「離婚? 既婚者のステイタスを手放すほど私はバカじゃない」仮面夫婦の継続を望む40代女性

並木まき ライター・エディター
更新日:2024-08-17 06:00
投稿日:2024-08-17 06:00
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
 魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。

40代、もうずっと仮面夫婦

 40代になったばかりの郁美さん(仮名)は、3歳年上の夫・ナオユキさん(仮名)との関係が冷えてから7年ほどが経過しているそう。

 結婚10年目を過ぎ、子どもがいない夫婦としてフルタイムでの共働きをしていますが、表面的には穏やかに見える関係ながら、内情は「もはや他人」だと話します。

「いわゆる“仮面夫婦”ってやつなんです。

 でも、私はそれでもいいかな〜ってずっと思っていて、今の関係に満足しているんです。夜の生活はレスだから皆無で気が楽だし、普段も会話なんてほとんどないんですよね。夫がどこで何をしているのか、普段何を考えているのかは全く知りません。

 それでも離婚をしなかったのは、夫の収入がいいから。共働きで、夫は私よりも収入が2割ほど高いので、夫がいるおかげで満足できる世帯年収です」

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離婚したいと言われたわけではないけれど

 郁美さんとしては、冷え切った夫婦関係でも、収入面から考えて絶対に手放したくないと強く言います。

 しかしここへきて「離婚」の2文字が出てくる頻度が増えて、不安が募ってきて…。

「はっきりと『離婚したい』と、言われたわけではありません。

 だけど『離婚したら、僕はちょっと遠くへ引っ越したいなぁ』とか『離婚をしたら、もう郁美とは連絡を取らずに、完全に別々の人生を歩むつもり』などと、“離婚前提”かのような発言がチラホラ出ていて…。

 離婚の話し合いを進めているんじゃないのに、なんで夫のなかで“離婚ありき”になっているのかが、よくわからないんですよね」

並木まき
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ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
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日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

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