【おむすびにモヤっと】居酒屋で注文した“高カロリー”料理にぶーたれる結。5人で食べたら大丈夫かもよ!

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2025-02-11 17:05
投稿日:2025-02-11 17:05

第19週「母親って何なん?」#92

 愛子(麻生久美子)は、自分が作っているブログのダイレクトメールに男性から会いたいというメッセージがあり、聖人(北村有起哉)に黙って会いに行く。

 一方、結(橋本環奈)は低栄養の患者である麻利絵(桧山ありす)の母に聞き取りをして、ダイエットする前はお好み焼きが好きだったことを知る。そこで結は明日行う食べ方講習会に、麻利絵を誘ってみる。

【こちらもどうぞ】藤原紀香(小百合先生)が消えた! 頼みの綱は情報ツウの看護師・桑原か

【本日のモヤっと】

NSTファッションショー@居酒屋きよし

 ※※以下、ネタバレあります※※

 今週は“母親”がテーマらしいですが、なんといっても母親感ゼロなのがヒロインの結です。産んだと思ったらもう8歳。これまで母子のシーンはほぼ描かれず、実感が湧きません。娘の花(宮崎莉里沙)も、翔也パパ(佐野勇斗)と2人だけのほうが、のびのびしているように見えるのは気のせいでしょうか。

 さも何かありそうな愛子は梅田で待ち合わせした男性とどこかへ消えてしまいましたが、どうせこれも視聴者の気を引くための思わせぶりでしょう。結の管理栄養士としての腕の見せどころでもあるのに、愛子の物語も同時進行するという欲深さ。虻蜂取らずにならないことを祈ります。

「親睦を深めるには飲みニケーションが1番なんや」とNSTの松崎医師(永野宗典)の提案で、結の歓迎会が開かれることに。これがまた「太極軒」だったらどうしようかとドキドキしましたが、さすがにそれはなかったのでほっとしました。松崎医師行きつけの居酒屋「きよし」。こじんまりとしたいい雰囲気のお店です。

 最初に目についたのは、松崎医師のパーカー姿です。私服ずいぶんハジけてるのね、と思いましたし、一言二言ツッコむのはありとしても、結の「私服だと全然印象違いますね」の声を合図に謎のNSTファッションショーが始まり、なんだかモヤモヤしてしまいます。

「松崎先生はラッパーみたいやし、桑原さんはザ・関西ファッションやし…」などと、ひとりひとりポーズを決めるという謎の演出。本編がしっかり描かれていれば、こういう遊びもくすぐりとして受け入れられるかもしれませんが。

注文したおつまみにいちゃもん

 結が出てきたおつまみにいちゃもんをつける場面もありました。「お刺身盛り合わせ、鶏の唐揚げ、ベーコンとコーンのバター炒め、串カツ、ポテトサラダです。あとから手羽先の甘辛炒めともつ煮込みと出汁巻玉子も着ますんで」と女将さんがテーブルに料理を並べると、驚いたような表情の結。

「ところで、このおつまみ頼んだの、誰ですか?」と言い出し、「ポテトサラダはサラダって名乗っとうけど、脂質と糖質のかたまりやし、しかも、唐揚げ400キロカロリー、串カツ140キロカロリー、あとのおつまみを合わせればどんだけのカロリーになるっちゃろ。で、ビール1杯が138キロカロリー。もう夕食のカロリー完全にオーバーしとうし、脂質と糖質のバランス悪すぎやし…」と一気にまくしたてました。

 1人で食べるならそうかもしれませんが、5人で食べるのならそんなに目くじら立てるほどの量でもなさそうなのに。むしろ、飲みの席でそういうことを言い出す結、野暮過ぎます。

 結の言葉が耳に入り、チラっとこちらを見ていた大将。あれがアイフルの大地真央なら、「魚の命に申し訳ないわ」とピシッと啖呵を切るところです。NSTのメンバーも二度と誘わない、と思ったに違いありません。

 今回の収穫は、西条(藤原紀香)が離島に行ったのがわかったことでしょうか。そして、NSTを創設したのが塚本(濱田マリ)と西条であることも発覚しました。何度も何度も使い回される再現シーン、あれにもギャラが出るのかしらん、などとゲスなことを考えてしまいました。


桧山珠美
記事一覧
TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。読売新聞「アンテナ」、放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


