芸能人も公表…パニックに陥ったら「ダメな人間だ」と責めないで“怖い”と思っていい。今の自分を受け入れる大切さ【専門家監修】

影森佳代子 鎌倉ひまわり鍼灸院 院長
更新日:2025-08-25 11:45
投稿日:2025-08-25 11:45

恐怖に打ち勝とうとすると…

 パニック障害を発症した人は、「自分はこのままおかしくなってしまうのではないか」「死んでしまうのではないか」と思うほどの恐怖を体験することがあります。それほどの強い恐怖を感じると脳は拒否反応を示し、「そこにいてはいけない!」と指令を出すようになります。怖いものを遠ざけるのは人間の防御反応。逆らうことはできません。

 混雑した電車、渋滞中の車の中、美容院、映画館、行列、閉ざされた場所…。「怖い」と感じる場所は人それぞれですが、その恐怖心は理屈や理性で解決できるものではありません。

 恐怖と闘うことはものすごくエネルギーを消費する行為なので、恐怖に打ち勝とうとしてもがけばもがくほど、へとへとになってしまいます。

 戦闘モードのボルテージが上がるほど不安と緊張が高まり、心とからだがガチガチにこわばってしまうのです。

「怖い」と思っていい

 その結果、さらに不安や恐怖を生み出し、「怖いもの」が増えるという悪循環に陥ります。

「怖いって素直に思っていいんだよ」

「不安でいっぱいなのをごまかさなくていいんだよ」

 自分自身に、そう語りかけてください。そして大きく深呼吸して、心とからだをゆっくり休ませてください。それだけで少しラクになりませんか?

書籍情報『影森式パニック障害改善メソッドセルフワークBOOK  〜ひとりでもラクにできる誘導ボイスつき〜』

書名 : 影森式パニック障害改善メソッドセルフワークBOOK  〜ひとりでもラクにできる誘導ボイスつき〜
著者 : 影森佳代子
発売日: 2025年5月26日
頁数 : 128ページ
定価 : ¥1793(税込)
出版社: 河出書房新社

影森佳代子
記事一覧
鎌倉ひまわり鍼灸院 院長
1964年生まれ。ボストン大学教養学部心理学科卒業。同志社大学大学院修士課程修了。早稲田医療専門学校鍼灸学科卒業。心理カウンセラーを経て、鍼灸師として独立。延べ施術数は2万件以上。30代でパニック障害を発症する。心理学と東洋医学を統合した独自のメソッドで自ら克服。「影森式メソッド」としてパニック障害に苦しむ人たちにノウハウを伝え、多くの治療実績を上げている。著書に『パニック障害 大丈夫! からなずよくなる』(河出書房新社)がある。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


【女偏の漢字探し】「振」の中に隠れた一文字は?(難易度★★☆☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
トホホ…義母へのLINEは後悔の嵐。「いつでも来て」は社交辞令なのに!
 今回お送りするのは「義母への後悔LINE」。送るか迷ったときは少し時間を置いてからLINEしたほうがいいかも。「あんな...
2025-05-03 06:00 ライフスタイル
“会話下手”はそこがダメ! スナックママが指摘する「3:1」の法則とは?
 みなさんは自分のことを会話上手だと思いますか? スナックなどの水商売で最も大切なスキルがこの会話力なのですが、何をもっ...
理解不能!「外出キャンセル界隈」あるある。空腹は寝て解消、高級レストランよりカップ麺…ってウソでしょ
 お風呂に入るのが億劫になり、入浴を諦めてしまうクセがついている人を指す「風呂キャンセル界隈」。SNSを中心に話題になり...
なんて経済的! タフでお得な花々5選。おしゃれ植物「ラックス」はゴミ捨て場でも美しく咲く
 本日も猫店長「さぶ」率いる我がお花屋に隣接している「ほっぽらかしラボ」(売れ残った二軍、三軍の花鉢商品の置き場)をボー...
もう嫌!「節約疲れ」する前に…ストレスなく試せる5つの貯金方法
「毎日毎日節約のために出費を抑えた生活をしていて、全然楽しくない」と感じているそこのあなた! それは、節約疲れが出てきて...
ツー“にゃんたま”撮影に成功!さらに茶色のイケ猫が…♡ 可愛いアクシデントあるある
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
お客は昔の恋人か? 傲慢な一言に「じゃあ、あんたがやってみろよ」と反論するか問題
 踊り子として全国各地の舞台に立つ新井見枝香さんの“こじらせ”エッセーです。いつでも、いついつまでも何かしら悩みは尽きな...
酔っ払い同士のLINEに爆笑! きのこたけのこ論争から記憶喪失コンビまで恥ずかしっ…
 人はお酒を飲むと日頃心に秘めている本音が出てきますよね。酔っ払い同士のLINEをのぞいてみると、本音同士の面白い会話が...
商店街で「縄張り荒らし」騒動が勃発! ムキムキお兄さんを近隣おじさまと奪い合う…顛末はいかに
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女...
中年のニラが歯に挟まる問題。口内インフラも老朽化するのだ。治療は保険治療か、それとも自費か
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
ワーママも専業主婦も、みんな違ってみんないい。それでも女は“自分の収入”を持った方がいいと思う
 セックスレスやセルフプレジャー、夫婦の在り方をテーマにブログやコラムを執筆している豆木メイです。
切ない…親の老いを実感したエピソード。ゴミ屋敷一歩手前、母の死から父の独り言が急増
 GWや年末年始など、長期休みに帰省する人は多いですよね。実家で過ごすと「懐かしい」「ホッとする」と感じ、心身ともに満た...
アラフィフ独女が『人事の人見』を見て思うこと。平成の働き方はもう通用しない…私たちはどう振る舞うべき?
 アラフィフ独女ライターのmiraeです。前回のコラムでもお伝えしたとおり、アラフィフである私は、氷河期世代として社会に...
夫のいびきがうるせえ! 約6割の人が悩んでいる睡眠問題、「対処法がわからない」は卒業しましょ
 眠い眠い眠すぎる! 「春眠暁を覚えず」昔の人はよく言ったもので、つい昼間でもうとうと…。  この眠気、我が家に関して...
2025-04-29 06:00 ライフスタイル
シッポがピン!「今日のご飯は鯛だニャン♪」ご機嫌“たまたま”たちが集結したよ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...