「芸能人と知り合いたい、恋愛したい…」アラサー上京女子が選んだ3カ所のバイト先とその顛末

内藤みか 作家
更新日:2025-01-23 06:00
投稿日:2025-01-23 06:00

3. 芸能人が経営する隠れ家バー

 A子さんが次に働き始めたのは、タレントが経営する隠れ家風のバーでした。

 ここならオーナーのタレントと話をする機会もありました。さらに、知り合いの芸能人らが毎日のように店に顔を出すので、かなり会話の機会がありました。

 カウンター席に座った芸能人とは、お薦めの映画を教え合ったり、時には恋愛相談をされたりも。この店でなければここまでディープな経験はできなかっただろうから、かなり良いバイト先でした。

 しかし結局A子さんは半年足らずでそこを去ることにしたのです。店には常連の芸能人が何人もいて、なかにはA子さんの顔と名前を認知してくれる人もいました。芸能人との会話を楽しめる店なんて滅多にありません。しかし結局のところ、A子さんはそれ以上は親しくはなれなかったのです。

「違う世界の人たち」だと気がついて…

 一緒に遊びに行くような親しい仲になれなかった理由をA子さんは、「世界が違ったから」と言います。

 芸能関係の人は芸能関係以外の人を敬遠するのかもしれないと感じたのだとか。そしてたとえ芸能人と友達になれても、その生活ぶりをよく知らないので、忙しい相手の立場を理解してあげることは難しかったかもしれないと言うのです。

「芸能人と仲良くなりたいのなら、自分も芸能人を目指せばよかった」とA子さんは言います。同業者同士なら相手の事情を把握できるし、仕事の話もできるので会話の幅が広がります。

 確かに芸能人同士で結婚するパターンはかなり多いですし、一理あるかもしれません。

内藤みか
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作家
著書80冊以上。大学時代に作家デビューし、一貫して年下男性との恋愛小説を書き綴る。ケータイ小説でも話題に。近年は電子媒体を中心に活動。著書に「あなたに抱かれたいだけなのに」など。イケメン評論家として、ホストや出張ホストなどにも詳しい。
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