第25週「女の知恵は後へまわる?」#128
最高裁大法廷では、いよいよ美位子(石橋菜津美)の事件の判決が出されようとしていた。寅子(伊藤沙莉)は早朝、よね(土居志央梨)と轟(戸塚純貴)の事務所を訪ねる。
一方で、少年法改正を議論する法制審議会少年法部会は、結論が出ないまま平行線をたどっていた。
寅子は部会で、子どもたちへの「愛」について語り合おうと提案する。「愛」は多岐川(滝藤賢一)の口癖だった。
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【本日のツボ】
桂場のデスクに板チョコ
※※以下、ネタバレあります※※
「原判決を破棄する」――最高裁長官・桂場(松山ケンイチ)の声が法廷に響き渡りました。「尊属殺に関する刑法200条は普通殺に関する刑法199条の法定刑に比べ、著しく差別的であり、憲法14条1項に違反して、無効である」。昭和25年の合憲判決で、穂高教授(小林薫)が「尊属殺人罪の重罰規定は違憲だ」と主張してから23年。教え子の桂場によって歴史が塗り替えられた瞬間でした。
穂高教授の映像がオーバラップすることで、物語を見続けてきた視聴者もよね(土居志央梨)や轟(戸塚純貴)らと一緒に祝杯をあげたくなったのではないでしょうか。
ひとり長官室で、引き出しから出した板チョコを口に入れる桂場。「笹竹」に行かなくなったと心配していましたが、その間も板チョコで糖分を補給していて安心しました。
「愛について語りませんか?」
一方、家裁の寅子のほうも少年法改正の法制審議会で「愛について語りませんか?」と。こちらも多岐川の意志をしっかり受け継いでいました。
「愛」と口にする小橋(名村辰)や稲垣(松川尚瑠輝)のアップに、彼らの出番もこれで終わりか? などとつい感傷的になってしまうのは、「虎に翼」の登場人物が愛すべき人たちばかりだから。
そんなふうにすべての登場人物を魅力的に描いてくれた脚本の吉田恵里香さんに感謝です。
そういえば、本日の「クローズアップ現代」ではその吉田さんのロングインタビューがあるというので、そちらも楽しみです。
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