LINEの誤爆で思い出す、中学時代の“ある事件”。女子同士の「手紙回し」にあった残酷な一面

おがわん ライター
更新日:2025-11-18 11:45
投稿日:2025-11-18 11:45

どのルートで回ってきたかわからないけど

 中学のとき、クラスの中心グループが回していた手紙を、なぜか私の机の上で見つけてしまったことがある。

 中身には、同じクラスの女の子についてのちょっと意地悪な言葉。

 けれど、その手紙の送り主が誰なのか、どのルートで回ってきたのか、もう誰にもわからない。

 ただ、その女の子が次の日、授業中ずっと俯いていたのを、今でも覚えている。

「SNSって怖いよね」なんて簡単に言うけど、よく考えたら、あの頃の“紙の手紙”も十分怖かった。紙一枚で人の関係が壊れることもあった。

 でも同時に、紙だからこそ「書き直せない」「残る」という重みがあった。

「相手がどう思うか」を考える時間があった

 今の時代、SNSの一言で炎上もするし、LINEの既読無視で人間関係がこじれる。

 それでも、手紙の時代にはあった“言葉を選ぶ間”が、今はないように感じる。

 手紙を書くときって、少なくとも一度はペンを止める。

「これ、相手が読んだらどう思うかな?」って。その“間”が、思いやりの始まりだった気がする。

 奈緒のLINE事件を聞いたあと、彼女は言っていた。

「スマホって便利だけど、怖い。指が勝手に送信ボタン押しちゃうのよ」

 その一言に、私はなんだか笑えなくなった。

 指先ひとつで伝わる言葉。でも本当に伝わってほしい気持ちは、きっともっと時間をかけなきゃ届かない。
 
 そう思うと、手紙の文化ってすごく人間的だった。

おがわん
記事一覧
ライター
かつてちょっとだけ芸能の世界に所属。現在は縁あって、雑誌やWebメディアなどでライターとして活動中。エンタメ系から日常ネタまで、気になるあれこれを取材。楽しく読んでもらえる文章を目指して、日々ゆるっと執筆中です。

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


あわや一触即発と思いきや…お互いを褒めあう仲良し“たまたま”たち
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「金運を上げる玄関」って? お金持ち宅の“テクニック”も参考にした生花の選び方
「米の値段がまた上がる!」がSNS界隈でバズっております。ワタクシの唯一の癒しでもある大好物(甘いもの系)のサイズや数量...
圧強めのママ友、涙を飲んだ受験生にはどう返信する? お受験シーズンはLINE界隈もてんやわんや
 今年も受験シーズンが到来。自分の子供の人生を少しでも良くしようと必死の「お受験ママ」がいる一方で、不合格で落ち込む受験...
まさか痴漢に遭うとは…更年期真っ最中のおばさんの身に降りかかった「性的な危険」
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
経験値不足が招いた悲劇か? 恋人や家族の「仰天センス」にドン引きしたエピソード
 買い物をしている時やプレゼントをもらった時など「なんでそれを選んだの!?」と驚くような仰天センスの持ち主に出会うことが...
まるで物語のワンシーン! 静かに佇む美しきシルエットの“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
茜色の街に思うこと
 茜色の街はまるでスクリーンの中のようだ。  ほんの少し、立ち止まって、世界観に没入する幸せ。
【動物&飼い主ほっこり漫画】第89回「お散歩行くでゴザル」
【連載第89回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
【女偏漢字探し】「嫐」の中に紛れ込んだ漢字は?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
LINEで話を聞いてほしいだけの人への対応3カ条。真剣に考えた時間の分だけガッカリしないために
 友人からLINEで相談を受け、親身になってアドバイスをしたのにまったく聞いてくれなかった…なんて経験はありませんか? ...
想定外のひとり旅。「クリスマスに仕事がない」って恥ずかしいこと?
 踊り子として全国各地の舞台に立つ新井見枝香さんの“こじらせ”エッセーです。いつでも、いついつまでも何かしら悩みは尽きな...
仕事ができない風に見えるLINE3選。沈黙やだんまりを決め込むには理由がある?
 仕事ができるかどうかは、見た目だけでは判断できません。世間では仕事ができない風に見えるLINEを送ってくるのに、実は超...
【2025年中学受験最前線】教育のプロに聞く“飛ぶ鳥を落とす勢い”の意外な注目校は?
 今年も中学受験シーズンに突入した。勝ち抜くには情報入手は必要不可欠、来年度の傾向は?
お受験界隈が中居正広に激怒!? ACジャパンの「教育虐待」CMに一部で批判が殺到している理由
 先日引退を発表した元SMAPの中居正広(52)の女性トラブルにフジテレビ社員が関与していたとする一部メディアの報道や、...
ちゃんと「甘える」ことできてる? 頑張りすぎる女にこそ、スナックが必要なワケ
 みなさんは、後輩や年下の子に甘えるのって得意ですか? 私はめちゃくちゃ苦手なんですが、憧れの女たちはすごく上手に、年下...
「男友達が欲しい」40代女性はどうすればいい? 理想のオトコと夫の理解を得る方法
 40代既婚女性が「男友達が欲しい」と思うことに抵抗を感じる人もいるでしょう。でも、若い時から異性の友達が多かった人の場...