北川景子が果敢に「汚れ役」挑戦のワケ…「ばけばけ」では"魂を売った物乞い"、映画ではシンママドラッグ売人

更新日:2025-11-26 17:03
投稿日:2025-11-26 17:00

 NHK連続テレビ小説「ばけばけ」で、結った日本髪もボサボサの北川景子(39)が演じた"魂を売った物乞い"姿は、ファンはもちろん芸能関係者に衝撃を与えた。

 北川の役柄はヒロイン髙石あかり(22)が演じる松野トキの生みの母親、雨清水タエ。身の回りのことを自分でやったことがないようなお嬢様育ちのまま名家に嫁いだタエが、松江藩の上級武士で起業家の夫が亡くなると一転、一家は没落し、路上で物乞いをしながら飢えをしのぐという演技は、視聴者の胸を締め付けたようだ。

《痩せこけた役作りが凄い。心も体も削りながらの演技に胸が熱くなってしまいました》

《清楚で可憐な美人さんが、ここまで惨めな姿を晒すなんて…女優としての覚悟を見たような気持ちです》

 といった称賛の声がSNSで相次いだ。

 ここ最近の北川の仕事ぶりを見てみると、これまでのイメージを360度覆すような役柄に大きくシフトしていることが理解できる。

 "魂を売った物乞い"の前には、4月期の「あなたを奪ったその日から」(関西テレビ、フジテレビ系)で幼い子供の誘拐犯を鬼気迫る演技を。また11月28日に公開予定の映画「ナイトフラワー」(松竹)では、昼はパート、夜はスナックで働くシングルマザーが、我が子の夢を叶えるためにドラッグの売人に手を染めていく役柄を、ほぼほぼスッピンで。そして来年5月公開予定の「未来」(東京テアトル)では幼い頃から父からの虐待を受けて育った、"愛し方の分からない"女性を演じてみせる。

 清楚で優等生のイメージをかなぐり捨て、劣悪な境遇で生き抜く汚れ役に果敢に挑戦し、約1年ほど太れない役柄を続けているようなこの仕事選びに、北川サイドにはどんな理由があるのだろうか。

「来年8月に40歳という節目を迎える現状がまず挙げられるでしょう。年齢相応の女優にシフトする過渡期である大きなターニングポイントとなるこの年齢をうまく乗り越えられずに、一線から消えてしまった女優は、枚挙にいとまがありません。『ばけばけ』の反応を見ると、北川サイドのプロモーション展開は成功、思惑通りに進んでいるように感じます」(芸能プロダクション関係者)

■“永遠のライバル”綾瀬はるかは優等生イメージキープ

 北川のイメージ・チェンジ戦略を取材するなか、度々漏れ聞こえてきたのが、一部では"永遠のライバル"と呼ばれている綾瀬はるか(40)の迷走ぶりだ。

 今年6月末から6回に渡って放送された「ひとりでしにたい」(NHK)では、両親の介護と終活に向き合う35歳の独身女性役を演じ、それまでのイメージから年齢相応女優としての"過渡期"をアピールしたが、15日にマネジャーのインスタに投稿された「2026カレンダー」のオフショットを見れば、ベッドの上でパジャマ姿でくつろいだり、フルーツが盛られた皿を前にほほ笑む姿など、"なんでこんなに可愛いの"とか"笑顔に癒やされる"という、まるで20歳前後の頃と変わらないコメントが並んでいる。

「ここ数年の綾瀬は、ラブコメ系、感動巨編、アクションもの、歴史ものや社会派と幅広いジャンルの作品に挑戦していますが、女優としての過渡期をうまく過ごしているかと問われれば疑問が残ってしまいます。ファンにはたまらないでしょうが、もうそろそろパジャマ姿や笑顔から卒業しないと、これからの女優としての広がりに不安さえ感じてしまうのです……」(前出・芸能プロ関係者)

 19日に発表された「理想の有名人夫婦 芸能人部門」(明治安田生命)では、大谷翔平夫妻を抑え第1位に輝いた北川とDAIGO(47)夫妻。これも女優として、5歳ともうすぐ2歳の2児の母親としての、北川の上手な過渡期戦略を裏付ける評価につながっていると思わざるを得ない。この数年で、この過渡期を上手に乗り越えたのは松嶋菜々子(52)と言えるだろうが、北川や綾瀬は松嶋に続くことができるか。

(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)