なぜ『内村プロデュース』は伝説の番組に? 有吉弘行らから見える内P愛
 来たる9月28日、『内村プロデュース』(テレビ朝日系)が『祝!内村光良還暦祭り 内村プロデュース復活SP!!』と題して...
桂場の甘味好き、愛を語る家裁メンバー…「虎に翼」の登場人物は愛すべき人たちばかり
 最高裁大法廷では、いよいよ美位子(石橋菜津美)の事件の判決が出されようとしていた。寅子(伊藤沙莉)は早朝、よね(土居志...
桧山珠美 2024-09-25 17:10 エンタメ
期待はずれと面白かった夏ドラマを調査!『新宿野戦病院』をよそにアラフォー世代に刺さったのは…?
 2024年夏ドラマが続々と最終回を迎えています。今期も話題を振り撒いてくれた数々の作品がありましたが、みんなの率直な感...
ちちんぷいぷい返しを試みた航一は朝ドラヒロイン良き夫“ベスト5”に入る
 寅子(伊藤沙莉)の名前を知る少女の祖母・佐江子(辻沢杏子)が訪ねてきて、孫を助けてほしいと寅子にすがる。  そん...
桧山珠美 2024-09-23 17:25 エンタメ
『光る君へ』は吉高由里子、『スオミの話』には長澤まさみ…人気脚本家“お気に入り俳優”の傾向は?
 大石静氏脚本のNHK大河ドラマ『光る君へ』、クドカン節がさく裂するフジテレビ系『新宿野戦病院』など、昨今放映されている...
斎藤元彦知事は謹んで却下! イケメン知事5の存在を脅かす“大本命”は…
 わたくしたちイケメン愛好者の間で、常々イケメン知事と注目しておりましたのが、北海道の鈴木直道知事、青森県の宮下宗一郎知...
「虎に翼」大団円へ…ブレない寅子、桂場、航一の名場面をありがとう
 桂場(松山ケンイチ)に真っ向から意見した航一(岡田将生)だが、心ならずも寅子(伊藤沙莉)にまで心配をかける事態に陥って...
桧山珠美 2024-09-21 06:00 エンタメ
悪評だらけの天才、平手友梨奈が遅刻やドタキャンを繰り返す本当の理由
 2022年12月に、鳴り物入りで韓国大手事務所「HYBE」傘下の「NAECO」に移籍したものの、今年8月、2年も経たず...
堺屋大地 2025-01-03 10:01 エンタメ
【写真特集】魔性の女こと葉月里緒奈の色っぽい流し目…
【この写真の本文に戻る⇒】真田広之も“シタ夫”経験者…裏切られたサレ妻が離婚後も「また一緒にいたくなる男」にある共通点
寅子フリーズ! 美佐江くりそつな美雪登場、意味深な微笑が恐怖をあおる
 元明律大学女子部の一同が、久しぶりに寅子(伊藤沙莉)の家で顔を合わせる。涼子(桜井ユキ)は司法試験に挑戦していた。皆、...
桧山珠美 2024-09-18 16:35 エンタメ
芸人はランジャタイ伊藤から学べるか 「地雷女」を避けるたった一つの方法
 ランジャタイ・伊藤幸司(38)が未成年との不適切な関係を持ったことを暴露され、芸能活動を休止した。過去を振り返れば、伊...
帽子田 2024-09-18 10:08 エンタメ
老眼鏡かける寅子。「最後はいい方に流れていく」発言にトラツバロス一歩手前…!
 香淑(ハ・ヨンス)は、原爆被害に遭った外国人への支援を始めることを決意する。一方、寅子(伊藤沙莉)と航一(岡田将生)は...
桧山珠美 2024-09-16 14:00 エンタメ
秋元康との共通点も? 柏木由紀がすがちゃん最高No.1に惹かれた理由を考察
 9月11日、NEWSポストセブンが、元AKB48のゆきりんこと柏木由紀さん(33)と、お笑いトリオ・ぱーてぃーちゃんの...
伊藤健太郎は破局して正解! “小栗旬軍団”加入でバーター出演の機会にも恵まれる
 伊藤健太郎が帰って来ました。これは朗報です。あの不祥事からかれこれ4年。本人も充分反省しているようですし、そろそろ許し...
【写真特集】背中ぱっくりドレスを着こなす滝クリ。健康的な美脚も披露!
【この写真の本文に戻る⇒】滝川クリステルに「好きになれない」の声多数。バリキャリだけど同性ウケしないのはなぜ?
航一も明治生まれの男。娘に手を上げるのか!? と一瞬緊張が走ったシーン
 のどか(尾碕真花)の婚約者・誠也(松澤匠)が星家にやってくる。しかし、星家では航一(岡田将生)と優未(川床明日香)が優...
桧山珠美 2024-09-12 17:15 エンタメ