『ラヴィット!』に疑問の声。違和感たっぷりでもギャル曽根の「超ギャルル」を推すワケ

小政りょう ライター
更新日:2024-08-22 06:00
投稿日:2024-08-22 06:00

絶好調の『ラヴィット!』に疑問の声

「日本でいちばん明るい朝番組」をコンセプトに、平日の朝に笑いと情報を届けている人気番組『ラヴィット!』(TBS系)。

 開始当初は低視聴率ゆえに批判が多かったものの、ニュースやワイドショーから離れたバラエティ感が視聴者の支持を得て人気番組に成長し、根強いファンを獲得しました。

 8月24日には代々木第一体育館にて、豪華出演者が一堂に会する『LOVE IT! ROCK 2024』(以下、ラヴィット!ロック)が開催予定。そんな絶好調なはずの『ラヴィット!』に「令和のギャルル(仮)オーディション」の件をはじめ、最近の番組内容に疑問の声が上がっています。

【関連記事】粗品と令和ロマンの「テレビ嫌い」に焦る業界 若手芸人が抜擢された背景

まるで『ASAYAN』 鳴り物入りで企画されたアイドル選抜

『ラヴィット!ロック』でお披露目予定なのが、木曜レギュラーのギャル曽根率いる「超ギャルル」です。「超ギャルル」は、ギャル曽根さんがかつて活動していた「ギャルル」の令和版として、1000人以上の応募者の中から選ばれたラヴィット発のアイドルユニット。

 つんく♂さんが楽曲制作などに関わり『ASAYAN』(テレビ東京系/1995年~2002年)さながらのオーディションが繰り広げられ、逐一その選考経過が番組内で伝えられていました。最終選考には元スタッフや、TikTokでも活躍する人気タレント、元ミス東大など個性豊かな面々も選出され、毎週彼女たちが3人ずつ出演するなど話題に。

 しかし、この「超ギャルル」プロジェクト、SNSでは「このコーナーいらない」「レギュラー陣だけでやるのかと思っていた」「なぜアイドルプロデュースなど余計なことをするのか」というネガティブな意見も目立っていたのです。

昨今の『ラヴィット!』に感じる置き去り感

 確かに、「超ギャルル」だけでなく、近頃の『ラヴィット!』は視聴者を置き去りにした内輪受けの企画が増えてきているように感じます。

 視聴者のコメントに目を向けると「オープニングはゲームばかり」「曜日ゲストもシーズンレギュラーも結局似たような人」「スタッフを表に出されてゲンナリ」などと辛辣な感想も。

 振り返ると番組開始当初からレギュラーがほぼ変わらず、最近は曜日ゲストも常連ばかり。マンネリ感は否めないでしょう。

 番組開始から欠かさず見ているラヴィットファンの筆者からしたら、それはそれで面白いとは思いますが…開始当初は定番だったスタジオでのグルメ紹介やラヴィットランキングが少なくなったことには物足りなさを感じています。

 またそのアットホーム感ゆえに、お約束的な空気の中ではじまる特定の芸人さんのいじりが少々キツいと感じることも。アイドルや芸人さんが何十万、何百万もする高級品を購入する企画も、どこか背伸びをしているようでヒヤヒヤ。さらに到底そんな高級品は手が出せない庶民の視聴者のなかには、夢を見るどころかドン引きしてしてしまう人もいるでしょう。

 しかしながら、その親しみやすさや学生時代を思い出すようなわちゃわちゃ感に、筆者も含め根強いファンがいるのも事実です。実際に『ラヴィット!ロック』はチケットが完売し、ラッピーマーケットやラッピーキャラバンなどのイベント時には行列ができるほどの大盛況、放送時には何かしらの番組内のワードがトレンドに入るほどの人気を保っています。

