綾瀬はるか3年ぶり主演ドラマ「ひとりでしにたい」“不発”で迎えた曲がり角…女優として今後どうする?

更新日:2025-08-10 17:03
投稿日:2025-08-10 17:00

 綾瀬はるか(40)が、2022年4月期の「元彼の遺言状」(フジテレビ系)以来、約3年ぶりに主演を務めた「ひとりでしにたい」(NHK)が2日に最終話を迎えた。

 オンエア前、30代後半の独身女性の終活を綾瀬が演じるということで大いに話題になったが、視聴率的には微妙な結果に終わり、関係者からはため息交じりの声が聞こえてくる。

 6月21日の初回こそ世帯5.8%と頑張ったものの、後半にかけて右肩下がり。全6話の平均視聴率は5.6%という残念な数字に終わった(いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)。

「同名タイトルの人気漫画が原作ですが、固定ファンの他に“土曜ドラマ”枠の、土曜夜10時に在宅率が高い30代後半から40代前半の女性層にはドンピシャの物語ですから、NHK幹部の期待はいやが上にも高まった。しかも“日本一のコメディエンヌ”の綾瀬を起用し、孤独死や結婚、介護、終活といったテーマに取り組んだわけですからね。それが不発に終わり、NHKとしては忸怩たる思いでしょう」(テレビ関係者)

 また別の関係者は「『ひとりで~』は同じNHKの夜10時枠で、22年4月期に放送された『正直不動産』が記録した8%台の視聴率を意識していたとも言われています。好視聴率を記録すれば、『正直~』同様に続編、劇場版への展開も視野に入っていたとも言われていますが、残念ながら“捕らぬたぬきの皮算用”となったようですね」とも言う。

 綾瀬が約3年ぶりに選び抜いて挑んだ作品のこの微妙な結果は、一体何を暗示しているのだろうか。

「綾瀬では数字が取れなくなっている……と囁かれるようになったのは、22年夏ごろからでしょうか。21年1月期のTBS系日曜劇場『天国と地獄~サイコな2人~』をピークに、視聴率も興行収入も低迷状態が続いているのが現実です。フジ系『元彼の遺言状』も原作に高い人気があったにもかかわらず、視聴率は消化不良でした。23年8月公開の映画『リボルバー・リリー』も、自身の代表作にしたいと、過酷なアクションシーンにも体がアザだらけになるほどレッスンして挑んだ作品でしたが、公開中の映画館が観客であふれ返ることはありませんでした。綾瀬にしてみれば、11歳下のジェシーに巡り合った記念作品は、仕事の実績としては黒歴史のひとつになってしまったというわけです……」(芸能関係者)

 これまで芸能界で唯一無二の存在だった綾瀬に、ここにきて陰りが見え始めている。

「『ひとりでしにたい』は綾瀬が最も得意とするコメディー作品。にもかかわらず、30代後半から40代前半の女性視聴者の支持を広げられなかったのは致命的と言えるでしょうね。国民的女優として愛されるには、幅広い女性層の支持が必要です。最近のプライベートな結婚や恋愛問題も含め、今の綾瀬は、大きな岐路に立たされていると言えるでしょう」(前出の芸能関係者)

 問題は、この閉塞した状況をどう打開していくかだろう。

「今後の綾瀬は、女優として、主役以外のポジションで、どう存在感をアピールしていくのかが課題になっていくでしょうね。自分より一回りも二回りも若い女優たちの脇で、大事な端役をしっかり務めることができるのか。自分のプライドをどこまで捨てられるのか……。周りが考えるほど簡単ではない高い壁を、どうやって乗り越えていくのかが、今後数年間の大きな課題となるでしょうね」(芸能プロダクション関係者)

 女優として、女性として、綾瀬が大きな分岐点に立たされているのは間違いなさそうだ。

(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)

