三谷幸喜×菅田将暉「もしがく」はフジテレビを救えるか…名作「ふてほど」ファンを掴めるかがカギ

更新日:2025-09-27 17:03
投稿日:2025-09-27 17:00

 早くも10月。早くも1日に秋ドラマの先陣を切ってスタートするのが、三谷幸喜(64)脚本、菅田将暉(32=写真)主演の「もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう」(フジテレビ系=水曜夜10時)だ。ドラマは1984年の東京・渋谷を舞台にした青春群像劇。

「民放GP帯の連ドラは約25年ぶりという三谷さんの脚本、菅田さんが3年半ぶりの連ドラ主演。さらに豪華キャストが顔を揃えていて、『もしがく』はこの秋一番の話題作と言って間違いない。いろいろ問題を抱え、資金繰りも厳しいフジにとってはこれで何としてもムードを変えたい。気合が伝わります」(広告代理店関係者)

 共演は神木隆之介(32)、二階堂ふみ(31)、浜辺美波(25)ら主演クラスがずらりと並ぶほか、小池栄子(44)や市原隼人(38)、菊地凛子(44)、野間口徹(51)、坂東彌十郎(69)、小林薫(74)など実績十分の演技巧者が顔を揃える。

「タイトルが長い上、出演者が豪華すぎるせいか、番組表には菅田さんの名前のみしか載せられない」(テレビ誌ライター)なんて話はさておき、この布陣でコケるわけにはいかない。発表以降、ネット上では《超豪華な顔ぶれで楽しみすぎる》《浜辺ちゃんに巫女の衣装着せるなんて…絶対見ちゃう》《青春時代に何度も行った渋谷の話だから、特別な思いで見れそう》など、期待する声が目立つ。一方で《これだけの豪華メンバーをちゃんと料理しきれるのか不安》《ハラスメントだらけのあの時代を美化しちゃっていいのだろうか》なんて声もちらほら。

 テレビコラムニストの亀井徳明氏は「いろいろ評価は分かれるとは思いますが」と前置きしながら、「あの時代を知る世代は前のめりで見るドラマになりそう」と、こう続ける。

「昨年1月期の『ふてほど』が現在と行き来したのが86年でした。今度の『もしがく』が84年ですから、ほぼ同時代。『ふてほど』で《“トゥナイト”見たい!》なんてセリフがウケていましたが、『もしがく』の舞台の“八分坂”は、映画監督の山本晋也さんがトゥナイトで《ほとんどビョーキ!》なんて言っていた世界にある。だから『ふてほど』を楽しんだ人たちにもウケるのは間違いないと思うんですよ」

 80年代半ばに青春を過ごしたのは、今は“アラ還"か。亀井徳明氏が続ける。

「当時は“新人類”と呼ばれて、今の“Z世代”みたいにもっと上の世代からは“わけの分からない存在”扱いでした。時代は変わっても、“青春”の普遍性みたいなものは描かれると思うし、それに喝采するかつての“新人類”がネットで反応するはず。リアルな昭和を知らない世代の反応も楽しみです」

 三谷氏が「僕にしか書けないドラマ。面白さは保証します」というこのドラマが、苦境のフジを救うのか、それともおじさんの懐古で終わるのか。

「若者に届くかどうかは分かりません。でも、“分かる人には分かる”でいいじゃないですか。個人的にはサプライズで仲野太賀さんにも出てほしいです。21年の日テレ『コントが始まる』の顔ぶれをまた見てみたい。あと二階堂ふみさんと小池栄子さんのダンサー役、浜辺美波さんの巫女役がどんな仕上がりになるかも楽しみにしています」(前出の亀井徳明氏)

 初回は30分拡大のSP版。水曜10時のライバル、日本テレビの「ESCAPE それは誘拐のはずだった」(10月8日スタート)が始まる前にスタートダッシュを決めたいところだろうが、結果はいかに?

  ◇  ◇  ◇

 共演の二階堂ふみは新婚、浜辺美波には熱愛の噂……深く知りたいアナタは、下にある■関連記事【もっと読む】【さらに読む】を是非ご覧ください!