エンタメ 新着一覧


『波うららかに、めおと日和』瀧昌さまが最高です。本田響矢、目黒蓮、水上恒司を“軍服イケメン御三家”と呼ぶ
 瀧昌さまに夢中です。そうです、『波うららかに、めおと日和』(フジテレビ系)で芳根京子演じるヒロインなつ美の夫、あの瀧昌...
「あんぱん」名言集は寛先生からヤムさんへ…。相変わらずの登美子、“パンの数”は再婚の匂わせなの?
 嵩(北村匠海)はのぶ(今田美桜)に思いを告げられないまま、東京へ戻ることに。帰り際、嵩が朝田家の前を通りかかると、次郎...
桧山珠美 2025-05-28 12:40 エンタメ
「あんぱん」寛先生(竹野内豊)の戒名になるほど…人柄を表すようでGJだ
 寛(竹野内豊)が亡くなり、悲しみに暮れる柳井家。千代子(戸田菜穂)はのぶ(今田美桜)と弔問に来た羽多子(江口のりこ)を...
桧山珠美 2025-05-27 16:07 エンタメ
『べらぼう』瀬川(花の井)ロスに捧ぐ。小芝風花の“初々しい演技”が見れる初期5選「魔女の宅急便」も実は…
 NHK大河ドラマ第64作として2025年1月より放送中の『べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~』。毎回SNSなどでも話題になる...
zash 2025-05-25 06:00 エンタメ
春ドラマ、旧ジャニ出演の良作&ガッカリは? 道枝駿佑「キャスター」超えは“リアルさが圧巻”だったあの作品
 4月にスタートした2025年春ドラマも、ほとんどが中盤に差し掛かりました。  今回はその中でも、民放ゴールデン・...
こじらぶ 2025-05-24 06:00 エンタメ
「あんぱん」のぶの決断に寅子を思い出す…朝ドラヒロインから現代女性へのメッセージか?
 昭和14年12月、柳井家に嵩(北村匠海)から手紙が届く。卒業制作を最高傑作にすると力強く書かれた手紙に、うれしそうに笑...
桧山珠美 2025-05-23 17:45 エンタメ
バチェラー6、女性参加者14名が発表! 美ボディトレーナー、チアリーダー…推しメンは? 過去出演者「清楚系美人ばっか!」「センスありすぎ笑」
 6月5日より配信される『バチェラー・ジャパン』シーズン6。先日、6代目バチェラーとして久次米一輝氏が発表されましたが、...
中村未来 2025-05-23 10:32 エンタメ
「あんぱん」悲しい“神回” 。蘭子(河合優実)のあまりにもすごい慟哭と、のぶ(今田美桜)の涙
 豪(細田佳央太)の戦死の報せに、悲嘆する朝田家。皆が口々に「豪は立派だ」と言う中、押し黙る蘭子(河合優実)。深夜、線香...
桧山珠美 2025-05-21 14:29 エンタメ
ずっと迷走気味の犬飼貴丈、指原莉乃の家庭に入るのか? 推しアイドルとファンの結婚、共通点は…
 犬飼貴丈が話題です。ジュノン・スーパーボーイ・コンテストグランプリ受賞&『仮面ライダービルド」主演と、まさに王道をゆく...
「あんぱん」この見合い相手、あの朝ドラの“不倫男”じゃないか! ラスト2分にも衝撃…
 朝田家に上品な婦人(神野三鈴)が訪ねてくる。その婦人は、夫が結太郎(加瀬亮)にあるお願いをしていたと話す。後日、のぶ(...
桧山珠美 2025-05-20 18:05 エンタメ
「嵐」紆余曲折の26年を振り返る。意外なメンバー抜擢、売上苦戦…それでも幸せな時間を共有できるわけ
 5月6日、国民的グループである嵐が来春開催するツアーを経て、2026年5月いっぱいで活動終了することを発表した。嵐は2...
こじらぶ 2025-05-20 06:00 エンタメ
鈴木拡樹「40歳ってもっと貫禄のある年齢だと思ってた」30代からの変化と“大人”として目指すもの
 舞台『刀剣乱舞』シリーズの三日月宗近役などで知られる鈴木拡樹さんが、『髑髏城の七人 Season月≪下弦の月≫』以来、...
望月ふみ 2025-05-20 06:00 エンタメ
【37万再生】Snow Man、4人のわちゃわちゃが可愛い!「マリオカート ワールド」CM動画は必見です♡
 6月5日に発売される「Nintendo Switch2」と専用ソフト『マリオカート ワールド』。そのCMが5月15日に...
「あんぱん」“柳井嵩子”事件、ドロドロ展開を期待してごめん。黒井先生の凛とした姿は見事でした
 卒業が近づいてきたある日、のぶ(今田美桜)は黒井(瀧内公美)から手紙の差出人『柳井嵩子』が偽名なのではと指摘される。関...
桧山珠美 2025-05-17 06:00 エンタメ
恋は「狩られる前に、狩れ!」ファーストサマーウイカ、トキめいた芸能人と“推し活”も告白
 作家・朱川湊人さんの直木賞受賞作から生まれた物語を映像化した、ヒューマンドラマ映画『花まんま』が公開中です。 鈴...
望月ふみ 2025-05-21 16:14 エンタメ
嵐、解散の衝撃。大野くんの“ワイルド系”への変貌に「アイドルへは戻らない」という決意を見た
 ゴールデンウィーク最終日、嵐が来年の5月いっぱいで活動を終了するというニュースが舞い込み、日本中に激震が走りました。 ...