部下の妻に恋をして…不適切な関係に焦がれた男の末路。色恋沙汰のスキャンダルの恐ろしさ

MARO(上馬キリスト教会ツイッター部)
更新日:2025-09-08 11:45
投稿日:2025-09-08 11:45
 職場や近所、SNS界隈に現れる「残念な人」、いますよね。実は今から約2000年前から現在に伝わる「聖書」にも「残念な人」がいるのです。

 SNSで聖書を面白くわかりやすく伝える活動を続けている上馬キリスト教会ツイッター部のMAROさんは、世界的なベストセラーの聖書は「人間の残念さの歴史」とし、残念だからこそ救われ、人からも神様からも愛されるのだと解説しています。

聖書のなかの残念な人たち』(笠間書院)より聖書に登場する人たちの「残念」な失態エピソードを一部抜粋・編集してご紹介します。

羊飼いの末っ子から王になったダビデ

 ダビデは『創世記』に登場するヨセフと並んで、聖書の中で劇的な下剋上を遂げた人物です。

 羊飼いの末っ子という、当時の社会で最も低い身分からイスラエル王国の王となり、しかも王国の全盛期を築き上げました。

「名君と言えばダビデ! 英雄と言えばダビデ!」というほどに、ユダヤ教においてもキリスト教においても、名君としても英雄としても絶大な人気を誇る人物ですが、しかし、晩年には女性スキャンダルを起こして神様からこっぴどく𠮟られています。

 ある夕暮れ時、ダビデが王宮の屋上を歩いていると、とても美しい女性が裸で水浴びをしているのが見えました。

 これを見たダビデはその女性に一目惚れしてしまい、「なんてきれいな人なんだ! 誰か! 誰か! あの人がどんな人か調べて!!」と、部下に彼女について調べさせたところ、その人はバテ・シェバという名で、ダビデの部下で今は戦場に派遣されているウリヤという人の妻であることがわかりました。

「人妻なのか…しかも僕の部下の妻…うーん、でも我慢できない! あの人を僕のところに連れてきて!!」と、ダビデはその人妻バテ・シェバと「不適切な関係」を持ってしまいました。

【読まれています】49歳女「28歳の彼は可愛いペットです」閉経後に酔いしれる甘美な恋愛。“結婚”以上に求めあえるもの

夫をわざわざ呼び戻し…

 バテ・シェバはダビデの子を身ごもりました。ダビデは思いました。

「これはまずい! そうだ! この子は彼女の夫のウリヤの子ということにすれば問題ない! よし! ウリヤを戦場から呼び戻せ! そうすればつじつまが合う!」

 こうしてウリヤは「戦況の報告のため」という建前で戦場から呼び戻されました。

 これで家に帰ったウリヤが妻であるバテ・シェバと「適切な関係」を持てば、お腹の子の父親問題はうやむやになります。ですからダビデはウリヤをねぎらい、優しい言葉をかけ、「今夜は家に帰って奥さんとゆっくりするといいよ」と言いました。

 しかしウリヤは真面目な人だったのでこう答えました。

「せっかくですが、仲間が戦っているのに私だけ家に帰って妻とゆっくりするわけにはいきません!」

MARO(上馬キリスト教会ツイッター部)
記事一覧
1979年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒、バークリー音楽大学修了。宗教法人専門行政書士。約11万人のフォロワーを持つXアカウント「上馬キリスト教会」(@kamiumach)の運営を行う「まじめ担当」。著書に『上馬キリスト教会の世界一ゆるい聖書入門』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)、『人生に悩んだから「聖書」に相談してみた』(KADOKAWA)、『上馬キリスト教会ツイッター部のキリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)など多数

ライフスタイル 新着一覧


「私は一応慶応卒」学歴マウント炸裂!ママ友から届いた地獄LINE6選
 子育て中の女性が避けて通れないのが「ママ友との付き合い」ですよね。中にはドン引きするようなマウント女や、辛辣な物言いを...
10年分のカネの流れが怪しい。会員数が集まり⼤喜びしたのもつかの間…
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女...
円満退職に必要な最低限のマナー6選、「立つ鳥跡を濁さず」は社会人として当たり前!
 終身雇用の時代は終わり、今では6割の社会人が転職経験ありだというデータも出ています。読者の皆さまのなかにも、「転職しよ...
更年期、それはある日突然に…45歳女の体が『倦怠感で満タン』になった
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まった老...
生理前を穏やかに過ごすご機嫌アロマ術【調香師が解説】タイプ別おすすめの香り・精油・香水は?
 女性の体は生理が近づくとホルモンのバランスが崩れ、精神的なイライラや落ち込みに加え、むくみや便秘、疲れやすさなど、PM...
兄弟姉妹なのになぜ不仲? 怒る前に知っておきたい原因5つと対応策3つ
 子育てをしていると、兄弟姉妹の不仲に悩む人が多いですよね。一体何が原因なのでしょうか? また、自身が親になっても兄弟姉...
思わず二度見!『バブ』新商品・MEGA級のボコボコ泡の実力は? 自宅の風呂がジャグジーになるのか
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの? 」「買ってみたいけれど、...
手のぬくもりとともに
 自然と手を合わせるときの気持ちって、  みんな、おんなじだよね。
実りの秋! 澄みわたる青空の下“たまたま”狩りに出かけませんか?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
女と水がいっぱいだ…『娑婆』は何て読む? ヒント:「娑婆はいいな」
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ほっこり癒し漫画/第83回「迷いインコ歌をうたう 前編」
【連載第83回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
中目黒「ダコー」はまだ大混雑? 代官山「無印良品」新店はオサレな店員さんだらけだった!【秋の東京散歩】
 8月のオープン時には話題を呼び、大行列をなしていた中目黒のパン屋「ダコー(dacō)」。あれから2カ月が経ち、やっぱり...
下世話な仕事がバレた? 夫や息子の「意外な反応」で主婦が気づいたこと
 大崎の高層マンションに暮らす華は、テレビ局に勤める夫・大輔と二人の子供に囲まれ悠々自適な専業主婦生活を送っている。毎日...
地味な女に負けた? 夢を諦めた“こたつライター”の「プライド」が砕かれるまで
 大崎の高層マンションに暮らす華は、テレビ局に勤める夫・大輔と二人の子供に囲まれ悠々自適な専業主婦生活を送っている。毎日...
私の「仕事」は夫に内緒。専業主婦が下世話なゴシップにのめり込むワケ
 夫を仕事に、ふたりの息子を小学校に送り出してからが、自分の時間だ。  長時間かけて丁寧に淹れたブルーマウンテンを...
プロ作家・村上龍先生をリスペクト。64歳のプロ童貞が語る「自己啓発本を好きなこれだけの理由」
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...