過去を正直に話す男性に好印象
するとすぐに、多くの「いいね」やメッセージが届いた。
〈育ちの良さと品格を感じました。ぜひ一度お会いしたいです〉
〈K子さんと一緒にときめきたい。僕も日常に彩りがほしいんです〉
〈都内の◯◯区に住んでいます。お食事に行きませんか〉
そんな中で、ただ一人、霧子さんの心に残った男性がいた。
公務員の将人さん(44歳/子どもあり)だ。
「将人さんは『まずはしっかりメッセージのやりとりを重ねて、フィーリングが合いそうならお会いしませんか』と提案してきました。早く会おうと急かす男性が多い中で、その慎重さに、相手を大事にする誠実さを感じたんです」
こうしてふたりはマッチングし、毎日のようにやりとりを重ねるようになった。
「奥さまは3歳下。中学2年生の娘さんがいること。過去にアプリで2人の女性と交際した経験があること。いずれも1年ほど続いたこと。家庭を壊す気はないけれど、セカンドパートナーがほしいこと。すべて正直に話してくれました。
素朴で飾らない…本当に誠実な人だと感じたんです。もちろん、婚外恋愛そのものは不誠実なんですけどね(笑)」
2度目のデートで手をつなぎ
そして、ついに初対面の日を迎える。
「実際に会った将人さんは、スーツの似合う、すっきりとした塩顔のイケメン。清潔感があって、声も落ち着いていて…。正直、どうしてこの人がアプリにいるの?と思うほどでした」
初回は青山のエスニックカフェで食事を楽しみながら、ゆっくりと会話を重ねた。この日、霧子さんは本名も打ち明け、夫が単身赴任であること、女としての自信が薄れてきていることも正直に話したという。
「将人さんは『もっと自信を持って大丈夫』『謙虚な女性は素敵ですよ』と、優しく言ってくれました。
その言葉に、胸がじんわりと温かくなったのを覚えています」
2度目のデートは水族館だった。
「知り合いに会っても気づかれないように、とマスクをつけて入りました。薄暗いブルーの空間で、魚たちがゆらゆらと泳ぐのを見ながら歩いていると…まるで恋人同士みたいで。
人混みの中で『大丈夫?』と、彼のほうから手をつないでくれたとき、胸がキュンとなりました。久しぶりに、女性として扱われていると感じて…気づけば私も、その手を強く握り返していたんです」
関連記事
ラブ 新着一覧
