小政りょう
記事一覧
ライター
映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


「劇場版シティーハンター」プレス発表で小室哲哉が語った“自虐”コメント
 1980年代・90年代に北条司の漫画をもとに放送されたアニメシリーズ「シティーハンター」。  主人公の冴羽リョウ...
“桐島部活”への敬意、徳永助教授(田中哲司)実はいい人パターンだった
 石版印刷の技術を習得した万太郎。ようやく納得のいく刷り上がりになり、いよいよ、植物学の学会誌を大畑印刷所に注文する。 ...
桧山珠美 2023-06-13 14:00 エンタメ
「日曜の夜ぐらいは…」川村壱馬にキュン 青田買いしたい役名無し俳優は
 川村壱馬(かわむら・かずま)にキュンキュンしています。THE RAMPAGE from EXILE TRIBEのボーカ...
広末涼子不倫疑惑報道で思わぬ反響が…ナマ美脚は年齢か努力の賜物か
 8日発売の「週刊文春」に不倫疑惑を報じられた女優・広末涼子(42)。10代で女優やモデルとして絶大な人気を誇ったが、な...
万太郎と竹雄、互いを呼び合う2人は「ロンバケ」名シーンを超えた!?
 昼間は大学で研究し、夕方からは印刷所で見習いを始めた万太郎(神木隆之介)に「ちゃんと寝て、食べて、笑顔でいること」と約...
桧山珠美 2023-06-07 14:18 エンタメ
万太郎(神木隆之介)が暴走! 東大と印刷所の“二刀流見習い”なるか
 白梅堂のありったけの和菓子を抱え、万太郎(神木隆之介)が向かった先は、いかつい職人さんたちが働く大畑印刷所。てっきり創...
桧山珠美 2023-06-05 14:25 エンタメ
祝・大河主演!横浜流星の魅力は「イケメンなのに演技が巧い」に尽きる
 2025年のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」の主役に横浜流星(26)が選...
「いちゃこら」に透けた嫉妬!万太郎が寿恵子ママにプロポーズ宣言
 高藤(伊礼彼方)にお姫さま抱っこされた寿恵子(浜辺美波)の姿が頭から離れず、植物研究にも身が入らない万太郎(神木隆之介...
桧山珠美 2023-06-02 11:54 エンタメ
相席・山添、春日…芸能人は謝っちゃダメ? ネット炎上のお詫びトレンド
 お笑いコンビ「相席スタート」の山添寛(37)が5月30日、ニッポン放送のラジオ番組「ナイツ ザ・ラジオショー」に出演。...
タキの弱りっぷり、万太郎からのノーテンキな手紙の中身は…
 久々に「峰屋」が登場。酒に対しての課税がきつくなり、役人からも厳しい目を向けられる峰屋。タキ(松坂慶子)も体の具合が悪...
桧山珠美 2023-05-30 11:10 エンタメ
猿之助47歳独身報道で考える…「最後の大物独身」ってどんな存在?
 事実は小説より奇なり、などといいますが、市川猿之助(47)の事件にはほんとうに驚かされました。ここは「ラストマン-全盲...
平野紫耀号泣!キンプリ3人脱退劇…5人揃い活動する未来はなかったのか
「まだサヨナラ言うには 全然早すぎるのに」  King & Prince(以下、キンプリ)が5年歌い紡いできたデビ...
こじらぶ 2023-05-27 06:00 エンタメ
ジュリー社長“知らなかった”の代償…芸能界のハラスメント問題どう変わる
 人々に夢や感動を与える芸能界において、ハラスメント問題が相次いで発覚している。ジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川...
かみきりゅうのすけ画伯こと神木隆之介の絵ゴコロにきゅん!
 植物採集から帰ってきた万太郎(神木隆之介)。藤丸(前原瑞樹)に、可愛がっているウサギにシロツメクサのお土産を渡す。(#...
桧山珠美 2023-05-25 11:15 エンタメ
万太郎(神木隆之介)初めての挫折…でも、ステーキはもりもり食べる
 植物学教室では、みんなと仲良くなりたいと話に加わろうとする万太郎(神木隆之介)だが、ことごとくよそ者扱いされる。植物学...
桧山珠美 2023-05-23 11:00 エンタメ
「らんまん」は脚本にブレなし! 演じる神木隆之介に人たらしの共通点
 4月にスタートし、はや2カ月。NHKの朝ドラ「らんまん」にすっかりハマっております。なんといっても主人公が植物一筋なと...