パラサイト不倫3人同時進行のツワモノ。大学生の娘にも便乗し恋愛相談でバズる40代婚活セミナー講師 #4

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2025-03-07 06:00
投稿日:2025-03-07 06:00

突然の訃報

 しかし、バースデーから3カ月後、悦子さんにショックな出来事が起こった。

「稔さんが講演先の地方都市で亡くなったんです。私との不倫関係を知っている女友達がLINEで知らせてくれて、ネットで検索すると『講演後に心筋梗塞』と報じられていて…。言葉を失いました。以前から『体調が悪い』と告げられて逢う頻度が落ちていたので、私に飽きたのかしら…と思っていたのですが、本当に体調不良だったのかも、と…」

 悲しみに包まれた悦子さんだが、「不幸中の幸い」と思える一面もあったという。

「実は講演後、2人でトルコのカッパドキアに行く予定だったんです。世界遺産の奇岩や地下都市を見て、気球に乗って…などと心待ちにしていたんですが、不倫旅行中に彼が突然死をしたら大ごとになってしまう。悲しい気持ちに偽りはありませんが…」

 悦子さんは「稔さんには申し訳ないけれど、タイミングに救われた」と唇を噛みしめた。

「悲しみを忘れるためにも、必死に働きました。幸いにも誠一さんと隆さんがいてくれたので、経済面では苦労しませんでしたが、気づけば涙があふれてしまい、慌てて化粧室に駆けこまねばいけない日々が続きました。でも、落ち込んではいられません。2人の男性との関係を続け、今度は大学生の娘をインフルエンサーとして売り込んだんです」

バズリ中の娘のYouTubeにも登場

 娘の美月さん(20歳大学生/独身)は、悦子さん似のロングヘア美人でスタイルも抜群。もともとInstagramやTikTokでZ世代の恋愛論をフレンドリーに語っていた。

「娘の動画を誠一さんや隆さんに見せ、アドバイスをもらいました。結果、関西弁丸出しで恋愛を語る『おおきに! 美月の恋愛お悩み相談』(ここでは仮題名)というYouTubeを始めたという。

「これが予想以上にバズったんです。インスタやTikTok、YouTube、Xでの総登録者が50万人以上にもなって、嬉しい悲鳴を上げました。娘の動画には、たまに私も登場して母娘の恋愛話をアップしています。関西弁が可愛いと評判で、さらには『悦子ママの恋愛論も勉強になる!』と若い子にも私の存在を知ってもらえるようになったんですよ。

 娘の夏休みにはハワイに行って、ハワイ在住の20代YouTuberとのコラボも実現。娘も楽しみながら稼いでいますし、人脈も広がっていくので心強いです。ただし、変な男に引っかからないよう、母としての目は厳しいです」

 朗らかに笑う悦子さんだが、誠一さんや隆さんの話題になると、視線は鋭さを増した。

「これからも、成功者やハイスぺ男性にバックアップしてもらって、娘とともにステージアップするつもりです。SNSの投稿やコメント返し、セミナー、勉強会、食事会、パーティ・イベント等のお付き合いなど、1日2アポ3アポは当たり前ですが、皆からもっともっと賞賛され、崇められ、女王として君臨したいんです」

 瞳を輝かせる悦子さんの野望は、まだまだ尽きない。

(了)

※取材者、登場人物の名前はすべて仮名となります。

蒼井凜花
記事一覧
官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
オフィシャルサイトYouTube

