ガダルカナル・タカさんが披露 ビートたけしと松方弘樹の飲み比べ、明石家さんまとのハシゴ酒

更新日:2025-11-24 17:03
投稿日:2025-11-24 17:00

【涙と笑いの酒人生】

 ガダルカナル・タカさん
 (タレント/68歳)

  ◇  ◇  ◇

 芸能界切っての一大勢力、たけし軍団のガダルカナル・タカさん。バラエティー番組でのユニークなエピソードは数え切れないが、酒席のネタも仰天ものだ。

 たけし軍団で酒が強いのはダンカン、そのまんま東が双璧。次にラッシャー板前。つまみ枝豆は飲むけど、そんなに強くないですね。グレート義太夫、井手らっきょ、柳憂怜、松尾伴内は飲みません。

 僕も強くない。ちょっと前は薄めの麦焼酎の緑茶割り、今は食事に行った時に小さいグラスに生ビール一杯とハイボールかな。昔から飲むと眠くなるタイプです。

 飲み話で今でも思い出すのはやっぱりたけしさんと松方弘樹さん。人気番組「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」(1985年4月~96年10月)のころのことです。たけしさんと松方さんの飲み比べは有名だけど、実際、本当にすごかった。

 たけしさんは毎日いろんなところに飲みに行くのが面倒なので、好きな時間にいつでも飲めるように四谷(東京)に「居酒屋北野屋」をつくったんです。「元気が出るテレビ」の収録が終わった後はそこで松方さんと一緒に朝方まで飲んでいました。

 ある時、店長が白く濁った濁り酒を1升、日本酒2升もらってきましてね。2人で飲みだした。「うまい、うまい」と言いながら、クイックイッと。1本がアッという間に空になり、次の1本、また次とどんどん開けて結局、2人で3升全部、飲んじゃった。あの2人が飲むのを止めることは誰もできませんからね(笑)。

 でも、それで終わらなかったんですよ。さらに日本酒を2本空けました。2人で5升! とても普通の人が飲める量じゃない。しかも、すごいのはそれでもおふたりはケロッとしていた。足元がフラつくこともなく、帰っていきましたからね。

■レミーマルタンを1人に1本。松方流おもてなし

 松方さんに京都でご馳走になった時もすごかったですね。「今日はいい酒を飲むぞ」とレミーマルタンが出てきた。それをみんなで飲むのかなと思ったら、お店の人が一人一人の目の前にレミーマルタンをドンドンと1本ずつ置いていく。1人1本です。僕はどう考えても無理なのに、飲めないとは言えないし、ストレートで飲みました。でも、弱いから2杯目くらいで頭がガンガン痛くなり、3杯目を飲んでいる時に記憶がない。あの時はどうやって帰ったのかも覚えていません。高級なお肉を出していただいたのにもったいなかったな。昭和の大スターはみんなこんな感じなのかと思いましたね。

全裸で先を越された、たけしさんとの忘年会

 たけしさんとの忘年会の思い出もあります。たけしさんが珍しく2次会の店を指定して「先に行ってるからな」と店を出ていった。われわれ軍団が後から行って店のドアを開けたら、たけしさんが全裸でカウンターに座って先に飲んでいた。

 やられたと思った僕らは「クソッ」と裸になり、ナニに花を結びつけて「いい店ありますね」なんて言いながら入っていきました(笑)。そんなおふざけを普段からいつもやっていました。

 そんな僕らに出くわしたお客さんはかわいそうだけど、でも、当時はネット社会じゃないし、逆に「たけし軍団が店で脱いでる」と喜んでいる時代でした。

 よくご馳走になったのは(明石家)さんまさんです。20年くらい前、さんまさんがお酒を飲めるようになってからです。メンバーはさんまさんの他は「明石家さんちゃんねる」に出ていた僕と(笑福亭)笑瓶ちゃん、松尾、温水(洋一)クン、たまに木田優夫。最初にメシの店で集合し、それから六本木のクラブを2、3軒ハシゴする。クラブがハネたら六本木でアフターです。

 毎週、行ってた時もあるし、最低でも月に2回くらいは連れて行ってもらいました。支払いは全部さんまさん。さんまさんはどれくらいお金を使っていたかなあ。カラオケの店は日本一料金が高い店でしたね。

■酒席でもクラブのお姉ちゃんを笑わせることに専念する明石家さんまさん

 さんまさんは朝までいてもずっとあのテンションのまま。アフターで誘ったクラブのお姉ちゃんたちも笑わせて。そういう時は笑瓶ちゃん相手なら笑瓶ちゃんの笑い、まっちゃん(松尾)ならこの笑いみたいなのがあって、それにお姉ちゃんを絡ませて面白い笑いをつくっていました。それがさんまさんにとってはストレッチ、キャッチボール、ノックのようなものなんでしょうね。普段の笑いの訓練になっているんです。

 ただ、笑瓶ちゃんが亡くなってから1回集まったのが最後ですね。

 さんまさんの誕生日のことも覚えています。さんまさんは飲んで帰宅後に、大好きなテニス、サッカーがある時はテレビでチェックします。それがない時は誕生日とかにもらった高価なバッグとかに好きなもの、キャラクターとかを自分で縫いつけ、オリジナルを作る。

 そこでさんまさんがその作業をするのに便利なように、みんなでお金を出してバッグとか皮に縫い付けることができるミシンを買って送りました。さんまさんは手先も器用なんですよ。

