子どもを産まない、欲しいと思えないのは人間失格? 51歳独女ライターの恐怖と願いと幸せ

mirae.(みれ) ライター
更新日:2025-02-24 09:58
投稿日:2025-01-13 06:00

自分が子育てをできる自信がない

 ここまで読んで、「子どもを産んでみたらかわいいと思えるはず」「子どもがかわいくないなんて異常なのでは?」という人もいるかもしれませんね。

 そう思うのは、あなたが子どもをかわいいと思えるからでしょう。それはとても尊く素晴らしいことですが、私はこの51年間、子どもが欲しいと思ったことが本当にないのです。

 そんな私が子どもを産んでかわいいと思えるようになるのか?

 それこそ私だけでなく、何も知らずこの世に生を受けた子どもを含め、周囲の人々の人生を巻き込んだ“大きな賭け”になってしまうでしょう。

 たとえ産んだとしても、本当にかわいいと思えるのか? 母性はちゃんと芽生えるのか? 愛情を持てるのか?

 なにもかもが不確定要素で、確信はまったく持てません。自分の子どもに愛情を持てなかったらどんなことになるのか? 想像したらとても怖い気持ちになるのです。

 子どもは生まれた瞬間から“ひとりの人間”ですが、子どもの命を繋いでいくのは、親です。産んでみてかわいいと思えない、愛情を持てないからといって、育てることを放棄するわけにはいきません。

 子どもを産んで育てる“親の責任”をあいまいにし、無責任に産むのは子どもにとって不幸なのではないでしょうか。

結婚も子どもを持つことも“自由でいい”

「子どもを産めば幸せになれる」「自分の子どもならかわいい」という人がいますが、その方は子どもを産んで惜しみない愛情を注ぎ、また子どもからもたくさんの愛情を得ているのでしょう。

 しかし、私のように身近で幸せな母子に触れても、子どもを欲しいと思わない人もいることを知って欲しいのです。

 実際に、2024年3月にロート製薬が発表した意識調査「妊活白書」(2023年度版)では、18~29歳の未婚男女400人のうち「将来、子どもを欲しくない」と回答した割合は55.2%に上ったそう。つまり、アラサーの未婚男女の半数が「子どもを欲しくない」と思っているのです。

 もちろん、理由はさまざまだとは思いますが、みんながみんな「子どもが欲しい」と思っているわけではないのです。多様性が叫ばれているなか、子どもを持たない選択肢を持つのは悪いことではないはずです。子どもを産むのか産まないのかも、結婚と同じように自由だからです。

 周りの声に振り回されず、自分にとって最善の選択をすることが、幸せにつながるのではないでしょうか。私はそんな人生を生きていきたいですね。

 次回へ続く。

mirae.(みれ)
記事一覧
ライター
アラフィフのフリーライター。ライター歴は15年以上。いろいろこじれて48歳で処女卒業。現在は性に奔放で貪欲に、独身生活を謳歌中。
X

ライフスタイル 新着一覧


眠りが浅くて心がザワザワ…熟睡したい!【専門家監修】「安眠」のための簡単ストレッチ&呼吸法
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
花屋とお客様の間で断トツに多いトラブルは? 7万円の花束事案を振り返る
 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋に、毎日のように悩めるお客様がいらっしゃいます。花の管理や花合わせ、年中行事に冠婚葬祭の...
マウント女、人工天然女をスカッと撃退LINE7選。我慢は美徳の時代ではありません!
 女の敵は女。とにかくマウントを取らないと気が済まない人や、計算高く天然キャラを装う人…。  今回はそんなウザい女たち...
「人の仕事までやる人」の心理と対処法。しごできアピール?嫌がらせ?
 仕事を押し付けてくる人はウザいですが、逆に自分の仕事を奪ってくる人も厄介。スケジュールを立てていざ取り組もうとしたら、...
「更年期じゃね?」「おばさん、更年期(笑)」適当な情報を鵜呑みした女子大生たちが悪いのか?
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
「性的合意」を描く舞台に主演俳優が思うこと。傷に蓋をしても「消える」わけじゃない【内田慈インタビュー】
 2024年、ドラマ『お別れホスピタル』や『Re:リベンジ-欲望の果てに-』などで深い印象を残した俳優の内田慈さん。現在...
夢の中へ行ってみようか
 その景色は、上を見上げた時にあるものだと思い込んでいた。  常識に縛られるな。
冬の港でイケニャンを発見! クールなたたずまいと“たまたま”にシビレる!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【女偏漢字探し】「姑」の中に紛れ込んだ漢字は?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第88回「金運アップ」
【連載第88回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
「手あたり次第やらないとww」腹ん中でアラフォーの婚活バカにしてる? 爆死ワードがまぶされたLINE3選
 たとえ冗談を言える仲であっても「言ってはいけない言葉」は存在するもの。そんな爆死ワードを使えば、大切な友達や恋人を失う...
“即完売”のセザンヌ福袋5点セットで残念だったアレ。2948円→脅威の770円だったけれど【福袋メイク編】
 メイクが完成しちゃうアイテム5品が入ったセザンヌの2025年福袋「ラッキーパック」。A~Cの3種類で今回Aを購入しまし...
穏やかな主婦が知った「浮気より刺激的」なもの。人生初のパチンコで味わった「異世界のような」快感
 2年前に都内から引越し、湘南・辻堂で暮らす沙耶。注文住宅の家で専業主婦をする悠々自適の生活を送っている。しかし、刺激の...
夢の湘南「一軒家暮らし」で私が失ったのは何? 不便さの忠告に聞く耳持たず…腐っていく自分にゾッとする
 2年前に都内から引越し、湘南・辻堂で暮らす沙耶。注文住宅の家で専業主婦をする悠々自適の生活を送っているが、どこか物足り...
インスタでは好評なのになぜ? 「丁寧な暮らし」をする35歳女のホームパーティーに誰も来ないワケ
 吹き抜けの天窓から降り注ぐ昼下がりの穏やかな日差し。  熊田沙耶はまぶたを開け、シャバーサナから覚醒した。 ...
席は空いてるのに何故? ママが客を帰した「意外な理由」 もし断られてもめげないで!
 新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞご贔屓に。さて、新年最初のどろんぱは「お断り」の話から。  年始...