関連キーワード

ラブ 新着一覧


夫の無題外泊=浮気とは限らないらしいけど、その言い分信じていいの?
 夫が無断外泊したら「女と遊んでるんだ」と浮気を疑ってしまいますよね。ですが、必ずしも浮気とは限らないようです。  事...
恋バナ調査隊 2024-02-28 06:00 ラブ
男女カップルに聞いた! 自宅のお風呂に一緒に入るのはアリorナシ?
 あなたは彼氏と一緒にお風呂に入りますか? 恥ずかしさから抵抗がある人もいれば、一緒に入ることが当たり前になっている人も...
恋バナ調査隊 2024-02-28 06:00 ラブ
お金に執着する女が結婚できない理由3つ 大切なことを見失った悲しい末路
 婚活中は、改めて自分がどんな男性に惹かれるのかを見つめ直す機会になりますよね。性格や趣味、価値観や見た目にこだわる人も...
恋バナ調査隊 2024-02-27 06:00 ラブ
だから「媚びる女」は嫌い! 男性の本音と“媚び認定”する女の言動とは
 恋愛で「媚びる」を武器にしている女性はいませんか? でもその武器は、嫌われるきっかけになる恐れもあるため注意が必要です...
恋バナ調査隊 2024-02-27 06:00 ラブ
更生して一途に?それとも性病に苦しむ?遊び人だった人の明暗分ける瞬間
 遊び人の男性にもてあそばれ、つらい思いをした女性もいるでしょう。しかし、遊び人でも年齢や経験を重ねて更生する場合がある...
恋バナ調査隊 2024-03-19 16:27 ラブ
30代40代「婚活の後悔」4選 あのときどうして気づかなかったんだろう
 婚活に励んでいる女性は必見! 「あのときこうしておけば…」と、自身の婚活に後悔がある女性たちの話を集めてみました。 ...
恋バナ調査隊 2024-02-26 06:00 ラブ
甘い新婚生活なんて誰が言った?ラブラブ一転イライラ爆発エピソード5選
「新婚」と聞くと、誰もがラブラブな生活を想像するでしょう。 でも、共同生活を始めて間もない新婚は、イライラする機会も多い...
恋バナ調査隊 2024-02-25 06:00 ラブ
男「冗談はよしこちゃん」女「は?」年の差カップルはすれ違い日常茶飯事
 近年、10歳以上の年の差カップルが増えていますよね。年の差があると、相手を尊敬できたり、落ち着いて安定した恋愛ができた...
恋バナ調査隊 2024-02-24 06:00 ラブ
肉体より精神的なつながりに“利”があるよね? 51歳経営者が女を選ぶ条件
「冷酷と激情のあいだvol.183〜女性編〜」では、夜の営みをしないことを条件にプロポーズをしてきた恋人・ジュンジさん(...
並木まき 2024-02-24 06:00 ラブ
性交渉一生ナシ?裕福な経営者から提示された結婚の条件に戸惑う47歳女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2024-02-24 06:00 ラブ
女に困らないチャラ男に聞いた! 本命に選ぶ女性の特徴3つ
 好きになった男性がチャラ男だったら「真面目に恋愛する気はないよね…」と落ち込むかもしれません。  でも、チャラ男だっ...
恋バナ調査隊 2024-02-24 06:00 ラブ
女性から家デートに誘うのはアリなの? 超自然な誘い方と男性の本音
 なかなか家に呼んでくれない彼。もっと仲を深めたいけど「女性から家デートに誘うのはナシかも…」と悩んでいる人は多いはず。...
恋バナ調査隊 2024-02-24 06:00 ラブ
年の差婚は“1億円プレーヤー”の特権に…婚活のプロが見た同世代婚の現場
 年の離れた若い女性と結婚したい――。結婚相談所には今も夢見る中年男性が訪れるそうだが、時代は変わったようだ。  ...
モテる女が選ぶ男はセンスなし? 美人が陥りがちな恋愛の失敗傾向3つ
 あなたは、男性にモテますか? 答えがイエスなら、恋愛で選ぶ男に注意したほうがいいかもしれません。  なぜなら、美人で...
恋バナ調査隊 2024-02-23 06:00 ラブ
年下男性と恋愛したい! 知っていると憧れられる3つのテク
「年下男性と恋愛したい」と主張する女性がかなり増えています。けれど、思い切ってアプローチしてみても、なかなか盛り上がらな...
内藤みか 2024-02-22 06:00 ラブ
“お金持ちのド本命”になる方法 爆美女じゃなくても大丈夫!
 将来結婚するならお金持ちの人が断然いいですよね。  しかし、「自分は特別な美貌もないし、稼いでいるわけでもない。...
若林杏樹 2024-02-21 06:00 ラブ