■好評!たけし軍団のYouTube

 僕自身、最近はコメンテーターというのか、パネリストみたいな仕事が増えています。そういう番組では僕らしさを出そうとしてちょっと砕けて見せたりしていますが、このご時世でマジメなコメントをしなきゃならないことが多くなってきた。そのフラストレーションがたまってくるんですよね。軍団で今、YouTubeをやっていますが、そこでできる面白いことはないか模索しているところです。時代が変わって僕らがこれまでやってきたことはできないものが多いので、そこをなんとかこじ開けようと。おじいちゃんたちが面白いことをやっているなと思えるものや、提供できる場がないかを考えています。

(聞き手=峯田淳)

エンタメ 新着一覧


永野芽郁が「清純派」って誰が言った? 批判するのはお門違いなワケ。江頭2:50への“涙”も大正解!
 日曜劇場『キャスター』(TBS系)で共演中の韓国人俳優であるキム・ムジュンを自宅に連れ込みお泊りし、なんとその翌日に妻...
堺屋大地 2025-05-02 06:00 エンタメ
「あんぱん」蘭子と豪の秘めたる恋に“過去の名作”を思い出す。河合優実は百恵ちゃんによく似ている
 縁談の返事をしに出掛けた蘭子(河合優実)を連れ戻したのぶ(今田美桜)に、蘭子は本心を明かす。季節は巡って秋になり、うさ...
桧山珠美 2025-05-01 19:16 エンタメ
なにわ男子・道枝駿佑は“肉食女子”から守られたのか?「キャスター」男性俳優陣が気になるよ
 芸能界広しといえども清純派と呼べるのは芦田愛菜だけ。長年、そう訴えてきましたが、今回の一件が図らずともそれを証明したの...
共亜事件は「虎に翼」のオマージュか。あんぱん、ブギウギの3人が同時代を生きている
 昭和11年、家族や嵩(北村匠海)に見送られ、のぶ(今田美桜)は女子師範学校の寮に入る。軍国主義の担任・黒井雪子(瀧内公...
桧山珠美 2025-04-28 18:40 エンタメ
「あんぱん」最後まで毒親だった登美子(松嶋菜々子)。去っていく彼女に問うてみたいこと
 受験したのぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)の明暗が分かれる。静まり返った柳井家で、寛(竹野内豊)たちに頭を下げる嵩。そこ...
桧山珠美 2025-04-26 12:50 エンタメ
春ドラマの評判を調査!『最後から二番目の恋』は令和の鬼渡?『あんぱん』『対岸の家事』の感想は
 2025年4月期も話題のドラマが続々スタート! 多すぎてどれを見るのか迷ってしまう…。そんな人のために忖度なしでドラマ...
「あんぱん」千尋(中沢元紀)は本当に良い子…史実どおりの展開なのか。しょくぱんまんのようなイケメンだ
 けんかした嵩(北村匠海)と千尋(中沢元紀)に、寛(竹野内豊)は改めて後継ぎはいらないと告げる。そして、何をしながら生き...
桧山珠美 2025-04-23 17:51 エンタメ
こうでなくちゃ! 志尊淳の正解を「恋は闇」で見た。いい人よりも“妖しい姿”に妄想が駆り立てられる
 新ドラマ「恋は闇」(日本テレビ系)の志尊淳が良きです。  前クールの「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった...
「あんぱん」なんて贅沢!今が旬、河合優実の“目で語る”表現力と色気に驚く。俳優・ソニンのEE JUMP感を消した演技も見事
 なりたい夢を見つけたのぶ(今田美桜)は、女子師範学校合格に向けて猛勉強をし始めるが、成績が思わしくなく頭を抱える。同じ...
桧山珠美 2025-04-21 14:23 エンタメ
怪演・市原隼人に「ヤバい超大物」2人が熱烈ラブコール。迫真すぎる“ガンギマリ”の演技がモテる理由か
 大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK)にて、盲目の大富豪にしてゾクッとする異様な雰囲気を放つ鳥山検校を怪演...
堺屋大地 2025-04-21 06:00 エンタメ
ラランド・サーヤは「名誉男性」なのか? お笑い界の“女すぎる”という悪口に思うこと
 ラランド・サーヤが参加するバンド「礼賛」が大阪で行ったライブで、痴漢行為が発生。被害女性がSNSで被害を訴えたことで発...
帽子田 2025-04-20 06:00 エンタメ
「あんぱん」松嶋菜々子の“毒”さえチャーミングにする厄介な美しさ。ドキンちゃんにも見えてしまった
 8年間音沙汰のなかった登美子(松嶋菜々子)が突然帰ってくる。登美子に対してわだかまりが残ってはいるものの、自分の漫画を...
桧山珠美 2025-04-19 06:00 エンタメ
「あんぱん」登美子(松嶋菜々子)の登場が不穏…色っぽいけど。貴島中尉(市川知宏)は“あのキャラ”を意識?
 新聞社に出した漫画で賞金をもらい、ご機嫌の嵩(北村匠海)。一方のぶ(今田美桜)は、パン食い競走で転びそうになったところ...
桧山珠美 2025-04-17 16:02 エンタメ
カトパンへの嫌味に物議…新井恵理那は承認欲求のカタマリか、悪役を演じる聖人か?
 昨年3月、8年間出演して総合司会も務めていたテレビ朝日系の朝の情報番組『グッド!モーニング』を降板したフリーアナウンサ...
堺屋大地 2025-04-17 06:00 エンタメ
【募集】春ドラマ何見る? 面白かった&ガッカリを教えて!『最後から二番目の恋』『あんぱん』etc
 コクハクでは2025年春ドラマを対象としたアンケートを実施します。4月よりスタートした春ドラマ、「期待している」「面白...