更新日:2025-09-29 11:45
投稿日:2025-09-29 11:45
オーディションは「演出の場」
ある先輩マネージャーは言った。
「オーディションは候補を選ぶ場というより、事務所やスポンサーに“こんなに人気があります”と見せるショーケースなんだ」。
つまり候補者を見極めるより、既に決まっている子を“正当に選ばれたように演出する”場だった。
選ばれる子の共通点も見えてきた。
第一に「顔立ちの華やかさ」。演技力より先に画面映えで振り分けられる。第二に「扱いやすさ」。指示に従順で現場でトラブルを起こさない。第三に「背景の強さ」。経済力やコネがあれば事務所も安心して推せる。こうした要素は候補者本人の努力ではどうにもならない部分であり、だからこそ現場に立ち会うとやるせなさが募った。
実際、親の職業や家族の交友関係が決め手になった例を耳にすることも珍しくなかった。
「公平さより事情」が優先
もちろん純粋に実力で選ばれる子もいる。ただその割合は決して多くない。
大型オーディションほど事務所や局の事情が絡み、小規模な舞台やインディーズでは才能一本でチャンスを掴むケースがある。だから「出来レース=全部嘘」とも言い切れない。だが、経験者の目からすると「公平さより事情」が前に立つのは否めない現実だ。
私自身、現場で何度も見て「夢を追う子たちにとって残酷だな」と感じた。
応募者は皆「実力で挑戦している」と信じているのに、裏では結果が半ば決まっている。努力が無駄ではないが、それ以上に“見えない力”が働く現実は確かにある。
落選後に涙する候補者や、励ます家族の姿を目にするたび、胸が痛んだのを覚えている。
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