『ラヴィット!』に疑問の声。違和感たっぷりでもギャル曽根の「超ギャルル」を推すワケ

小政りょう ライター
更新日:2024-08-22 06:00
投稿日:2024-08-22 06:00

コンテンツ収入が存続のカギになる?

 一方で、『ラヴィット!』ファンの筆者は現状に一抹の寂しさを感じつつも、仕方ないことと受け入れています。

 昨今のテレビ番組は従来の、視聴率至上主義から映像販売や配信などの二次利用や、イベントやグッズ販売などの放送外収入が重要視されるようになってきました。すなわち、「広告収入に頼らず、いかにコンテンツとして利益を生み出せるか」という風潮になってきているのです。

 他を見ても、『ゴッドタン』のマジ歌ライブや『あちこちオードリー』(ともにテレビ東京系)のオンラインライブ、『有吉の壁』(日本テレビ系)のBREAK ARTIST LIVE THE FIRST。

 また、『アメトーーク!』や『相席食堂』(ともにテレビ朝日系)のサブスクサービスもそれにあたるでしょう。『ラヴィット!』においては、前述の『ラヴィット!ロック』などのイベントももちろんその一環です。

 視聴者から疑問を呈せられながらも結成された「超ギャルル」も、さらなる放送外収入での収益獲得を目論んでいることは、想像に容易い。

 アニメ業界などでは、放送外収入を得るためのイベントやグッズなどの多様な展開は当たり前のことであり、今に始まったことではありません。むしろ、イベントやアイドルプロデュースなど、コンテンツを最大限に利用するのは理にかなっていると言えるでしょう。

 ただ、純粋に好きなファンほど商売の匂いに敏感なもの。どんなに素敵なコンテンツでも、金の匂いがしてくるだけで冷めるという人も多くいます。「超ギャルル」の反応がさほど思わしくないのも、そういうところからくるのかもしれませんね。

番組ファンだからこそ、見守りたい


 番組が人気コンテンツに成長し、そしてさらに番組を続けていくためには、アイドルプロデュース、配信イベント、グッズなどの番組外での収入を生み出すための多方面への展開は必要なことなのかもしれません。

 賛否両論はありますが、「超ギャルル」はギャル曽根さん含めみんな可愛らしく、まだ素人っぽさも多少ある分、今後推し甲斐のあるアイドルだと思います。筆者は、顔も小さくてスタイルも良く、オーディションと比べてのずば抜けてあか抜けた最年少のひめめこと遠山姫禾さん15歳にすでに虜になっています。

 企画に疑問のあるファンもいるかもしれませんが、ラヴィットを応援するつもりで、「超ギャルル」も温かい目で応援してみることをお勧めします。

小政りょう
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映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦

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