「玉木ガチ恋」勢も登場。30歳女子が国民民主党・玉木代表の若者ウケを考察、最大の武器は?

コクハク編集部
更新日:2024-12-09 06:00
投稿日:2024-12-09 06:00

庶民アピールはあざとい。絶妙なバランス感覚が必須に

 玉木氏のSNS活用は今に始まったことではない。「永田町のYouTuber」と自らを称して、数年前から一発撮りで歌う「THE FIRST TAKE」風の動画を投稿していた。

 TikTokで2億回再生を超える『魔法の絨毯』など若者に人気の曲を取り入れることで、親しみを持ってもらう下地を作っていたのだろう。

 この「THE FIRST TAKE」風の動画は、目論見通り選挙期間中に「面白すぎる!」とバズっていた。

 生放送やSNS、YouTubeをうまく使っているところは、石丸伸二氏と似ている。しかし論破癖があって怖い印象のある石丸氏より、優しげな人格を押し出した玉木氏の方が支持されたのかもしれない。

 SNS展開はよい事ばかりではない。使い方を間違えれば炎上し、有権者にそっぽを向かれてしまう諸刃の剣だ。

 今回の選挙中にも、「時短のためにコンビニでお弁当を買って車内で食べました」という旨のポストをした政治家が、「コンビニ弁当で我慢した、みたいな言い草」「コンビニ弁当は別に節約でも苦労の証でもない」と炎上した。

 他にも同様の炎上事例が複数あり、「あざとい庶民アピール」は嫌な感情を抱かせてしまうことが明らかになった。

 この「あざとい」と「わかる!」の差を一言で説明するのは難しい。玉木氏も下手すれば「若者に媚びすぎ」と取られそうなところを、絶妙な感覚で回避した。

 このバランス感覚こそ最大の武器なのかもしれない。

不倫を叩く感覚がピンと来ない

 ここまでSNS展開という観点から人気の理由を探ってきたが、前述のように「減税・手取り増」を掲げた点が最も大きい。物価や税金は上がるのに、賃金は上がらないこの世の中。「苦しい生活をなんとかしてくれそう」と若者が期待を寄せたのだ。

 若者ももちろん「政治とカネ」や憲法問題、夫婦別姓などの論点が全く気にならないわけではない。しかし、何よりも「手取りが増えて生活が豊かになること」が今の若者の最大の望みである。税金と物価高に喘ぐ私の実感もそうだ。

 玉木氏の不倫騒動後も「政策をしっかり実行してくれれば良い」という声が多かった。昨今の芸能人の不倫報道にウンザリしている若者は多い。独身もしくは既婚でも子供がいない若者世代は、不倫を熱心に叩く感覚がピンと来ないのだ。

斎藤知事問題で若者の目も厳しくなる

 これからの選挙にSNS展開は外せないことは間違いない。しかし、ルール無用ではない。斎藤元彦知事のSNS広報が公職選挙法に抵触している疑惑なども湧き上がっている。国民、そして若者の目はますます厳しくなっていくに違いない。

 選挙活動で「バズる」は必須だが、これまで以上に嘘を吐けないようになるかもしれない。政治家たちは真摯に選挙に臨んでほしいものだ。

 若者の願い「とにかく手取りが上がりますように」という願いが早めに叶ってほしい。

(コクハク編集部/チルダ)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ライフスタイル 新着一覧


「子どもがいない人生」は不幸なのか? SNSの“子持ちvs子なし”論争にアラフィフ独女の心がザワつく理由
 51歳の独身・独居ライターである私は、いわゆる“子どもを持たない人生”を歩んできました。結婚もしないまま気づけばアラフ...
仕事と勉強の両立を“無理ゲー”にしない3つのコツ。絶対NGは睡眠を削ること、もう1つは?
「資格を取得したいけど、仕事と勉強の両立が難しい…」このような悩みを抱えている社会人の女性は多いのではないでしょうか。今...
嘘でしょ! トンデモ新入社員の珍行動8選。羽田と成田を間違えて大惨事に
 仕事に対する姿勢は、年代によって大きく違います。そのため新入社員の価値観に驚くことも少なくなく…。  今回は思わずア...
くらえ、へそ天“にゃんたま”肉球見せ! 萌え技にノックダウン♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
とくべつな瞬間
 この瞬間、温もりのある日差しは彼女だけのもの。  そして、その背中は、僕だけのもの。
【動物&飼い主ほっこり漫画】第96回「野菜くず求むメェ-」
【連載第96回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
【女偏の漢字探し】「敵」の中に隠れた一文字は?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
永野芽郁らは完全否定。もし浮気相手が不倫を認めなかったら? 弁護士が教える「一番必要な証拠」とは
 4月24日発売号の「週刊文春」で報じられた女優の永野芽郁(25)と俳優の田中圭(40)の不倫疑惑。2人が自宅で逢瀬を重...
ジョブズもニーチェも散歩好き 64歳プロ童貞が「毎日同じルート」を歩くワケ
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
スマホ時代の大正解! GLOW付録“ミッフィー”のポシェットがマジで40代にちょうどいい
 GLOW 2025年6月号増刊の付録はかわいくて機能的すぎる「miffy[ミッフィー]カード&コインケース付きマルチポ...
人格否定されてる?「ダメ出しがつらい」と感じる心理。落ち込む前にこう対処して!
「仕事でダメ出しされちゃって、もう疲れた…」と悩んでいませんか? 上司や先輩からダメ出しされるたびに「つらい」と落ち込ん...
2025-05-09 06:00 ライフスタイル
【11万いいね】ちいかわ作者の“ストレス発散法”に反響。お風呂でのアレに「真似しよう」「やってみます!」
 『ちいかわ』の作者として知られているイラストレーター・ナガノ先生。  5月6日に公式Xアカウント(@ngntrt...
にゃんウェイでスーパーモデル発見! ふかふか“たまたま”の存在感にキュン♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
あなたはどっち? GW“地獄と天国”体験談。夫の不倫バレ VS 整形で大変身
 長い人では「11連休!」なんて人もいた今年のGW。あなたはどんな思い出ができたでしょうか? 周囲の人たちに、GWの地獄...
おばさん、「ストロング系」缶チューハイを初体験。悪い予感は的中…若者世代に人気でも中年は敵わない
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
義母の「毎晩してる?」にゾ~ッ! 非常識LINEに震撼…母の日なんてしなくていいよね?
 愛する男性の母親が非常識な人だったら、日常が地獄と化するかもしれません。今回は非常識な義母をご紹介! LINEでもその...