「星の瞳のシルエット」に恋した中学生…48歳で男を知るこじらせの根源

mirae.(みれ) ライター
更新日:2024-10-08 11:39
投稿日:2024-03-25 06:00

手をつなぐチャンスは文化祭で訪れた

 自分が抱いた初めての感情は一体なんなのか。バレンタインデーが来るまで、AちゃんからT君の話を聞くたびに、モヤモヤは晴れませんでした。

 結局、バレンタインデーに告白したAちゃんはT君に振られ、ほっと安心したのを覚えています。

 今思えばモヤモヤの正体は、Aちゃんに対する嫉妬。私はAちゃんのバレンタインデー告白をきっかけに、T君を気にするようになっていったのです。

 とはいえ、いまいち恋がどういうものなのかわからない。T君を見かければドキドキしながら目で追いかける毎日。消極的で地味なタイプだった私は、同じクラスメートなのに話したことすらありません。

 それなのに一挙一動が気になって仕方がない。遠くからT君を見てドキドキする毎日は、それでもキラキラ輝いていてかけがえのない日々でした。

文化祭の最終日のキャンプファイヤーに期待

 中学時代最後の文化祭――。私が通っていた学校では、文化祭の最終日にキャンプファイヤーをして、全校生徒でフォークダンスをするのが恒例行事でした。

 それは、男女が公式的に手をつなげる場であり、好きな人がいる人にとっては、絶好のチャンスだったのです。

 そういう私も、T君と手をつなげるチャンスだと、心をときめかせていました。

 その瞬間を想像してはドキドキしながら布団に潜ってニヤニヤとする時間を過ごし、いよいよ文化祭の最終日がやってきました。

 次回につづく。

mirae.(みれ)
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アラフィフのフリーライター。ライター歴は15年以上。いろいろこじれて48歳で処女卒業。現在は性に奔放で貪欲に、独身生活を謳歌中。
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