50歳北村有起哉の高校生は、もはやコント!博多大吉「物事には限界がある」のごもっとも

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2024-10-15 16:30
投稿日:2024-10-15 16:30

第3週「夢って何なん?」#12

 糸島フェスティバルで披露するパラパラの練習で米田家の門限に間に合わなくなった結(橋本環奈)。陽太(菅生新樹)は「結とつきあっている」とうそをついて、結をかばう。

 それを聞いた結の父・聖人(北村有起哉)は茫然自失となるが、母の愛子(麻生久美子)はどうせ陽太の芝居だろうと見抜く。

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【本日のツボ】

必見! 高校3年生の聖人を演じる北村有起哉

 ※※以下、ネタバレあります※※

 陽太、いずれヒロイン結の夫になる存在かと思いましたが、どうやらその目は無さそうです。てっきり「梅ちゃん先生」の梅子(堀北真希)とノブオ(松坂桃李)、「舞いあがれ!」の舞(福原遥)と貴司(赤楚衛二)パターンもあるかと期待したのですが、どうやらただの幼なじみで終わってしまいそうです。

 陽太の人柄の良さ、そして、結に片思いしているらしいことはわかりましたが、肝心の結にはまったくその気は無さそうです。

 それにしても、「結とつきあっている」という陽太のうそに動揺した父・聖人のたそがれっぷりたら、さすが「たそがれ優作」でたそがれてきただけのことはあります。

 気の抜けた様子で口をパッ、パッと何度も開け閉めする姿になんともいえない哀愁と、大きくなった娘に一抹の寂しさを感じる父の想いが充分過ぎるほど伝わってきました。

確信犯?

 そこは良しとしても、さすがに無理があるのでは、と思ったのが、回想シーンでの高校3年生の姿です。あれ、ほかの人が演じるわけにはいかなかったのでしょうか。北村有起哉(50)の演技力を持ってしても、とても高校生には見えません。

 もはやコント。松平健の祖父・永吉の若かりし頃といい、あえて笑わせようとしているのでしょうか。

「あさイチ」のドラマ受けで博多大吉が「物事には限界がある」と言っていましたが、まさにその通り。これからもちょくちょくご本人さんによる回想シーンが登場するのでしょうか。気になります。


桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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