【おむすびにモヤっと】歩の音痴設定が消えたご都合主義。未視聴でも困らない1週間だった

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2025-01-25 06:00
投稿日:2025-01-25 06:00

第16週「笑え、ギャルズ」#80

 ひみこ(池畑慎之介)が米田家の面々を一斉に呼び出し、チャンミカ(松井玲奈)の店を襲った強盗犯は歩(仲里依紗)だと言う。驚いた歩は全否定する。

 一方、強盗の後始末をするチャンミカは、彼氏がこれまで名前も仕事も全部うそをついていたことを知り、またクズにだまされたと歩に語る。

【こちらもどうぞ】【おむすびにモヤっと】管理栄養士勉強中のテイで撮影抜け→既報の下関デートに繋がった放送回

【本日のモヤっと】

あれれ。歩の音痴設定が消えた!

 ※※以下、ネタバレあります※※

 ようやく1週間が終わりました。正直なところ、まったく見なくてもなんら困らないそんな1週間でしたね。

 そりゃそうでしょうよ。ヒロイン不在のなか、ヘタに盛り上がるようなことがあっては、結が戻ってきた時に「使えねぇ~」と罵倒されかねないですから。そんな過ちは冒したくない、できればお怒りに触れたくない。その一心で、サンバだの、合コンだの、強盗だので、お茶を濁したのでしょう。

 わかります、ええ、わかりますとも。ファッションショーも、ミステリー風味も、苦肉の策なのですよね。そう思わないとやってられません。

 そうそう。第80回は、“伝説のギャル”アキピー(渡辺直美)も登場しましたっけ。神戸の人たちからいろいろ送って貰ったからお礼に来たとかで、お米2キロ? を歩とチャンミカに渡していました。

 神戸の人たち? 歩たちのほかにもアキピーに物資を送っていた人がいたということでしょうか。“伝説のギャル”ですから、顔が広いのでしょう。

 それにしても歩ですよ。アキピーにサイズの合わないギャル服を送るなどいったい何をやっているのでしょう。しかも、アキピーに12歳の娘がいることも初めて知ったようで、これは驚きました。

「私にできること…」などと深刻ぶっていたものですから、東北に行かないまでも、アキピーにしょっちゅう連絡をして、何か足りないものはないかとか不自由はないかとか、やりとりしているのかと思っていました。無駄話とかそういう繋がりも結構大事なのでは、と思うのですが…。

 そもそも、読モ時代の仲良し3人組を前面に押し出していますが、チャンミカもチャンミカで、たしか、中学時代の同級生で、古着の倉庫で偶然再会したような話だったと記憶しているのですが、それが、いつの間にやら、東京の読モ時代の話が出て来て、なんだかもう…です。

 カラオケボックスでは安室ちゃんの歌で盛り上がっていましたが、これも驚いたことに、歩が普通に歌っていました。糸島の「ひみこ」で音痴をさく裂させていたように記憶しているのですが…。急なキャラ変は視聴者が混乱しますのでご勘弁を。

