更新日:2025-07-23 11:45
投稿日:2025-07-23 11:45
女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まった老化現象についてありのままに綴ります。第38話は「独り言は老化か特性か」。
親父の独語癖
実家に戻ると父親のいる方から独り言が聞こえる。「え? 誰か友達でも来ているの?」と聞きたくなるほどのボリュームで、ひたすら話している。あんまりうるさいのでノックせずにガッとドアを開けると、独り言は止まる。その瞬間、ハッとした表情を見せているので、独り言を吐く後ろめたさや、恥ずかしさはどこかにあるらしい。そして父は私を一瞥してテレビに視線を向かわせる。
いつ頃から彼は独語癖がひどくなったのか、記憶を反芻すると若い頃からずっとブツブツ何かを言っていた。野球観戦をしながらの野次は別として、癖は定年退職とともに悪化していったように思う。一度、ドアの前で独り言をよく聞いてみたが、誰かと会話しているようだった。彼に霊感はない。
「お父さん、あれおかしいし、老人性の認知機能の低下だと思うから病院行ったほうがいいと思うんだけど」
健康でまともな母に言う。
「それが病院は毎月行ってるし、かかりつけ医のおじさまも何ともないって言うんだよね」
慣れとは怖く(?)、小さな頃よく実家へ遊びに来ていた孫たちもおじいちゃんの独り言がB G M化していて、違和感はなかったらしい。この話を地元在住の友人たちに話すと、
「ウチのお父さんも同じだに〜」
さほど危機感は感じていなかった。確かにクッソ頑固ジジイで全く話が通用しないけれど、至って正常だ。ちなみに四六時中、一緒に過ごしている母親はほとんど独り言を言わない。
ライフスタイル 新着一覧
母の日といえばカーネーション。ですが、ここ数年のトレンドは、ズバリ「お得を感じる商品」。切り花に比べて日持ちがする「花...
「誰とも深い関係になれない」「付き合いが長くなると相手に距離を置かれる」と悩んでいる人は、一度自分の性格や言動を振り返っ...
「40代、もう若くもないし体力もなくなってきたし、何をしても楽しく感じられない…」「毎日ルーティーンのような退屈な日々を...
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
義母との関係は、なかなか難しいものです。 中には、人をなめているのか、嫁いびりがストレス発散になっている姑も…。
知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
今回お送りするのは「義母への後悔LINE」。送るか迷ったときは少し時間を置いてからLINEしたほうがいいかも。「あんな...
2025-05-03 06:00 ライフスタイル
みなさんは自分のことを会話上手だと思いますか? スナックなどの水商売で最も大切なスキルがこの会話力なのですが、何をもっ...
お風呂に入るのが億劫になり、入浴を諦めてしまうクセがついている人を指す「風呂キャンセル界隈」。SNSを中心に話題になり...
本日も猫店長「さぶ」率いる我がお花屋に隣接している「ほっぽらかしラボ」(売れ残った二軍、三軍の花鉢商品の置き場)をボー...
「毎日毎日節約のために出費を抑えた生活をしていて、全然楽しくない」と感じているそこのあなた! それは、節約疲れが出てきて...
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
踊り子として全国各地の舞台に立つ新井見枝香さんの“こじらせ”エッセーです。いつでも、いついつまでも何かしら悩みは尽きな...
人はお酒を飲むと日頃心に秘めている本音が出てきますよね。酔っ払い同士のLINEをのぞいてみると、本音同士の面白い会話が...
本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女...
