出会いから1年半で結婚、専業主婦に
転機は、出会いから1年半後。
「突然、哲司さんと半月ほど連絡が途絶えたんです。次に来たときは少し元気がなくて…。『親父が心筋梗塞で亡くなった。今度は自分が院長として頑張らないと』と。
その数週間後、正式にプロポーズを受けました。ホステスの仕事にも疲れていたし、智也ともきっぱり別れるため、結婚を決めました」
退店理由は体調不良と伝え、父の一回忌を終えた大安の日に婚姻届を提出。
「哲司さんの住んでいる7LDKの自宅兼クリニックで暮らし始めました。医療事務の資格も持っていましたが、『家にいてほしい』と言われ、専業主婦に。
夫はお酒も控え、休日はジムやジョギング。そのうえ『女性は、美容にお金がかかるだろう』とアメックスのファミリーカードまで渡してくれて、幸せな新婚生活でした」
しかし、幸せは長くは続かなかった。
「銀座のクラブではドレスや着物を着て、紳士的なお客様と会話していました。でも今は、ジムやご近所ランチばかり。夫は朝昼晩すべて家で食べるし、外出のたびに『どこで誰と会うの?』と聞いてくる。
正直、息が詰まりました。退店時にスマホも変えていたので、水商売時代の仲間とは連絡も取れません」
元恋人との再会。その日のうちにホテルに
そんなある日。横浜駅の地下街で「真由香!」と名を呼ばれた。振り向くと、智也がいた。
「思わず『久しぶり!』と駆け寄りました。近くのカフェで近況報告をして、彼がクラブのチーフマネージャーに昇進していたのも驚きました。彼も、私が常連だった哲司さんと結婚したと知ってビックリ(笑)。
ただ、智也が頑張っている姿を見たら、付き合っていた頃を思い出して、つい涙がこぼれてしまって。結婚して幸せなはずなのに、満たされない毎日が一気に溢れ出して…その日のうちに、ホテルへ行ってしまいました」
それをきっかけに、2人は再び関係を持った。
「家を空けられない私に合わせて、智也が横浜まで来てくれました。デートは買い物を口実にした2〜3時間。罪悪感があるせいか、逆に夫には優しくできたんです。智也も『店では緊張しっぱなしだから、真由香との時間が癒しだ』と言ってくれました」
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