あのちゃん、もうコミュ障じゃないでしょ。特番で見せた「普通の芸能人」への進化にガッカリ

堺屋大地 コラムニスト・ライター・カウンセラー
更新日:2025-01-21 06:00
投稿日:2025-01-21 06:00

『爆笑ヒットパレード』での大人の対応

 一見すると、従来通りの「コミュ障」「陰キャ」を土台とした毒舌だったわけですが、あまりにもきれいすぎて、筆者はちょっと冷めてしまったのです。

 あの様のコメントで笑いが生まれましたし、出川さん的にもイジられてオイシイ状態でしたから、「笑いの教科書」的に満点の受け答えだったように感じます。

 しかし、よくよく考えてみてください。

 予測不能な言動で場を荒らすという天邪鬼さこそが、あの様のもともとの魅力だったはず。にもかかわらず、このときのあの様は予測不能どころか教科書どおりの対応をし、出川さんがキレるというオチまでの流れを見事に演出していたのです。

 お次は『爆笑ヒットパレード』での振る舞い。

 こちらでも芸人たちのネタを観るゲスト枠での出演。長時間の番組だったため、放送開始から3時間が経過したころにMCのかまいたち・濱家隆一さんから、「あのちゃんどうですか? ここまで3時間」と振られました。

 するとあの様は「ちょっと眠いです」と正直な発言をして小さい笑いを取り、その後すぐに「でもこっからまた笑います。楽しみ」と笑顔を見せたのです。クスッと笑えるコメントをしつつ、ネタ番組の空気を壊さないような当たり障りない大人な対応。

 素晴らしい「普通の芸能人」っぷりと言えるでしょう。

「普通の芸能人」へと進化した

 ーー昨年のあの様は俳優業にも精力的で演技力を高く評価する向きもありますが、本業の歌手としては「ちゅ、多様性。」に匹敵する大ヒット曲は生み出せていません。

 そのうえ、徐々にガチな「コミュ障」や「陰キャ」ではなくなってきており、個性(ウリ)が消失してしまったーーな~んて考えている人もいるかもしれませんが、心配は無用です!

 小さくまとまった笑いを取ることができますし、場の空気を壊さない無難なコメントもできるようになっており、どんどんバラエティ番組のひな壇に座るにふさわしい、普通の対応ができる女性タレントへ成長していっているのですから!

 万が一、これから歌のヒットが出なくても役者仕事がなくなっても、ひな壇に座って番組に華を添えることができる進化したいまのあの様なら、芸能人生は今後も安泰でしょう。

堺屋大地
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コラムニスト・ライター・カウンセラー
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。本連載意外に『日刊SPA!』(扶桑社)で恋愛コラム連載、『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『女子SPA!』(扶桑社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。
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