毎日は楽しみの種に満ちている
パワーはもちろんなんですけど。でもね、詰まるところ、素晴らしいのはやっぱりお人柄です。結局、シンプルな、その結論に達します。そのお人柄を育むのにも関係すると思うのだけれど、私、日々の生活には“種”が大切だと思うんです。
――種、ですか?
たとえば、私、絵画とかって、よくわからないんですけど、それでも、なるべく展覧会とか、そういったところには出かけて行くようにしています。いつか分かりたいなと思いながら。
足を運ぶことで、自分の中の種を植え付けていると思っているので。展覧会に限らず、なんでも、それがいつどんな形で芽を出すか分かりませんから。
――なるほど。
「どんな形で芽を出して、花を咲かせてくれるかな」
もしかしたら一生、芽を出さないかもしれませんけど(笑)。でも、「どんな形で芽を出して、花を咲かせてくれるかな」というのが、人生の楽しみだと思ってるんです。読書にしろ、展覧会にしろ、たとえばこの映画『ルノワール』を観ていただくにしてもそうだと思うんです。日々の生活にかかわることすべてが種だと。いつ、どんな形で自分に影響を与えてくれるのか、楽しみが出来ますよね。
――ではとにかく出かけたほうがいい? ダラダラはしないほうがいいですか?
そんなこともないと思います。ダラダラする時もあってもいいんじゃないでしょうか。それだって種を植える土壌になっていくかもしれないし。そうやっていくうちに、人間力じゃないけれど、厚みが増していって、いつどんな形で、何かに結びついていくかもしれない。答え合わせはこの先に、きっとありますから。ともかく、この先に楽しみを持っていられるといいなと思います。
映画『ルノワール』作品概要
『ルノワール』は全国順次公開中
長編デビュー作『PLAN 75』(22)が第75回カンヌ国際映画祭でカメラドール特別賞を受賞した早川千絵監督最新作。1980年代後半の日本を舞台に、郊外の家に暮らす11歳のフキ(鈴木唯)が、豊かな感受性と想像力を膨らませながら、仕事に追われる母(石田)や闘病中の父(リリー・フランキー)ら、不完全な大人たちの孤独や痛みに触れていく。
(C) 2025「RENOIR」製作委員会 / International Partners
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