あれ? 体が軽くなった?
更年期鬱らしき症状を感じて、婦人科で対処してもらってから2週間後。また心にモヤモヤとした霧がかかった状態が襲ってきた。かあああ! 仕方なくまた婦人科に行くと、現在の私の体調に処方できる薬はすべて出していると言われる。
「…あれ、プラセンタ注射、受けました? まだ断定はできないですけど、ひょっとしたら注射が効いたのかもしれませんね。継続してみてはどうでしょう」
そうなのかと、また注射をして帰宅した。よく考えると体調不良の患者に、治療方法の是非を聞かれても正しい判断ができるとは思い難い。地元在住の81歳の父が通院に必ず母を付き添わせている様子に「甘えるな!」と何度も怒ったが、今なら気持ちを多少理解できるかもしれない。で、その後。プラセンタ注射は麻薬ではないので、打った当日に効果が出てくるわけではない。ただ翌日あたりから体調が落ち着いて、早朝ウォーキングにも行く力が湧いてきた。そんな自分を確認しながら「あれ? プラセンタ、効いているのか」と立ち上がる。以来、自宅から婦人科は若干遠いので、徒歩圏内のペインクリニックで週に一回くらいのペースで打っている。
一連を振り返ると、更年期における対症療法とはすべてプラシーボ効果に相当しているように思う。そもそも更年期障害は病気というより、単なる加齢現象。女性全員が感じるわけでもない。私も「あれ? ひょっとしてこれ更年期か?」と感じただけであって、自称・更年期女性と言われても不思議ではない。いや、これは強がりか? なので最近、注射をするときは「効いてくれよ〜、アンタ、一発500円もするんだからな〜。スタバ行ったら一杯飲めるんだからな〜」と願う。「おし! 元気になった!」と、注射後は麻薬も驚くスピードで効いていると、自分を鼓舞している。いつまでも打つものではない、今だけ、今だけ。単に心のお守りだ。
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