桧山珠美
記事一覧
TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


「あんぱん」嵩(北村匠海)と健ちゃん(高橋文哉)コンビが心強い。岩男には“嫌な予感”しかない…
 嵩(北村匠海)は、絵の才能を見込まれ宣撫班勤務を命じられる。宣撫班では紙芝居を見せていた市場でひと騒動があったといい、...
桧山珠美 2025-06-16 16:45 エンタメ
前田敦子の「アイドル否定発言」に物議。卒業後に佐藤健と撮られても、現役時は“偶像”を演じきったプロなのに
 先月、『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ系)に出演した元AKB48の前田敦子。番組内で「『アイドルになりた...
堺屋大地 2025-06-16 06:00 エンタメ
ジュニア退所は「timeleszのせい」…何かと荒れるタイプロ界隈、それでも彼らは“必要だった”といえるわけ
 6月2日、STARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所。以下、SE社)のジュニア内グループ・Go!Go...
こじらぶ 2025-06-23 18:09 エンタメ
「あんぱん」戦場での緊迫シーンにホッ。嵩(北村匠海)らの“偶然の再会”、まるでドラマみたい…は禁句です
 小倉連隊に動員が下令され、嵩(北村匠海)は中国に行くことに。出発前日、嵩はひとり星を眺める八木(妻夫木聡)にこれまでの...
桧山珠美 2025-06-16 16:27 エンタメ
【話題】岸田文雄氏、“元総理系YouTuber”がトレンド入り「辞めてからのほうが楽しそうだな」「なんか複雑」賛否の声
 Xはじめ、さまざまなSNSで発信活動を行っている第100・101代内閣総理大臣の岸田文雄元首相。6月12日に岸田元首相...
『バチェラー6』第3話を正直レビュー! いまだ久次米さんのツボがわかりません。決め手は「LOVE」より「自然体」なのか? となると…
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第3話です。村岡さん、河地さ...
中村未来 2025-06-13 06:00 エンタメ
黒谷友香、50歳目前で感じる“服選び”の変化「ファッションは失敗してもいい」ステキでいられるコツとは?
 高校在学中から雑誌のファッションモデルとして活動を開始し、俳優に転身後、ドラマ『はみだし刑事情熱系』『ハンチョウ〜神南...
望月ふみ 2025-06-13 06:00 エンタメ
『バチェラー6』第2話 正直レビュー。劇的なデート、私たちはこれが見たかった! でも黒澤さんは恋してる?
『バチェラー・ジャパン』シーズン6を、シリーズの大ファンである筆者が、正直にレビュー。今回は第2話です。  前回、...
中村未来 2025-06-12 14:53 エンタメ
「あんぱん」嵩(北村匠海)まさかのスピード出世! …で、階級“乙幹”ってなに?
 厩舎で居眠りしてしまったものの、神野(奥野瑛太)に頼まれた島(横田栄司)の取り計らいで受験できた嵩(北村匠海)は、乙種...
桧山珠美 2025-06-16 16:27 エンタメ
ミセス大森元貴と鎮西寿々歌、匂わせ投稿が話題だが…どこから“共通点”を特定する? 相手を許せないファン心理
 人気バンド「Mrs.GREEN APPLE」のボーカルでギターの大森元貴(28)と、アイドルグループ「FRUITS Z...
「イエエエーーーイ!」中川翔子、サンシャイン池崎ら『Switch 2』をめぐる有名人の叫び。一方、宇野昌磨は…
 6月5日に発売された「Nintendo Switch 2(以下、Switch 2)」。シリーズ待望の次世代機であり、発...
『バチェラー6』第1話 正直レビュー。令和の王子・久次米さんにドキドキが止まらないのだが。恋リア界隈のネットワークって何なの?
 ついに始まりました、待望の『バチェラー・ジャパン』シーズン6! シリーズの大ファンである筆者が、第1話を、正直にレビュ...
中村未来 2025-06-12 14:53 エンタメ
「エール」から「あんぱん」に再登場。軍人役はやっぱりこの人がハマる。八木上等兵(妻夫木聡)は何者だ?
 嵩(北村匠海)は高知連隊から福岡の小倉連隊に転属。新兵教育係の馬場(板橋駿谷)ら先輩兵士の厳しい指導の下で過酷な軍生活...
桧山珠美 2025-06-09 13:30 エンタメ
広瀬アリス、好感度急落しても「ジャニ喰い」を止めないワケ。オタク女子への幻想をぶっ壊す刺客なのか?
 先月、「女性セブン」にて元KAT-TUNの赤西仁との交際が報じられた広瀬アリス。彼女の元彼と言えば2022年に熱愛報道...
堺屋大地 2025-06-09 06:00 エンタメ
「あんぱん」嵩(北村匠海)も健ちゃん(高橋文哉)もオシャレ坊主に見える問題。令和の“戦争”描写は大変だ
 坊主頭の嵩(北村匠海)を見て全てを悟ったのぶ(今田美桜)は、「おめでとうございます」と頭を下げる。  迎えた出征...
桧山珠美 2025-06-07 06:00 エンタメ
「あんぱん」登美子(松嶋菜々子)の“一瞬の表情”をよく見ると…嵩への言葉は愛ゆえだとわかる
 のぶ(今田美桜)は、兄のもとに赤紙が届いて不安がる生徒に勇ましい言葉をかける。しかし、次郎(中島歩)の言葉が引っかかり...
桧山珠美 2025-06-05 16:00 エンタメ