エンタメ 新着一覧


【おむすびにモヤっと】「米田家の家訓」のほうが良かった? 悔やまれる「米田家の呪い」のネガティブ要素
 結(橋本環奈)の娘・花(新津ちせ)は、病院で未成年の田原詩(大島美優)が人目を盗み隠れる手助けをしようとする。しかし詩...
桧山珠美 2025-03-24 14:02 エンタメ
【おむすびにモヤっと】リーダーの結、栄養失調の患者対策に献立本をパラパラとめくるだけの物足りなさ
 2023年。一人前の理容師となった翔也(佐野勇斗)は、娘の花(新津ちせ)が中学生となり大人びるのを心配するが、結(橋本...
桧山珠美 2025-03-17 18:05 エンタメ
“桃尻”といえば佐野勇斗!? 翔也の何十倍も生き生きと見えた「あさイチ」出演でのはっちゃけぶり
 14日放送の「あさイチ」(NHK総合)の「プラチナトーク」は、朝ドラ「おむすび」でヒロイン結(橋本環奈)の夫・翔也役を...
【おむすびにモヤっと】コロナ禍を描いた1週間。結の不可解な言動が目につく中、ピークだったシーンは?
 結(橋本環奈)は職場で、医療従事者の子どもたちが学校で除者(のけもの)扱いされる現状を同僚たちと嘆く。  それを...
桧山珠美 2025-03-15 06:00 エンタメ
NHKの峰不二子・中川安奈のフリー転身で恐れる女子アナら。森香澄との「あざと女」対決で勝つのはどっち?
 3月いっぱいでNHK退局を発表している「NHKの峰不二子」こと中川安奈アナウンサー。  彼女が世間から注目を集め...
堺屋大地 2025-04-03 10:41 エンタメ
【おむすびにモヤっと】コロナ禍でもスタンドプレイの結。本編以上に“制作の舞台裏”に興味が湧くばかり
 コロナによる緊急事態宣言で飲食店が営業自粛に追い込まれる中、ヘアサロンヨネダを営む聖人(北村有起哉)は店を開けていいの...
桧山珠美 2025-03-12 18:59 エンタメ
審査員・粗品とM-1審査員の決定的な違いは? 忖度しない芸人ゆえの「ブレない目線」と「ムカつかれる覚悟」
 若手芸人の登竜門である「ytv漫才新人賞」(読売テレビ)が3月2日に開催された。霜降り明星の粗品が初めて審査員を務め、...
帽子田 2025-03-12 06:00 エンタメ
Kōki,が鼻につくのは宿命か。両親から学んだ「2代目キムタク」としてアンチを無視するブランディング
 木村拓哉と工藤静香の次女という“十四光り”で注目を集めて来たKōki,。先月は主演映画『女神降臨』の宣伝を兼ねて、『世...
堺屋大地 2025-03-12 06:00 エンタメ
【おむすびにモヤっと】弁当開発に「病院の管理栄養士」の売りはもう不要? “新型コロナ編”にも懸念が…
 新型コロナウイルスの感染が日本で初めて確認されて病院で警戒感が漂う中、コンビニ弁当の開発をしないかという幼なじみの菜摘...
桧山珠美 2025-03-10 17:30 エンタメ
火曜深夜が熱い!FANTASTICS冠番組の対抗馬は純烈? 映画ぼくまほの八木勇征は大スクリーンで観るべき
 映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』(ポニーキャニオン配給)を観て来ました。タイトルに“魔法”がつくと、まるで魔法...
【おむすびにモヤっと】なっちゃん抜け駆けで「栄養はエエヨ~」は結(橋本環奈)に相談しなかった?
 コンビニ弁当の開発案を豊岡部長(隈本晃俊)にプレゼンする菜摘(田畑志真)は、今の説明ではダメだと言われ、結(橋本環奈)...
桧山珠美 2025-03-08 06:00 エンタメ
「芸人=女とギャンブル」の時代は終わった。M-1王者・高比良くるまの謹慎がもたらすもの
 吉本芸人の相次ぐ「オンラインカジノ」問題。M-1王者令和ロマンをはじめ、ダイタクや9番街レトロなど劇場の人気者たちが次...
帽子田 2025-03-07 06:00 エンタメ
【おむすびにモヤっと】商品開発7年目なのに、なっちゃんの知識不足設定と結への謝罪が不憫すぎる
 結(橋本環奈)と菜摘(田畑志真)は、考案したコンビニ弁当がなぜダメだったかを製造担当の管理栄養士から聞き、開発を断念す...
桧山珠美 2025-03-05 18:15 エンタメ
【おむすびにモヤっと】変顔炸裂の第22週。名も無き管理栄養士が大手コンビニで商品共同開発の“ミラクル”
 結(橋本環奈)は仕事柄、栄養指導をする立場にあるため、患者から怖いとか厳しいと言われ、そのことに複雑な気持ちになってい...
桧山珠美 2025-03-03 17:30 エンタメ
大倉忠義“授かり婚”でますます追い風…イクメン俳優花盛り! 林遣都は赤ちゃん言葉で子育て奮闘
 大倉忠義(39)、結婚! またひとり独身イケメンが旅立ってしまいました。お相手は<一般女性>とのこと。またしても<一般...
【朝ドラおむすび】通夜の親族席最前列に知らない中年女2人…永吉の娘? 一言の台詞もなく忽然と姿を消した
 聖人(北村有起哉)の大学進学用のお金を勝手に人に貸した永吉(松平健)の行為が、米田家の呪いである人助けだったのかどうか...
桧山珠美 2025-03-01 06:00 エンタメ