イケメンKくんとの“初デート”
彼はいろいろと観光できる場所を調べてくれたようです。私を楽しませるために、電車やタクシーなどを使い、昼から夜まであちこちの場所に連れて行ってくれました。
実は、Kくんとふたりきりで会うのは今回が初めて。いつもはオフ会仲間と一緒で、ふたりきりになることはありませんでした。「これは初デート!」と思うと、ますますドキドキ。「手を繋いじゃうかも」「キスもしちゃうかも」なんて勝手に期待してみたりも。
しかし、何時間経っても彼とキスどころか、手を繋ぐ気配もありません。私も何回も試みようとしましたが、うまくいかず。「せっかくのふたりきりのデートなのに」と期待していただけに肩透かしをくらった気持ちでした。
居酒屋でお酒を飲みながら夕飯を食べ終わったところで、Kくんは「じゃ、家に帰ろうか!」と一言。「…うん!」と思いっきり笑顔で答えた私は、「いよいよ初体験する瞬間が来た――!」と期待に胸を膨らませていました。
スキンシップをされることなく時間は過ぎ…
ほろ酔いで楽しい気持ちで彼の家に向かいます。私は酔っているということもあり、どさくさに紛れて寄りかかってみたり、腕を絡めてみたり。しかしKくんは動じることもなく変わりない笑顔。私に触れてくるそぶりもありません。
「一体どういうつもりなんだろう?」「私はこんなに期待しているのに…!」
と、自分の熱い気持ちと、Kくんの態度の温度差を感じながらも、燃え上がったセックスへの期待の炎は消えません。「とにかくKくんとセックスがしたい!」という思いが頭の中を占めていたのです。
そうこうしているうちに彼の家に到着。再び家に招き入れてくれた彼は、部屋にあるローテーブルの前に座り、テレビを見始めてしまいました。
「このまま何事もなく終わってしまうのか?」
落胆した気持ちで時計を見ると、21時過ぎ。「まだまだ夜は始まったばかり。アダルトな時間はこれからよ!」と自分の気持ちを奮い立たせ、じとっとした目で、Kくんの整った横顔を見つめるのでした。
次回へつづく。
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