方面で活動中。海外は31カ国、国内も時間とお金が許す限り珍道中しています!

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


夏の終わりの朝顔が音符にみえた 五線譜は秋のメロディーか
 暦の上では秋でも、季節はそうガラッとは変わらない。  日陰に逃げ込んで顔を上げたら、フェンスに絡まる朝顔が五線譜...
超絶美人な友達と比べられ、つらいと思うのは仕方がない?
「仲良しの友達が超絶美人で、劣等感でいっぱいになってつらい……」  そんな悩みを抱えている女性は少なくないのでは? 人...
食欲の秋本番! ごはんコールにウキウキな“たまたま”君たち
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ほっぽらかし園芸はズボラの味方! 秋に植えたい「宿根草・多年草」6選
 頭の構造が単純で「めんどくせぇ」が口癖。そう、ワタクシは“どうなんでしょうね”な超ズボラ人間でございます。  そ...
自分を変えるのがイヤなら場所を変えればいいんじゃない?
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
がっつーん、でも友達でよかった!酒に溺れた廃人寸前の女性を救った一言
 持つべきものは友達といいますが、本当につらい時に支えてくれるのは、利害関係のない家族や友達など身近な人たち。  ...
墓じまい=不幸になるは迷信です ご先祖様も子・孫も安心なメリット5つ
 跡取りがいない、遠方でお墓参りができないなどと、墓じまいを考える人が増えています。しかし、いざ現実的に墓じまいしようと...
夏の終わりはもうすぐか 去ろうとすると寂しくなる不思議
 早く過ごしやすい季節が来ないかと祈っていたけど、いざ夏が去ろうとすると寂しいもの。  自分は誰かの好意に気づかな...
毎月14日は恋人の日!韓国のカップル事情、ぶっちゃけ本当に祝ってる?
 韓流ブームが始まって以来、おさまることを知らない人気っぷりの韓国ドラマ。特にエキサイティングな愛情劇を繰り広げる恋愛系...
2023-09-29 11:10 ライフスタイル
家事も仕事も“100点”なんて無理だから!完璧主義に疲れた時の対処法5つ
 家事や仕事、子育ても「完璧にこなしたい!」と頑張りすぎていませんか。すべてを完璧にこなせれば気持ちいいけれど、完璧主義...
ご立派!器のデカさと“たまたま”の大きさは比例するのかも☆
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
おかずは最低3品!? うちの義母は連絡魔、LINEの通知来るたびにしんどい
 結婚するとほぼ漏れなくついてくるのが「義母問題」です。仲良くなれたら悩みはないのですが、そう簡単にうまくいくケースは少...
看護婦さん? それとも看護士さん? 看護師さん??
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
KALDIサマサマ☆ALL500円以下! “プチプラ”ハロウィンおやつ5選
 暑い暑いと言っている間に、いつのまにか9月も終盤。秋の気配が色濃くなってきました。  となると、気になるのはハロウィ...
「卒業」ばりに花嫁略奪!事実は名画より奇なり、破天荒な友人がヤバすぎ
 破天荒とは、「誰もしなかった前代未聞の行動をする」ことを意味します。そして、世の中には、まさに「破天荒」の言葉にふさわ...
ほっこり読み切り漫画/第58回「サクラ鳴く」
【連載第58回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 生きものたち、...