配偶者を思いやることが最低限の配慮
だからといって不倫が許されるわけではありません。
独身者の恋愛は2人で完結する関係でも、不倫には「もうひとりの当事者=配偶者」が存在します。たとえ恋に落ちても、配偶者という第三者の存在を思いやることは、大人として最低限の配慮ではないでしょうか。
とくに、男性側に「家庭ではもう男として見られていない」「妻とは会話がない」といった理由を挙げる人が多い一方、女性側は「夫から女として尊重されていない」「母親としてしか見られていない」といった「存在の軽視」を訴えるケースが目立ちます。
出会ったころに言われていた「可愛いね」「優しいね」「愛してるよ」という言葉が欲しいと願う女性も少なくありません。どちらが悪いということではなく、男女ともに「求めるものがそこにあった」とき、不倫は起きるのです。
今の時代、不倫はばれやすい環境にあります。スマホ、SNS、防犯カメラにGPS…否定の余地がない証拠が残ってしまいます。大勢の耳目を集める芸能人ならなおさらです。それでも人は不倫に走ってしまうーー理性を超える感情がそこにあるのです。
「なぜ不倫をするのか」=「なぜ人は孤独を抱えるのか」
私自身も、不倫を経て結婚、離婚、再婚という経験をしています。人生のどの時点でも、正論だけでは測れない感情があることを身をもって知っています。
だからこそ思うのです。 「なぜ不倫をするのか」という問いは、「なぜ人は孤独を抱えるのか」と置きかえてもいいでしょう。
人は皆、理解されたい、愛されたい、認められたいという欲求をいだいています。その声に耳をふさぎ続けた先に、不倫という「逃げ場」が生まれるのではないでしょうか。人間の心は単純な善悪では語れません。
不倫という行動をとおして「自分はどう生きたいのか」「誰を大切にしたいのか」と向き合うきっかけになるなら、それはただのスキャンダルではなく、人生の分岐点ともなりうるのです。
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