加勢大周や能年玲奈が独立後に“芸名使用トラブル”…ようやく厳正対処される芸能界の悪しき慣習
政府は30日、芸能人と芸能事務所の契約を巡る不当な慣行を是正し、適正化に向けた指針を公表。独立や移籍をした芸能人のテレビ出演を妨害するなど独占禁止法上の問題になる行為を明示し、今後、公正取引委員会は指針に従わない行為を厳正に対処する。
・契約期間を定めていないにもかかわらず事務所が同意しない限り退所を認めない
・独立や移籍後に芸能活動を行えないと脅かす
・テレビ出演などを妨げる
・一方的に芸名の使用を制限する
などの行為が問題になり得ると指摘している。
これまで芸能界では、独立後の芸能人の活動を妨げるような悪しき慣習がまかり通ってきた。記憶に新しいのが、旧ジャニーズ事務所が2017年に退所した元SMAPの稲垣吾郎(51)、草彅剛(51)、香取慎吾(48)を出演させないようテレビ局に働きかけていたとして公取が同事務所に注意した一件。3人は独立後、次々に民放のレギュラー番組を打ち切られ、しばらくの間、活躍の機会が奪われていた。
「創業者のジャニー喜多川氏の性加害が社会問題になって以降、芸能界の健全化が進んでいます。古くは田原俊彦が独立した1994年に、長女誕生の記者会見での“ビッグ発言”で不興を買い、独立後は事務所の後輩との共演がなくなるなど、仕事が激減し芸能活動がたちゆかなくなりました。ジャニーズ時代はスキャンダルを事務所の力で揉み消してきたと言われてきただけに、隔世の感がありました」(スポーツ紙記者)
■独立後に露出が激減するパターン
かつて10本以上のレギュラー番組を抱える人気タレントだったセイン・カミュ(54)は04年に出演料を巡り所属事務所と対立。独立する際、裁判に発展している。テレビ局に対して事務所から圧力があったとされ、出演予定のCMが中止になるなど、露出が大幅に激減。09年に和解が成立している。
独立後に芸名の使用が制限されそうになったケースといえば、1990年代に、織田裕二(57)、吉田栄作(56)とともに“トレンディードラマ御三家”と言われた加勢大周(55)。
「所属事務所のギャラや経費の支払いに不信感を持った加勢は91年に個人事務所を設立し独立するが、前所属事務所が〝加勢大周〟の芸名の使用停止を求めて提訴。最終的に加勢の勝訴となったが、08年に大麻と覚醒剤の所持で逮捕され、芸能界引退を表明しています。最近では13年のNHK朝ドラ『あまちゃん』で大ブレークした能年玲奈の独立トラブルが15年に発覚し、独立後、本名でもある〝能年玲奈〟の芸名が契約書に基づき使用できないことから、〝のん〟に改名しています。独立後、テレビドラマの出演などが大幅に減っています。売れっ子になるまで各所への売り込みや育成に投資してきており、相応のコストがようやく回収できる段階で独立されては商売にならないという言い分がプロダクション側にあるのは理解できますが、過度な妨害工作は避けるべきでしょう」(芸能ライター)
立場が弱い芸能人が不当な扱いをされることはなくなるのか。
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