転職10回以上、それでも非正規雇用から抜け出せない。51歳独女が語る『就職氷河期』の理不尽な現実

mirae.(みれ) ライター
更新日:2025-02-24 06:00
投稿日:2025-02-24 06:00
 パートナーなしの51歳独女ライター、mirae.(みれ)です。最近何かと話題になっているバブル崩壊後の「就職氷河期世代」。私はまさにその渦中で社会に出ることとなり、就職活動すらまともにできなかったひとりです。正社員の道は閉ざされ、非正規雇用として働くしかなかった現実。努力不足と言われることもありますが、本当にそうでしょうか?
 今回は、氷河期世代として生き抜いてきた私が、その実態と理不尽さを綴ってみたいと思います。

「就職氷河期世代」とは?

「就職氷河期って何?」と思う方もいるかもしれません。厚生労働省では、バブル崩壊後の1990年代から2000年代にかけて、高校や大学で就職活動を行った世代を「就職氷河期世代」と定義しています。

 この就職氷河期世代は、1993年~2004年頃に社会に出た人々を指し、2024年時点では43~54歳の世代にあたります。私は1973年生まれで、2年制専門学校を卒業しました。ちょうどその頃に就職氷河期が始まり、厳しい現実に直面しました。

 就職氷河期を簡単にまとめると、以下のようになります。

1. 正規雇用が極端に少なく、女性の採用はゼロの場合も

 バブル期に就職した友人と話したところ、彼女の就職した年には新卒採用が50人、そのうち女性の採用も20人ほどいたそうです。しかし、バブル崩壊直後の年には、新卒採用が半分以下に減少し、さらに女性の採用はゼロに。

 その後も新卒採用は長期間にわたって絞られ続け、彼女の後輩はほとんどいないとのことでした。

2. 非正規雇用として働かざるを得なかった人が多い

 新卒で正社員(正規雇用)として就職できなかった人たちの多くは、フリーターや派遣社員などの非正規雇用として働かざるを得ませんでした。

 日本の労働市場は「新卒一括採用・終身雇用」が前提となっているため、一度正社員になれなかった人が後から正規雇用の道に戻るのは非常に困難でした。そのため、多くの人が長期間にわたり非正規雇用で働くことを余儀なくされたのです。

【こちらもどうぞ】私が48歳まで処女だったワケ。30代日本人女性の3人に1人が性体験なし

3. 低収入のため非婚率が高く、少子化の一因に

 現在40代50代となった就職氷河期世代は、本来であれば結婚し、家庭を築いている人が多いはずの世代です。しかし、非正規雇用や低賃金労働を強いられた結果、経済的理由から結婚を諦める人が多くなりました。

 2020年の国勢調査では、50歳時点の未婚率(生涯未婚率)は、

 男性 28.3%
 女性 17.8%

 と過去最高を記録しています。この世代の結婚率の低さが、現在の日本の少子化にも影響を与えていると言われています。

 では、実際に就職氷河期とはどんな状況だったのでしょうか? 専門学校を卒業するタイミングで氷河期に突入した私が、その実体験をもとにお話しします。

mirae.(みれ)
記事一覧
ライター
アラフィフのフリーライター。ライター歴は15年以上。いろいろこじれて48歳で処女卒業。現在は性に奔放で貪欲に、独身生活を謳歌中。
X

ライフスタイル 新着一覧


席は空いてるのに何故? ママが客を帰した「意外な理由」 もし断られてもめげないで!
 新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞご贔屓に。さて、新年最初のどろんぱは「お断り」の話から。  年始...
尊いが大渋滞だよ♡ 魅惑の“たまたま”9連発!2025年もよろしくにゃん
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 昨年12月にご紹介したもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“...
「40代は初老」ってガチだったわ…現実を直視する加齢を実感した悲しい瞬間6選
 40代になると、だんだん体の「老い」を実感するようになるもの。さらに追い打ちをかけるようですが、実は40歳を過ぎると「...
実家に帰省したけど、うんざり! お年玉くれ圧、きょうだい比較、価値観の押し付け…なぜ私だけ?
 年末年始にやることといえば、実家や義実家への帰省。楽しい団らんを過ごした人もいる一方で、「帰省、やっぱりしなければよか...
触りたい! フワフワ“たまたま”について行きます、どこまでも♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「花屋で売っている花」と「スーパーで売っている花」意外と知られていない一番の違いとは?
 昨年の元旦に能登半島大地震が発生し、複雑な思いでこのお正月を迎えた人は、ワタクシだけではないはず。今年1年の無事を心か...
A Happy PONKOTSU New Year! ポンコツ商店会初のお正月、2025年はもうポンコツなんて言わせないっ
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女...
更年期の治療は漢方薬やホルモン剤投与で万事OK? ちょこっと旅で脱・イライラカリカリの1年にしたい
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
愛車のフェラーリ? あーはいはい。お断りついでの自慢がウザいなあと思うLINE3選
 人からの誘いをお断りするついでに、なぜか自慢話を挟んでしまう人がいます。  断られた相手としては「自慢話はいらな...
クーポンだけで元取れるじゃん。即日完売の「ファミマの福袋2025」を開封!1万円ギフトカードは当たるか?
 ファミペイWEB予約史上初の数量限定「ファミマの福袋2025」が登場し、即日完売した人気の福袋。  たまたま予約...
女性の性の悩みやセックスレスはタブー視されがち。有楽町でのイベント開催は大きな一歩だ!
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方をテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。
やめてよかった4つの家事。自分の時間作りを優先、とことんサボってしまってOKの精神で
「家事をできるだけ減らしたい!」これは誰もが心の底から思っていること。仕事と家事だけに追われる毎日を過ごすなんて、まっぴ...
貴女はどれ? 2025年総合運を上げるアロマオイル、自然派の香りは運気を引き寄せる!【調香師が解説】
 明けましておめでとうございます。  新年を迎え、さまざまな運気を上げたいと思っている方も多いはず。恋愛運、金運、...
2025年、光に導かれ歩いてみる
 巳年は挑戦、変革、成長の年。  その光に導かれ、身近なことからはじめてみようか。
あけましておめでたま! 今年も“たまたま”でハッピーチャージ♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【2024年人気記事】「コーヒー1杯も買えない!」キャッシュレス化に乗り切れない、現金派の叫び
 あけましておめでとうございます。2024年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...