エンタメ 新着一覧


あのちゃん、もうコミュ障じゃないでしょ。特番で見せた「普通の芸能人」への進化にガッカリ
 ブッ飛んだ不思議ちゃんキャラで人気を博しているアーティスト・タレントの「あの」ちゃん。  2021年、『水曜日の...
堺屋大地 2025-01-21 06:00 エンタメ
【おむすびにモヤっと】管理栄養士勉強中のテイで撮影抜け→既報の下関デートに繋がった放送回
 結(橋本環奈)の家に福岡でギャル仲間だったルーリー(みりちゃむ)が、突然訪ねてくる。  話を聞くと、勤めていた福...
桧山珠美 2025-01-20 17:30 エンタメ
イケメンな「NEXT中居正広」は誰? 即戦力、対抗馬、野球枠…余人をもって代え難しは幻なり
 あの中居正広(52)がこんなことになるなんて、誰が予想できたでしょうか。  昨年12月にソニー生命保険が発表した...
【おむすびにモヤっと】すべては結のおかげ、動かずして感謝されるヒロインの今後は?
 2012年1月17日。結(橋本環奈)は神戸で両親や商店街の人たちと17年前の阪神・淡路大震災の犠牲者を追悼して黙とうす...
桧山珠美 2025-01-31 16:57 エンタメ
【おむすびにモヤっと】結の出産も大震災直後の描き方もショートカットが凄まじい…米田家の呪いはどうした?
 テレビを見て、東日本大震災が発生したことを知る結(橋本環奈)たち。歩(仲里依紗)は被災の映像を見て呼吸が荒くなり、そば...
桧山珠美 2025-01-15 18:30 エンタメ
冬ドラマを調査!炎上騒動『べらぼう』への評価は? 『ホットスポット』や『御上先生』への期待も聞いた
 2025年冬ドラマが続々とスタートしました。まだ初回放送前の作品もあるなか、それでも今期のドラマに期待している人は多い...
【おむすびにモヤっと】“不揃い”な春キャベでロールキャベツ? 平成のバカップルにこうのとりが…
 2010年春、結(橋本環奈)と翔也(佐野勇斗)は大阪のアパートで新婚生活を始める。家事を分担しながら共働きをして公私と...
桧山珠美 2025-01-13 18:30 エンタメ
横浜流星は“まだ誰のモノでもない”感も含めて尊い! NHK大河が「べらぼう」に面白い
 NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」がスタートしました。主人公の蔦屋重三郎を...
【おむすびにモヤっと】メンチ切り合った2人がなぜ? 見たいシーンを出し惜しむのが「おむすび」クオリティ
 結(橋本環奈)と翔也(佐野勇斗)は、保留とされていた結婚を進めるため2人が考えた生活プランを親たちに説明する。会社で初...
桧山珠美 2025-01-11 06:00 エンタメ
【おむすびにモヤっと】サザエさん風に「歩、スマホを買う」「結、節約に目覚める」「翔也、仕事する」の3本
 歩(仲里依紗)に、聖人(北村有起哉)がまた携帯電話を買ったのか問うと、歩はスマートホンだと答える。新しい出始めの商品に...
桧山珠美 2025-01-08 17:30 エンタメ
「べらぼう」初回、セクシー女優3人が裸死体姿に…AV業界人どう見た?「裸に意味を語らせる照明が必要」
 5日にスタートした横浜流星(28)主演のNHK大河「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」(NH...
【募集】冬ドラマ何見る?『べらぼう』『家政夫のミタゾノ』『日本一の最低男』など期待&ガッカリ教えて!
 コクハクでは2025年冬ドラマを対象としたアンケートを実施します。あなたが現時点で「楽しみにしている」ドラマ、そして「...
【おむすびにモヤっと】「プロフェッショナル」で壮大なネタバレ感!14週は元スケ番vs元レディースの様相
 結(橋本環奈)が糸島から神戸に帰ってきて愛子(麻生久美子)や歩(仲里依紗)が迎える。だが、一緒に永吉(松平健)と佳代(...
桧山珠美 2025-01-31 16:57 エンタメ
【2024年人気記事】伊藤健太郎は破局して正解! “小栗旬軍団”加入でバーター出演の機会にも恵まれる
 あけましておめでとうございます。2024年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
【2024年人気記事】悪評だらけの天才、平手友梨奈が遅刻やドタキャンを繰り返す本当の理由
 あけましておめでとうございます。2024年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
堺屋大地 2025-01-04 06:00 エンタメ
【2024年人気記事】松本人志はいまや「憧れの芸人」ではない。若手芸人が話す3つの理由
 あけましておめでとうございます。2024年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
帽子田 2025-01-02 06:00 エンタメ